“束縛”と“毒”
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黒い霧に包まれた結界。
向かい合うのは七大貴族の一人――“束縛”のセラヴィナと、魔界の魔女――シュリーデ。
セラヴィナ「ふーん、決闘結界か。久しいじゃない、シュリーデ」
シュリーデ「セラヴィナ。アンタも相変わらずね」
セラヴィナ「まぁ封印されてたし。で?どうやって決闘するつもり? 私たち二人で戦ったって決着なんかつかないわよ」
シュリーデ「何もしないわ。ただアンタを封印して、拘束しておくだけ。――“束縛”は厄介だからね」
セラヴィナ「へぇ……でもせっかく解放されたんだし、少し遊ばない? 決闘」
唇を歪め、指先に魔力を集めるセラヴィナ。
セラヴィナ「《死灰の呪弾》」
漆黒の光弾が放たれる。
シュリーデ「そう言うと思ってたわよ!」
地面に魔法陣を刻み、詠唱する。
シュリーデ「《毒竜召喚》!」
巨体の毒竜が姿を現すも、黒い弾丸に触れた瞬間、音もなく崩壊する。
シュリーデ「……ちっ、《毒流の奔流》!」
瘴気を帯びた水流がセラヴィナに襲いかかる。
セラヴィナ「甘いわ、《死鎖》!」
無数の鎖が伸び、毒流を押し留める。
互いの魔力がぶつかり合い、結界が軋む。
しばらくして、二人は同時に魔力を収めた。
シュリーデ「はぁ……疲れた。やっぱり相性最悪ね」
セラヴィナ「ふふ、同感。これ以上魔力を消費するのも無駄だし……どうする?」
シュリーデ「簡単なギャンブルをしない?」
セラヴィナ「ギャンブル?」
シュリーデ「この結界に――次に誰が侵入してくるか。当てっこよ。アンタから選びなさい」
セラヴィナ「そんなの決まってるじゃない。オルガレスよ。彼なら誰が相手だろうと勝つ」
シュリーデ「彼とは誰を決闘させてると思う?」
セラヴィナ「……人間の女の子か。両足を部位化してる……なるほど」
セラヴィナ「じゃあ、当然オルガレスに賭けるわ。ていうか相手が誰でも彼に賭けるけど」
シュリーデ「そっか~。じゃあ私は……逆にかけるわ」
セラヴィナ「!? 本気で言ってる? あれは絶対にないわよ! 七貴族最強のオルガレス相手に、あんな子が勝てるわけ――」
シュリーデ「まぁ見てなさい。……面白いものが見られるかもしれないわよ?」
セラヴィナの顔に初めて焦りが浮かぶ。
結界の外で戦う二人の未来に、僅かな不穏の影が漂い始めていた。
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