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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

紅葉day〜紅葉の戯言〜

作者: 彩瀬姫

ボーイズラブです。苦手な方はご注意ください。

「はぁ……はぁ……はくしゅんっ」

 響が小さなくしゃみをした。

 可愛いなと思いながらも、それは口にしない。

 9月。秋。

 花粉の時期が到来だ。

 今日は響の家でゲームをしていた。が、響のくしゃみが凄くって中断をしたわけだ。

「だいじょ……ぶか?」

「う〜んちょっと目がかゆい…けど、何で大翔笑ってるの?」

「わっ笑って…いるわけじゃ……っ」

 笑っているわけではない。実は俺も花粉症で、くしゃみをこらえていたのだ。

 こらえている理由は、俺のくしゃみの大きさだ。代々の遺伝からか、くしゃみがとてつもなく大きいのだ。

 恥ずかしいことでないかもしれないが、やっぱり響の前ではカッコよくいたいと思うのだろう。それがいろんな誤解を招くこともあると先日知ったわけだが、カッコ悪い姿は見せたくないと思うのはみんな同じだと思う。

 好きな人にはもっと好きになってもらいたいと思うのだから……。

「ねぇ?大翔。大翔は花粉症なの?」

「あぁ?そうだけど」

「そうなんだ。僕は花粉症毎年酷くって一日一箱はティッシュが無くなっちゃうよ!!」

 鼻をズビビビとか見ながら力説。

「そうなのか。俺はそれほどでも……」

───ある!!

 家に帰ったら悲惨。寝れず、目が充血し、家族のくしゃみの大合唱が始まる。

 そんなことは響にはもちろん言えるわけなく、曖昧に返事をした。

「はっしゅん、はっくしゅん!!」

 響はくしゃみが止まらないのか、目が充血して潤んでいて、まるウサギのように目がくりくりしていて───可愛いっっ!!

 最近思うのだが、


 俺は「響バカ」らしい……


「大翔ーもう、なぃ…ぼーっとして…のぉ…っくしゅん!」

 必死に声を出そうとするのだが、くしゃみが邪魔してなかなか言葉にならないらしい。

「秋だな………」

 緑の葉っぱたちが、赤く染まっていく。頬を染まったかのように真っ赤に……それはまるで恋をしている者のように───

「何笑ってんの!もぅ……」

 どうやら、響は俺がくしゃみをしていることに笑ったと思ったらしく、拗ねたように顔ごと俺から背けた。

「大翔なんか知らない!!紅葉もみじみたいに大翔も散っちゃえばいいんだ!!」

「じゃあ、響も一緒に」

「えぇ?なんで僕も?」

 怪訝な顔する。

「だって、響も紅葉みたいだなって思ってな……」

「それってどういう意味?」

 上目遣いで必死に聞いてるが、俺は持ったえぶるようにう〜んと唸るふりをする。

「秘密」

 と言って、響の唇に人差し指を立てると、響が強引にも俺の肩を掴んで揺さぶってきた。

「秘密ってズルイ!教えてよっ」


「秘密」

「教えてよっ」


 と、この繰り返しが続くわけだが、


「大翔、大好きだよ?」

 突然の言葉に俺は顔を真っ赤に染めた。

「俺だって、好きだ」

 対抗して好きと伝えると、響も顔を真っ赤にした。

 

 結果、紅葉は二人とも───ということで。



 

こんにちは、彩瀬姫です。

今回は14日に更新することができませんでした。

すみません。次回も14日に更新はできるか、ちょっと怪しいです。


このお話しを書いていて気付いたんですが、コウヨウとモミジって同じ紅葉かんじなんだなと思いました。

書いてて驚きました。


次回も頑張ります。

読んで頂き、有難うございました!!

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