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悪魔の左腕  作者: 770
146/149

封印の光

(^^)/

轟音。

山を覆っていた黒雲が一瞬晴れ、白い光の柱が空を貫く。

封印陣の中心で、ヴォルトが詠唱を続けていた。


ヴォルト「――《聖封陣・アストラル・オブ・エデン》!」

その声に反応するように、ネレウスの体が脈打つ。

半ば溶けた肌からは黒い瘴気があふれ、地面を腐食させていく。


ネレウス「やはり……貴様が“鍵”か、アテネぇぇぇぇ!!」

ヴォルト「その名を捨てたと言ったはずだ……!」

聖槍・ネヴァーを突き立てる。雷光が封印陣に走り、地を縫い付ける。


カイ「すげぇ……でもこのままだとヴォルトが……!」

DC「封印術ってのは命の循環を使うからね、あのままだと全部吸われるわ!」


ジン「......間に合わない」

パイラ「おい、やる気か? “願い”を使えば確実に――」

ジン「うるさい、今だ。やるぞパイラ!」

パイラ「あぁ、いいぜ」


炎の紋章がジンの周囲に広がる。

同時に、カイの背にも風の紋が走る。


ヴェントゥス(カイの左腕)「本気でやるつもりですね」

カイ「当たり前だ、ヴォルトを死なせはしない」

アロエス「ヒヒヒ、願うんだな?」

カイ「あぁ……“ヴォルトを死なせず、魔王を封じる”」


二人の体が淡く光る。

炎と風が絡み合い、天へと昇っていく。


ネレウス「貴様ら……何をした……?」

封印陣が変化を始めた。

中心にいたヴォルトの体が光に包まれ、血の色を帯びていた瘴気が清浄な光に変わっていく。


ヴォルト「これは……?」

アエロスの声が響く。

アロエス「ヒヒヒ……お前の命、もう捧げなくていいぜぇ。もう届いた」

パイラ「さっさと封印しろってよ、こっちはもう限界だ」


ヴォルト「カイ、ジン……お前たち……」

カイ「礼は後でいい! 今はやるしかねぇ!」

ジン「ヴォルト、最後の詠唱を!」

ヴォルト「……了解!」


ヴォルト「――《終極封印・ルクス=サンクティス》!!!」

山全体を覆うほどの光陣が発動する。

光の帯がネレウスの四肢を絡め取り、大地の奥底へと引きずり込む。


ネレウス「ぐぅぅぅぅぅ……この私が……原初の一柱がぁぁぁ!!」

ヴォルト「……どうか、この魂を……鎮めて!」

アエロス「任せな、嬢ちゃん!」

パイラ「地獄の火で焼き尽くしてやる!」


空に昇る光と炎の柱が交差する。

ネレウスの叫びが、雷鳴のように山々へと響き渡った。


――やがて、静寂。

風が止み、空が澄みわたる。

残されたのは、封印陣の中心に横たわるヴォルトだけだった。


エリシア「ヴォルトさん!」

リーディ「生きてる!」

DC「……信じらんない、封印陣が“生体循環”で維持されてる……彼女は死んでないわ」


カイ「……やったな、ジン」

ジン「あぁ。……けど、これが限界だ」

カイ「俺たちが羽に願った……その代償、どうなるんだ?」

ジン「知らん。だが、妹のときよりも、悪い気はしない」

カイ「……ああ」


風が吹く。

ヴォルトの髪がなびき、彼女の瞳がうっすらと開いた。


ヴォルト「……終わったの?」

カイ「いや、まだ始まったばかりだ。今度は俺たちが、この世界を導く番だ」

ヴォルト「……そう、ね」

ヴォルトが微笑む。

その笑顔は、長い戦いの果てに見た、初めての安らぎだった。


シュリーデ「まったく……あんたたち、無茶にもほどがあるわ」

イグニス「だがよぉ、やっぱり最後はカイとジンだな!」

リーディ「僕もがんばったよ!?」

エリシア「みんな……本当にお疲れさま」

DC「さてと……この封印、解析するまで寝られないわね♡」


カイ「お前は相変わらずだな……」


ヴォルト「……ありがとう、みんな」

封印陣が静かに輝きを放ち続けていた。

それはまるで――新たな“夜明け”を告げる灯のように。

(^^)/

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