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悪魔の左腕  作者: 770
124/149

破壊の貴族

(^^)/

荒野を思わせる白い結界空間。

剣を構える巨躯の悪魔と、漆黒の羽を背に持つ青年が対峙していた。


カイ「……なかなか強そうだな」

内心で呟くカイ。その視線を受け止めた男が、重々しい声を響かせた。


ガルダイン「貴様……元人間だな?」


カイ「元って言うな! 俺は今でも人間だ!」


ガルダイン「今の貴様を人間とカウントする者はおるまい」

低く唸る声には、嘲笑とも憐憫ともつかぬ響きが混ざる。


ガルダイン「私は七大貴族の一角……“破壊”のガルダイン!

魔王様にたてつく異物よ、今ここで塵と化せ!」


その宣告と同時に、ガルダインの巨体が一瞬で間合いを詰めた。


カイ「なっ!?」


振り下ろされた漆黒の剣を、咄嗟にダガーで受け止めるカイ。

衝撃で地面が砕け、結界の空間が揺らめく。


ガルダイン「……ほう、弾くか。やるな」

一歩退き、忌々しげに笑う。


ガルダイン「だが、ここからだ! 我が破壊の真髄を見よ!」


彼の全身を覆うように光が広がり、圧倒的な魔力が沸き立つ。

岩盤のような体から迸るのは、黄金に輝く破壊のオーラ。


ガルダイン「《崩滅顕現ルイン・リベレーション》ッ!!」


結界全体に亀裂が走り、空気そのものが悲鳴をあげる。


カイ「うおぉ!? なんだこの圧……!」


金色に輝く巨躯が咆哮し、剣を振りかざす。


ガルダイン「待たせたな! いくぞ!!」

ガルダイン「破壊剣――《滅多切り(ラグナロク・クロス)》ッ!!」


何十、何百という斬撃が一瞬で展開され、嵐のようにカイを襲う。

光の奔流に飲まれそうになりながらも、カイは必死に受け流し、弾き、飛び退く。


斬撃が通り過ぎた後、白い空間の地面は削り取られ、瓦礫が散乱していた。


カイ「ふぅ……あっぶねぇ……」

息を吐きながらも、眼光は揺るがない。


対するガルダインは荒い呼吸を吐き、驚愕を隠せない。


ガルダイン「はぁ、はぁ……なんなのだ貴様!

魔力の解放もせずに……その力……!」


カイ「? ……いや、お前、まだ本気出してないだろ?

なんで俺にだけ本気を出させようとするんだよ」


ガルダイン「……っ!?」


胸奥に走るのは動揺と恐怖。

ガルダインは己の手が震えていることに気づき、歯を食いしばった。


ガルダイン(心の声)「なんだ、この小僧……恐ろしく強い……。

これは……魔王様に匹敵する強さだ……!」


カイが一歩踏み出した瞬間、空気が変わった。

その背に広がる黒翼が羽ばたき、凄まじい圧が結界を満たす。


カイ「じゃあ……俺も防御だけじゃなくて、攻めてみるか!」


目に見えぬほどの速さで踏み込み、ナイフを構える。

その気迫に、ガルダインの黄金のオーラが軋む。


ガルダイン「……!!」


プレッシャーが一気に跳ね上がり、

両者の間に火花のような魔力が散った。


カイ「行くぞ……!」


次の瞬間、黒と金の閃光がぶつかり合い、

破壊の結界は轟音とともに震えた。

(^^)/

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