∬登場人物・各種詳細設定∬
◯バル/ヴァルデマール・リンデグレーン【Waldemar Lindegren】(45)
ヴィルヘルミナ帝国(Vilhelmina)にいた元勇者で、この物語の主人公。
身長180cm 一人称:俺 やや筋肉質で精悍なイケメンおじさん。
銀色がかった金髪で、雰囲気はトッ◯ガンのア◯スマンに似ている。
ヴィルヘルミナ帝国発行:中級魔法師Bクラスの資格を持っている。
二十歳のころパーティーで大魔王を倒し、その後は勇者である事を隠して国外へ出てしまう。
基本的に武器を使わず、己の拳と体内のオーラを燃やし、様々な技を使い戦う。
念動力が使え、人や物を浮かせらせる。上級魔法でも同じ事が出来る。
二十年間世界各地を周り、五年前にガルバーニャ国(Garbagna)にある街アレッツォ(Arezzo)へ流れ着く。
そこで食事をしようとたまたま入ったお店「ラ・カルボナーラ」のナリに一目惚れ。
彼女が未亡人と知ってから思いを寄せているが、未だ告白が出来ていない。
父親の敵を討ちたいビーチェとついでにジーノを、修行と称し人間の常識を超えてキツく鍛えている。
その二人には師匠と呼ばれているが曖昧で、普通にバルと呼ばれることも多い。
主な収入源は警備も含めた魔物や野盗の退治で、お金は領主のロレンツォから月給として定期的に貰っている。
狩った大型の魔物は肉屋に卸している。
◯女神ディナ【Dina】(年齢不詳)
天界・第六ブロック第二管理部の平社員的な女神で、上司は愛の女神サリ。
強大な力を持つバルを天界のモニタまたは直接神眼で監視しつつ、この物語の語り手となり読者を導く。
意識を分裂させることが可能で、違う場所にいる人物それぞれを同時に監視出来る。
見た目は三十歳くらいの女性で、しゃべり方はちょっとオバさんっぽいが自覚していない。
子供はおらず付き合っている男神もいないのに、この世界では何故か子宝の女神になっている。
◯大魔王ゼクセティス【Xexetis】(年齢不詳)
二十五年前、勇者パーティによって倒された。
世界各地に部下や魔物の残党が少数ながらいる。
◯魔女
魔族の残党で大変な力を持っているらしいが、どこかにずっと隠れている。
現時点では謎が多いが大変美しいとのこと。
◯バルの師匠
バルを子供の時から鍛えていた。現時点で詳細不明。
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◯ビーチェ/ベアトリーチェ・ペコラーロ【Beatrice Pecoraro】(16)
身長166cm Eカップ 一人称:あたし
髪の毛は明るい赤毛で、ややくせがかかっている。
前髪を下げた短いポニーテール。
この物語の、第二の主人公。話の進行は彼女中心のことが多い。
五年前から幼なじみのジーノと共に、バルに鍛えられている。
ボーイッシュで父親似らしく、明るく元気だがやや粗暴。
ジーノのことは異性と意識しておらず、家族みたいに思っている。
全くスカートを履かず、ジーノと同じロングパンツまたは膝丈のハーフパンツスタイル。
◯ナリ/アンナリーザ・ペコラーロ【Annalisa Pecoraro】(37)
身長162cm Fカップ 一人称:私 サラサラ銀髪ボブ
ビーチェの優しいお母さん。童顔で可愛い。
十年前、自警団もやっていた夫を野盗に殺されてから未亡人。
夕食だけの飲食店「ラ・カルボナーラ(La Carbonara)」を経営している。
バルが街へ来た頃は通い詰めていたが、いつの間にか調理を手伝っている。
◯ファビオ・ペコラーロ【Fabio Pecoraro】(11)
身長145cm 一人称:僕 サラサラ銀髪ショートボブ
母親のナリによく似ており、なよっとして女の子っぽく可愛い。
性格はとても良く優しい。純朴天然の笑顔で、街の婦女子を惑わせる。
