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悪魔の左腕  作者: 770
123/149

愛と光の対峙

(^^)/

白い霧が漂う結界空間。

空気は甘ったるい花の香りに満ち、しかしその奥に腐敗のような匂いも混じっていた。

エリシアの前に現れたのは、長い黒髪を艶やかに揺らし、紅のドレスを纏った妖艶な女――。


ルナティア「あなた……人間? ……にしてはすごい魔力ね。しかも瘴気にも順応してるみたいだし……」


エリシア「えぇ、師匠がよかったの!」


軽口を叩いたものの、胸の奥がざわめく。

天使の心臓の呪いが解かれてから初めて――エリシアは本物の“敵意”を前にしていた。


女はゆったりと腰に手を添え、微笑みを浮かべる。


ルナティア「私は“愛”のルナティア。世の中のすべてを愛し、そしてすべてに愛される女よ」


その声とともに、濃密な魔力が花弁のように舞い散る。

一歩踏み出すだけで、結界の大地から無数の影が這い上がった。

鎧を纏い、剣を握る者たち――一体一体が将軍級の力を持つアンデッド。


ルナティア「あなたも、私を愛しなさい」


エリシア「っ……! でも――!」


エリシアは両手をかざし、光を凝縮させる。

天使の心臓がなくとも、自ら鍛え抜いた魔力が迸る。


エリシア「――光天破滅!!」


瞬間、結界全体が真昼のように輝き、アンデッドたちは声を上げる暇もなく灰と化した。


エリシア「どう? 相性が悪かったみたいね。私は――光属性の魔法が使えるの!」


挑むような笑み。だが、ルナティアの艶やかな笑みは崩れない。


ルナティア「あら、意外ね。ただの“愛され要因”なのかと思ったのに」

ルナティア「でも、ますます気に入ったわ。あなた、いいわね……愛してあげる」


彼女の背後に、ぼんやりと光を帯びた無数の魂が集いはじめる。

老若男女の声なき呻きが重なり合い、結界全体に悲鳴のような振動を響かせる。


ルナティア「――愛魂連舞!!」


魂たちが螺旋を描きながら結集し、巨大な奔流となってエリシアへ襲いかかる。

その奔流には、触れた瞬間に肉体も魂も引き裂かれる圧があった。


エリシア(これは……触れたらやばそう!)


足が震える。だが同時に心が叫ぶ。――守るために立ち向かわなきゃ。


エリシア「――聖環防壁!!」


彼女の前に幾重もの光の輪が展開され、盾のように重なり合う。

魂の奔流がぶつかり、轟音と共に光と影が弾け散った。


火花のように舞う光片の中、エリシアはきらめく瞳で叫んだ。


エリシア「私は、誰にも負けない! だって、私には仲間がいるんだから!」


ルナティアはその姿を見て、うっとりとした声を漏らす。


ルナティア「あぁ……その顔……やっぱり愛しいわ。もっと、もっと苦しんで見せて……♡」


二人の“愛”がぶつかり合う戦いは、まだ始まったばかりだった――。

(^^)/

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