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悪魔の左腕  作者: 770
18/149

小悪魔の爪

(^^)/

優勝賞品授与式の会場は、決勝戦さながらの熱気に包まれていた。

カイたちのチームが舞台に上がると、観客席から大きな拍手が響き渡る。


その端には、すでに敗北した勇者アルディス一行の姿もあった。

準決勝で鉄仮面に打ち砕かれ、略奪者チームの棄権により繰り上げで三位。

かつての尊大さはなく、うなだれたままカイたちに絡む元気も残っていなかった。


やがて順位発表が始まる。

舞台に現れたのは――国王レオンハルトと、第一王子ディルク、第二王子ユリウス。

観客はどよめき、息を呑んだ。


レオンハルト「すばらしい戦いだったぞ、カイチーム。優勝おめでとう」

カイ「あ、ありがとうございます!」

レオンハルト「おぬしにはまだまだ未知の力があるようじゃの。精進しなさい」

リーディ「はひ! がんばりましゅ!……(か、噛んだ……)」

会場がくすりと笑いに包まれる。


レオンハルト「今大会MVPは間違いなくおぬしじゃ。すばらしかったぞ!」

DC(小声で)「ご子息は大丈夫かしら?」

レオンハルト「……気づいておったのか。驚いたわ」

DC「親子そろって戦闘ジャンキー……嫌いじゃないわ」


国王は笑みを浮かべ、重々しく言葉を続けた。


レオンハルト「では、賞品の授与を――」


運ばれてきた宝箱が開かれる。

そこにあったのは、紫に輝く一本の爪。禍々しくも美しい光を放つ。


アナウンス「今大会の優勝賞品は……悪魔の部位、『小悪魔の爪』!」


観客がどよめき、カイたちは思わず息を呑む。


ーーーその夜ーーー


宿舎の一室。

テーブルに置かれた賞品を前に、DCが身を乗り出す。


DC「アタシが使うー! 本物の部位ほしいー! 調べたいー!」

まるで駄々をこねる子供のようだった。


カイ「まてってDC! そんな勝手なこと言うなよ!」

二人が言い合いを始める。


その間、リーディは静かに爪を手に取り、眺めていた。


リーディ「……紫色できれいだなぁ」

指先でちょんとつついた、その瞬間――爪が生き物のように動いた。


リーディ「えっ!?」

紫の光がほとばしり、爪がリーディの両手に取りつく。


次の瞬間、彼の指先は変貌していた。

両の手の爪が禍々しい紫に輝き、悪魔の爪そのものへと姿を変えていた。


DC「ちょっとぉぉぉおお!! なんでアンタが使ってんのよ!!」

エリシア「リ、リーディ……それ、本当に大丈夫なの……!?」


驚愕と怒号に包まれながら、夜は更けていった――。

(^^)/

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