学校へ通いながらナリの手伝いをしている。
物心が付く前に父親を亡くし、バルを父親のように慕っている。
◯ジーノ・カヴァリエリ【Gino Cavalieri】(15)
身長168cm 一人称:俺 黒髪 2Wayセンターパートっぽいボサボサ頭
ペコラーロ家の真裏に住んでいる、ビーチェの幼なじみ。
ビーチェと一緒にバルから鍛えられている。
粗暴なビーチェより、可愛い弟のほうにデレている。
ビーチェの抑え役だがヘタレ。
両親もペコラーロ家と付き合いが深く、ナリが夫を亡くしてからはビーチェとファビオの面倒をよく見ていた。
七歳上の兄がいる。
◯ウルスラ・ユーティライネン【Ursula Juutilainen】(746)
身長175cm Gカップ 一人称:私
緑色がかった銀髪 くせ毛のロングヘアー 薄い緑色の瞳
遙か北にあるカーマネン国の出身で、かつてバルのパーティーにいた世界最強クラスの大魔法使い。賢者。ソーマ(魔法薬)も作れる薬剤師。
ヴィルヘルミナ帝国発行:上級魔法師SSSSSSSSSSクラス(ディカプルS)
ヴィルヘルミナ帝国発行:上級薬剤師SSSSSSSSクラス(オクタプルS)
見た目は二十歳過ぎの人間の女性だが、人間の上位種で長寿命少数民族のロッカ(Lokka)族。
ロッカ族は能力が高い代わりに性欲が低く生理周期が長いこともあって妊娠しにくいが、ウスルラは特異体質で性欲だけは人並みにある。
色っぽいお姉さんで、バルが若いときに彼のDTを奪った。
普段はミニスカかショートパンツで美脚を惜しげもなく晒しているが、冬場や山へ薬草採取しにいく時は毒草や虫除けのため、魔力付与した黒タイツを履いている。
ハンカチを広げたくらいの大きさならだいたい何でも入れられる亜空間魔法が使える。
それ以上大きな穴でも理屈では可能だが、大変危険なため魔法自体にロックが掛かっているので使えない。
◯ロレンツォ・パウジーニ【Lorenzo Pausini】(40)
パウジーニ伯爵家の当主。一人称:私 髪は濃いめのブラウン
領地は広大な穀倉地帯で、その領主である。
国内で農業中心の領主では通常男爵か子爵だが、高位の伯爵。
アレッツォの中でパウジーニ家は唯一の貴族。
ロレンツォは近隣領地の子爵家三男で、男子がいないこの家の養子にやってきてマリーカと結婚した。
前当主であるマリーカの両親は、十年前にあった野盗の襲撃により殺害された。
屋敷には老若十人ほどのメイドが交替で働いている。
街の自警団とは別枠で、バルを用心棒として雇っている。
アレッツォで唯一バルが元勇者だと知っており、彼に頭が上がらない。
◯マリーカ・パウジーニ【Marica Pausini】(37)
身長166cm Hカップ 一人称:私 蜂蜜色のドリルカールヘア
ロレンツォの妻、ルチアとマルコの母親。
ナリと同級生で、母娘揃って友達。
ガルバーニャ国発行:中級魔法師Cの資格を持っている。
巨乳をアピールするような胸元大胆カットのドレスを着ており、会うたびにバルはチラ見をしている。
◯ルチア/ルクレッツィア・パウジーニ【Lucrezia Pausini】(16)
身長168cm Fカップ 一人称:私 蜂蜜色のロングヘアー
パウジーニ家の長女で、ツンデレ高飛車貴族令嬢。
ガルバーニャ国発行:初級魔法師Eの資格を持っているが中級魔法も使える。
ビーチェが同級生で唯一の友達。
小さな弟(マルコ【Marco】)がおり、家の後継者は彼になる。
年上の男が好みでバルに憧れているが、彼を困らせている。
意外に気を遣い優しいところもあるのをビーチェは知っている。
◯オネスト・シモーニ【Onesto Simoni】(71)
身長175cm 一人称:私 白髪
パウジーニ家の執事。
前当主だったロレンツォの父の時から執事を務めている。
とても有能だが歳を取ってきているので隠居をしたがっている。
