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大強制母乳搾取時代

女性を性的に差別、またはそれを助長するような表現及び展開がございます。

不快に思われる方もいると思います。

あくまでフィクションである、と割り切れる方のみ閲覧をお願いいたします。

「せ、先生!これを見てください」

「おお、これは!明らかに有意な薬効が認められる!

すぐ、レポートにまとめたまえ。人類は、救われるかもしれんぞ」


20XX年、人類はあるウイルスの大流行のために危機に瀕していた。

そのウイルスは、即死性こそないが、徐々に人間の体力を奪って行く。

あまりにもゆっくりと進行していくため、発見が遅れてしまった。

気がつけば、人類の過半数がこれに感染。

遅くとも十年以内の、滅亡が予測されていた。


そして既存の治療薬で、これに対抗するものはない。


世界中の研究所で、新薬の開発が進められていた。

そして今、極東のとある研究所で、特効薬の開発に成功したのだ。


「素晴らしい…。それで、いったいどんな原料から薬剤を精製したのかね?」

「それは、人間の母乳です」

「なんと!?参考までに聞くが、ヒト1人分の薬剤を精製するとして、どれくらい母乳が必要になるんだ」

「それは…」


およそ500ミリリットルです。研究員がそう答えた。


(500ミリリットル。500ミリリットルだって?)

それが多いのか、少ないのか、教授には瞬時に判断がつかなかった。


教授は、簡単な計算を始めた。


(近年、世界人口は、100億を超える。

単純に考えよう。

世界の半分は感染しているのだから、50億人分の薬剤を作らなければいけない。)


教授は唸る。


(…つまり、25億リットルの母乳が必要だ。)

(それも、感染の進行から考えて、5年以内に。)


(年間、5億リットルの母乳?)


現在世界では、1億人以上の出生がされている。

すなわち、1億人以上の妊婦がいるのだ。

妊婦が日産する母乳量は、そう多くはないだろうが

一ヶ月もあれば1リットルは提供を期待できる。


(5年以内、であれば、難しいが、不可能ではない。)


「よし、これを全世界に発表しよう。再現実験を行ってもらうんだ。」


発表は大々的になされ、再現実験が世界中で行われた。

不思議なことに、薬効を示す場合と、示さない場合があった。

そして実験が進むにつれ、ある研究所が絶望的な事実を摘示した。


「ONLY COLOSTLUM WILL WORK(初乳のみ有効)」


25億リットルの初乳?そんなものが、この世に存在するわけがない。

存在しないならば、作るしかない。

ああ、そして、作るということはーーー?



誰もが、気まずく、口を閉ざした。

いったいどうなるのか、薄々感づきながらも、

恐ろしくて、ただ戸惑うばかりであった。


そう、それが

そのときこそが、

「有史以来最悪の人権侵害」と呼ばれる


大強制母乳搾取時代の始まりであった。

続きはあまり考えていません。ワンアイデアしかないので

思いついたら、書くでしょう。

また読んで不快となった方がいらっしゃいましたら、お詫びいたします。

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