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悪魔の左腕  作者: 770
126/149

南天の槍、燃え上がる

(^^)/

荒れ果てた白の結界、その中心に二つの影が対峙していた。


片や燃え盛る炎のごとき気迫を放つ巨躯――イグニス。


イグニス「よぉし!行くぞ!」

叫ぶや否や、炎の魔力を纏わせた大槍が唸りを上げる。


ドルミナス「あ〜……ほんとにだるい」


ガッ!


その一撃をまともに受け、ドルミナスの体は後方へ大きく吹き飛ぶ。

だが――。


イグニス「……!? なんだてめぇ! 本気出せよ!」


ドルミナス「いいんだよ、僕はこれで……よっこいしょ」

煙の中から現れたドルミナスの体には、かすり傷ひとつない。

のろのろと立ち上がるその様子は、挑発とすら思えるほどだ。


ドルミナス「僕は七大貴族最硬、“不死”のドルミナス」

淡々と名乗りを上げる悪魔。その声音は眠そうだが、重みだけは揺るぎなかった。


イグニス「不死……ねぇ。いいじゃねぇか! やりがいがあるってもんだぜ!」


ドルミナス「暑苦しい……ほんと嫌いなんだよね、そういうの」


イグニスは大槍をぐっと構え直し、燃え立つ瞳で相手を睨み据える。


イグニス「じゃあ改めて!

魔界四大悪魔・南天の烈槍――イグニス! いざっ!」


怒涛の突進。

大槍が稲妻のように繰り出される。


だがドルミナスは、避ける素振りすら見せず、ただ受け流すように立ち尽くす。


イグニス「舐めてんじゃねぇぞ……喰らいやがれ!

《焔穿・紅蓮突》!!!!」


紅蓮の炎をまとった一撃が一直線に伸び、空間ごと焼き裂いた。


ドルミナス「!?……」


初めてその瞳に驚愕が宿る。

咄嗟に身をかわし、頬をかすめて槍先が通り過ぎた。

赤い血が一筋、頬を伝う。


イグニス「やっと避けたな……!」

不敵な笑みを浮かべるイグニス。


イグニス「今くらいの威力をぶち込めば……倒せるって計算でいいか? 不死さんよぉ!」


ドルミナスは指で頬の血を拭い、その赤をぼんやりと見つめた。

次の瞬間――口元が、楽しげに歪む。


ドルミナス「……ちょっとだけやる気出たよ」


低く、しかし確かに戦意を帯びた声が結界に響いた。

(^^)/

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