後継をメリッサに要請しているが、ルチアが十八歳になるまで保留。
◯メリッサ・リモンディ【Melissa Rimondi】(23)
身長171cm Bカップ 一人称:私 金髪ロングボブ
王都で大学を卒業したばかりのパウジーニ家専属家庭教師で、住み込みでルチアとついでにビーチェにも勉強を教えている。
ガルバーニャ国発行:中級魔法師Bクラスの資格も持っている。
上級魔法も少ないがいくつか使える。
自警団ではないが、有事があれば対応することになっている。
スタイルはとても良いが教え子二人の胸が大きいので、心の中で羨ましがっている。
ルチアと同じくバルに憧れており、控え目な性格なのでルチアのように露骨に接触しないで密かに好意を持っている。
教師らしく、パンツスーツスタイル。
◯フェリチータ【Felicita】(21)
黒髪ショートヘア 眼鏡
領主事務所勤続三年目の受付係。ややドジッ娘。
◯ガスパロ・ペトルッチ【Gasparo Petrucci】(47)
身長191cm 一人称:俺 黒髪
アレッツォの街にある精肉店の店主で、ラ・カルボナーラで使う肉の仕入れ先。
豪快な男で獲物の解体はお手のもの。自警団の一員。
大きな魔物の解体はバルやジーノが手伝っている。
妻アデーレ【Adele】はもっと豪快な性格。
長男アントニオ【Antonio】も一緒に働いている。
アレッツォにはもう一店舗、ドナトーニ精肉店【Donatoni】がある。
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◆アレッツォの街
街の代表・領主はパウジーニ伯爵。
石畳で舗装された街道沿いにあり、宿場町として賑わっている。
周辺は広大な穀倉地帯で、街の中心は千人ほど領地全体は人口約三千人。
領地内は集落(村)が点在し、領民の多くは農業と畜産業に従事し麦や米、野菜、家畜を生産。
街の北には森林と川があり、バルたちはそこを修行の場としている。
十年前にあった野盗集団の襲撃で街は滅茶滅茶にされたが、パウジーニ伯爵は野盗に奪われず残っていた資産を使い街を数年掛けて復興した。
◆ガルバーニャ国
文化的には十九世紀のヨーロッパに近い。
気候が温暖な国で、水や食べ物に恵まれている。
この数年で魔物や魔族の残党が増え始めている。
制度的に一夫多妻は可能であるが、この国の女性は浮気をされると鬼人化する人が多くほとんどの家庭は一夫一妻である。
◆ヴィルヘルミナ帝国
ずっと北にある大変大きな国。バルの出身地。
大魔王ゼクセティスら魔族が攻め込んできたが、二十五年前にバルたちの一行が打ち倒した。
弱い魔物はこの国に限らず全世界にまだ残っている。
皇帝を始め国民から過度に英雄扱いされチヤホヤされることに勇者一行は辟易し、ゼクセティス討伐後僅か一ヶ月で離散し姿をくらます。
◆ラ・カルボナーラ
ペコラーロ家が家業としてやっているパスタ料理店。
地球で言えばイタリアの街食堂。
週一回の休みで、昼は仕込みをしたりビーチェとファビオが学校へ行っているので、基本的に夕方からの営業。
元は夫婦でやっていたがナリの夫が亡くなったので、バルが来る前はナリが調理、ビーチェが調理手伝いとホールをやっていた。
現在はナリとバルが調理、ビーチェとファビオがホールを担当。
バルが旅先で覚えたチャーハンをメニューとして出したら大人気になった。
たまにビーチェたちが狩った魔物の肉を使って店に出している。
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★オーラ/オーラパワー【Aura Power】
身体の中を流れる気のようなもので、生きとし生けるもの全てが持っている。
だが人間でそれを引き出せている者はごく僅かで、大変な修行をして使うことが出来る。
