第二時限 HRは遅れるもの
な、な、なんと2話です。三日坊主にならなくてよかった。楽しんでいってください。
長かった入学式(主に校長の話)も終わり、いよいよ生徒たちと対面する時が来た。まずクラスでHRをした後に学年で集会をするらしい。式の時にはあまり生徒の顔をよく見れなかったので、生徒たちとはまだ会ってないに等しい。なぜか緊張している俺。どうしたんだ、たかが子供だぞ。落ち着け。しかし、いくら校長が質が悪いといっても、偏差値は60以上ある。あの時は聞けなかったが、いったいどういう意味だったのだろうか。と考えていたら、1-1のドアの前まで来てしまった。生徒たちは先に座っているらしい。よし。いくぞ。
「おはようございます。」
シーン…
おい何か言ったらどうなんだ。返せよ。もう一回言ってみるか。
「おはようございます。」
いや、なんだその露骨に嫌そうな目は。悲しくなるだろ。こいつらは挨拶もできないのか。後、今気づいたけど2席空席だぞ。初日から遅れか?まあとりあえず今はおいておいて。
「えーと、私は三ノ宮 陸翔 といいます。新卒だけどよろしく。」
適当に挨拶をして、全員の自己紹介があったが、やはりつまらん。このまま委員長を決めようというところで、
ガラガラ…
遅れた二人が入って来た。マスクで顔を隠した生徒と、ん?あれは…
「遅れてすみませーん。って陸翔!?」
「は!?」
思わず声をあげてしまった。クラス中にどよめきが走る。そうだよ。お前らの考えている通り身内だよ。
「変な噂が立たないようにあらかじめ言っておくが、こいつは 三ノ宮 海翔」俺のいとこの子供だ。」
こう弁明しておけば大丈夫だろう。
「陸翔よりイケメンでしょ?」
そう言ってもう一人の生徒がマスクをとった。
今度はクラス中に
「キャー!!!渉君!!」
歓声が響く。彼は高校生俳優の朝霞 瑞貴だ。文字からは分からないが男だ。海翔とは幼なじみで仲がいい。俺のポケモンのレポートを消すいたずらを協力してやっていた程の仲だ。(今もやられている)
まさかの俺関係者が生徒として入ってきたという展開に驚きすぎて、海翔が委員長、瑞貴が副委員長に選ばれたことにも、HRがかなり長引いて後の職員会議に遅れたこともそこまでショックには感じなかった。
どうも、なわむーです。いかがだったでしょうか。次回は職員室の様子を書いていこうかなと思っています。感想等あればぜひお寄せください。