破壊の果てに
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焦げたような岩地に、二人の影が揺れる。
血のように濃い魔力を放つのは、七大貴族のひとり――“破壊”のガルダイン。
ガルダイン「はぁ……はぁ……」
汗と血にまみれ、呼吸も荒い。それでも瞳にはまだ執念の炎が宿っていた。
カイ「もうやめよう!お前じゃ俺には勝てない!」
剣を構えたまま、必死に声をかけるカイ。
ガルダイン「ふざけるな……!魔界貴族を、なめるなよぉぉぉ!」
全身の魔力が暴走する。
ガルダイン「《命蝕・破壊顕現》ッ!!」
体中に走る黒い紋様。皮膚は裂け、肉体を削りながらも、圧倒的な力が漲る。
カイ「!?……あいつ……自分の命を削ってまで……」
息をのむカイの目に、確かに宿るものがあった。狂気と覚悟。
ガルダイン「どうだ……!これが……はぁ……はぁ……真の破壊だ……!」
しかし次の瞬間――。
ガルダイン「!?」
視線を走らせる。
背後で剣を静かに収めるカイの姿。
カイ「……ここまで人間離れしてしまったのか、俺は」
その声には勝利の歓喜も優越もない。ただ、深い悲哀だけがあった。
ガルダイン「ふ、ざけ……るな……っ」
振り返ろうとした瞬間、彼の視界が歪む。
己の上半身が――足元から滑り落ちていくのを見て。
ガルダイン「な……」
断末魔は最後まで紡がれることなく、肉体は砂塵と化して消滅した。
結界の膜が音もなく崩れ落ちていく。
剣を下ろしたままのカイ。
カイ「本当に……殺したいわけじゃなかったんだ……すまない」
誰に届くでもない呟きが、虚空に消えた。
彼の心には勝利の実感よりも、ただ一つ――「破壊」と呼ばれた男への無念が残された。
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