バルたち元勇者一行は桁違いのオーラパワーを有している。
鍛えることにより、魔法のような使い方も出来る。
ビーチェとジーノも厳しい修行によって自分のオーラを活かせるようになった。
★魔法
攻撃系の黒魔法、医療系の白魔法、他に多種多様な生活魔法がある。
土火水風など属性の概念は無く、基本的に詠唱は不要。古代魔法は詠唱有り。
地域や人種によって差があるが、魔法が使える人間は一割から三割。
ウルスラがいるロッカ族は全員が使える。
魔法使いは各国での登録制になっており、各地にある国の事務所または小さな街だと領主が行う。
魔法が使えないからといって差別は無く、魔法が使えるものはそれに頼り切ってしまう傾向で料理や手作業など不得意なことがあり、結果的に使えない者と持ちつ持たれつの関係にある。つまり魔法だけで完全な料理は作れない。
魔法使いの中には空中を飛んで移動する者もいる。
魔法師の呼称は初級・中級・上級と分かれており、中級はDからBクラス、上級はAクラス以上。
基本的にSSSクラスまで存在するがウルスラは規格外。
目安なので中級魔法師が上級魔法を使っても構わない。
★魔道具
家電のよう、主に灯りや冷暖房、湯沸かしなど生活道具として存在する。
魔法使いが【魔力カートリッジ】に魔力を注入し使えるようにしており、魔法が使えない民衆はそれを魔道具店や雑貨店で購入し生活をしている。
★魔力カートリッジ
魔力を封じ込めたバッテリーのようなもの。
正規の事業所で働いている魔法使いが空のカートリッジに魔力を注入し、出荷する。
カートリッジは何回か再生して使える。
大きさや出力によって規格がいくつもあり、生活道具から魔動車や魔動鉄道まで動かせる。
★ソーマ【Soma】
薬草各種をすり潰し、魔力を込めた液体状の薬。
怪我を治したり解毒も出来る。
強力な物は高価だが、日本円換算で数千円の普及品もあり庶民でも買える。
使用期限が一ヶ月未満と短いため、金持ちが買い占めて蓄えても意味が無い。
薬草を使って作った普通の薬も売れている。
ウルスラがソーマを作って生活の糧にしている。
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●領主事務所
パウジーニ家屋敷のすぐ隣に事務所があり、町役場や農業組合と同じ機能を持っている。
出生死亡転入出届、魔法使いの登録、農業生産物の管理などをここで行っている。
バルがこの街に来て住むことを決めたとき、転入届と中級魔法師の登録を行った。
仕事の斡旋はしていないが自警団やバルに野盗と魔物討伐の指示をする。
●学校
義務教育は十五歳まで。
但し家業の手伝いをしている子供も多いため、週四日ほどの登校で午前中だけの日もある。
農家の子供は遠距離になるので馬車が通学輸送を担っている。
十六歳のビーチェは義務教育課程を修了しており、アレッツォには高等教育学校が無いためパウジーニ家が雇っている家庭教師の下で、ルチアの厚意により時々一緒に勉強をしている。
通常義務教育学校を卒業した子供はそのまま家業を手伝うか、もっと大きな街の高等教育学校へ進学し寮に入る。
●アレッツォ自警団
普段は自分の仕事をしているが、有事があれば対応する屈強な男たち。
交替で警備もし、領主から手当をもらっている。
バルは強さが別格なので、全く別で活動することを領主からお願いされている。
●お金
ガルバーニャ国の通貨はリラ。
紙幣と硬貨があり、紙幣は10000リラ、5000リラ、2000リラ、1000リラ、500リラ。
硬貨は白銅貨が100リラ、50リラ(穴あき)。
銅貨が20リラ、10リラ、5リラ(穴あき)、1リラ。
紙幣のインクに特殊な魔法が込められており、偽札を作ってもすぐバレる。
物価は、庶民が外食をすると一品がだいたい500~2000リラ。