怒りの魔法
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幻覚に囚われ、妹リシェルの姿に翻弄されたジン。
しかし――彼の瞳には再び闘志の光が宿っていた。
ジン「……リシェルを使いやがって……許さねぇ……」
怒りに震える拳を握りしめた瞬間、頭の中に鋭い声が響く。
漆黒の羽――ジンに宿る“羽”が叱咤する。
羽「貴様! 戦闘中に目を閉じるなど言語道断!」
ジン「うるせぇ! 今の俺はな……ブチ切れてんだよ!!」
ジンが怒声とともに地を踏みしめる。
ヴォルクは艶やかに笑い、剣を振り上げた。
ヴォルク「もういいかしら。あなたには死んでもらって……ほかの子で遊びに行きましょっと♡」
銀の刃が振り下ろされる――しかし、その剣先はジンの目前でドロリと溶け崩れた。
ヴォルク「なっ……!?」
炎を纏った拳を握りしめ、ジンが睨み据える。
ジン「……お前だけは、絶対に許さねぇ」
一瞬怯んだヴォルクだったが、再び妖艶に微笑む。
ヴォルク「あらあら? 持ち直したのね。……じゃあ、もう一度♡」
その姿は闇に溶け、再び姿を消す。
しかしジンは拳を振り上げ、怒号を放つ。
ジン「駄目だ……もう逃がさねぇ!!」
拳から溢れる炎と掌に走る雷光が絡み合い、轟音を上げて広がる。
炎の奔流と雷の閃光が混ざり合い、周囲数十メートルを一気に焼き尽くす範囲魔法となった。
ジン「――火雷合成魔法《轟焔雷陣》ッッッ!!!」
轟く閃光、焼け焦げる大地。
悲鳴が虚空に木霊する。
ヴォルク「ぎゃあああああああああああぁぁぁぁぁぁっ!!!」
炎と雷に呑まれ、幻影ごとヴォルクの身体が焼き落ちていく。
静寂が訪れ、焦げた匂いだけが残った。
荒く息を吐きながら、ジンは拳を下ろす。
ジン「はぁ……はぁ……クソが……! はぁっ……」
頭の中で、羽の声が低く響く。
羽「ジン……わかっておるな?」
ジン「……あぁ……わかってるよ……」
ジンは深く息を吐き、燃え落ちた広場を見渡す。
その瞬間、閉ざされていた闇の結界が音もなく解け、視界に光が差し込んだ。
戦いの終焉を告げる静けさが広がる――。
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