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悪魔の左腕  作者: 770
13/149

本戦開幕――街の歓声、剣の唸り

(^^)/

正午。大闘技場の幕が上がると、熱と音が押し寄せた。観客席には王侯貴族から砂漠の遊牧民まで、ありとあらゆる階層がひしめき合う。


アナウンス「第一回戦――元B級冒険者チーム対カイチーム!」


相手は各地の戦場でならした三人。統率が取れている。


ドゴォン!


カイ「リーディ、右から回り込んで!」


リーディ「まかせて!」

(ゴーレムの掌底/土の槍が地を走る)


エリシア「カイ、加護を」

(光の鎖が足に絡み、瞬発力が跳ね上がる)


DC「後衛は凍らせておく。《絶氷・円環》」


瞬く間に布陣を切り崩し、三分で勝負が決した。


観客「早ぇ!」「小僧の剣、見えたか?」「赤髪の魔女やべぇ!」


アルディス(腕を組んで)「基礎が整っているな。だが――まだ届かない」


アナウンス「二回戦――サムライの国チーム対カイチーム!」


銀に輝く三つの刃。サクライ・ゲンゾウ、オガワ・タツマル、ハヤシ・シュウゾウ。礼に始まり、礼に終わる所作が美しい。


ゲンゾウ「――参る」


カイ「速い!」


刃と刃が火花を散らし、カイは徐々に押される。技量の差。そこへ、DCが杖先で空を跳ねた。


DC「《奪魔・レゾナンス》――少し“借りる”わね」


サムライたちの体から、わずかに魔力が抜け、動きが鈍る。ほんの一瞬。だが十分。


カイ「はぁっ!」


リーディ「えいっ!」


エリシア「痛みを和らげる光!」


ゲンゾウは刀を納め、膝をつくと静かに一礼した。


ゲンゾウ「見事」


カイ「いい勝負だった。ありがとう」


歓声が次の試合へ雪崩れていく。その陰で、ハンターチームの三人が獲物を狙う目でこちらを見ていた。


ヴラッド「……あのエリシア、光の匂いがする」


ミラ「二回戦の後で、裏で拾う? 商品価値、あるわ」


セドリック「お頭の指示どおりに、な」


その視線に、DCが僅かに顔を上げた。氷色の瞳が、冷たく細められる。

(^^)/

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