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胡蝶之夢  作者: 凛
辻一将
5/7

彼女

同じクラスだったから、という単純な出会い方だった。

入学式の時に、初めて一目見たときから彼女を好きになった。

副委員長を努めていた彼女とクラスの皆が関わる機会は多かった。

彼女は皆に優しかった。そしてそれは俺も例外では無かった。

クラスメイトに協力してもらい、俺は彼女と話す機会を増やしていった。

出来るだけ彼女の気を引きたくて、俺は出来るだけ彼女に優しくした。

初めは只のクラスメイト、といった関わり方だったが、努力の甲斐あってか次第に彼女笑顔が増え、心を開いてくれるようにもなった。


ある日の放課後、勇気を振り絞って告白をした。

初めは驚いていたが、やがて泣き出し、俺に抱きついて何度もありがとう、ありがとうと繰り返した。

俺は黙って美雪を抱き返した。

あの日のことは忘れない。9月13日のこと。

2年になり、またしても同じクラスになった俺と美雪は

学校で耳にたこが出来るほどバカップルと言われながらも、平凡で、平和な生活を送ってきた。


それが良い。それが一番なのだから。

刺激は求めない。

俺は、生活に変化が起こるのが怖かった。


-------------


気付けば俺は、夢の中にいた。

また田んぼ道の真ん中に一人で立っている所からだ。

どうして自分で、これが夢であるということを自覚することが出来るのだろうか。それがとても奇妙なことに感じられたけど、

一つわかるのは、俺の夢には常に形容し難い違和感と、懐かしさがあった。



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