儀式の刻へ
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北の街へとたどり着いた六人は、喧騒の中を歩きながらきょろきょろと辺りを見渡していた。
エリシア「……どこにいるんだろう?」
DC「どうせあのカジノよ。あの人、酒か賭け事しかないでしょ。ひとっ飛びして呼んでくるわ」
カイ「待て待て待て! お前は絶対一人でカジノに行くな!」
リーディ「また部位を賭けに取られちゃうよ!」
ジン「……カジノで部位まで賭ける? ……あほなのか、こいつ」ドン引きした顔でため息をつく。
DC「今はちゃんとあるからいいの! 失礼ね!」
笑いながらもどこか和やかな空気のまま、一行はそのカジノのVIPルームへと足を運んだ。
―――
煌びやかなシャンデリアの下、豪奢な椅子に脚を組んで座っていた女が軽やかに手を振る。
シュリーデ「やっほ~♡ 話はぜんぶ聞いたわよ」
イグニス「おう、なら早ぇ話だ。しばらくは共闘ってことでいこうじゃねぇか」
リーディ「心強いね! この七人なら!」
エリシア「シュリーデ、お願いしますね」
DC「あっ、あそこのルーレット! また部位が景品になってるじゃない!」
カイ「絶対に行くなよ!」
場がざわつきながらも、空気は自然と「決戦」に向けて引き締まっていく。
カイは改めて皆に切り出した。
カイ「……まずは、バシリスクを魔王にするんだけど……」
羽『ヒヒ……問題ねぇ。もうカウントとしては“器”として数えられてるぜ』
カイ「ほんとか? 嘘ついて、俺を器にしようとしてんじゃないだろうな?」
シュリーデ「本当よ。エリシア、DC、ジン。魔力感知してみなさい。もう“バシリスクの気配”は完全に消えてるでしょ?」
イグニス「なんだと? 本当にそうなのか?」
カイ「……俺は感知系はまったくだからわからねぇ」
リーディ「僕も。これだけ距離があると全然……」
DC「でも確かに……少しずつ東に動いてる。間違いないわ」
シュリーデ「東の山ね。あそこは渓谷に瘴気がたまりやすいから、あの化け物も自然とそっちに引き寄せられてるんでしょう」
カイ「……東の山に行くまでに決着をつけたいな」
シュリーデ「じゃあ早速、ここで結界を張るわ。安全な空間でとっとと儀式を済ませましょ♡」
DC「ふふ……命と引き換えの魔術、研究のし甲斐があるわね」
カイ「俺は死なない! 絶対に!」
ジン「……俺もだ。リシェルのためにも……」
その強い決意に、場の空気が固く引き締まった。
シュリーデ「じゃあ始めるわね。“魔域結界”」
彼女の周囲に幾重もの鉄扇の軌跡が舞い、黒紫の紋様が床へ刻まれていく。
DC「了解。補助は任せて。“魔力律動”」
彼女の魔法陣がシュリーデの結界と重なり、空気そのものが震えるほどの魔力が辺りを満たしていく。
イグニス「おお……こりゃ本格的だな!」
エリシア「カイ……」
カイ「大丈夫だ、絶対にやり遂げる」
闇を裂く儀式の光が、決戦の幕開けを告げていた。
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