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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

少年と少女の木

作者: 海草

二人が出会う。

それは子供の頃の話。

少年は熱心に剣を振っている少女を見つける。


「ここで何をしているの?」


これが一番最初の言葉。

二人が出会った言葉。


「剣の練習」


少女は少年を見ずにそう言った。


「楽しい?」


「楽しい」


少女はただ剣を振っていた。

それを聞いた少年は来た道を戻っていった。

その後も少女はずっと剣を振っていた。

しかしその次の日、少年が剣を持ってやってきた。


「何をする?」


少年は少女の隣に立ち、少女と同じように剣を降り始めた。


「二人でやったらもっと楽しいよ」


少年は少女のといにそう答えた。

それから毎日少女は剣を振り、その隣には同じように剣を振る少年がいた。


二人はこうして出会い。

何年もの月日が流れ、少女の隣には少年がいる事が当たり前になった。

ある日、少女から少年に言った。


「二人で戦ってみよう」


その提案に少年は頷き、闘う。

結果は少年が勝つ。

しかし少女は満足していた。


数年もの間毎日そんな事を続けていた少女らは次第に強くなっていった。

街では誰よりも強いと言われるようになった。

しかし少女らは毎日剣を振った。

少年は少女に、少女は少年に恋をしていたから。

しかし二人はその事に気づいていない。

ただ離れたくないという気持ちから毎日剣を振る。


さらに数年経ったある時、国同士の争うに巻き込まれ街が壊滅した。

争いが終わった後、いつもの場所で剣を振ったが少年が現れる事は無かった。


争いの後、街の人間は苦しい生活を強いられていた。

少女はそれをなんとかする為に国王の元へ行った。

少女が国の為に剣を振るう事で街の人々が助かる。

そう言われた少女は街の人の為に剣を手にした。


数年経ったある日、少し遠い国に驚く程強い剣士がいるという事が国王から伝えられた。

そしてその剣士と闘う事も言われた。

もし負ければ街の人がと言われて。



剣士が闘う場所を決めるという事だった。

しかし少女は国王の言葉より胸の不安と期待が入り混じったよくわからない感情に支配されていた。


そして剣士が指定したのは少年と毎日剣を振った場所だった。

きっと少年も気づいていたのだろう。

少女があの場所に向かうと、一人剣を振っている人がいた。


顔は少し変わっていたが紛れもなく少年だった。

少年も少女を見ると嬉しそうに笑顔になった。


だが二人は一言の会話もなく剣を相手に向けた。

少女は街の人の為に。

少年にも剣を手にする理由があったのだろうが少女はただ街の人の為に剣を取る。


少女と少年は数日休まず闘い続けた。

お互いがお互い少しの手加減もなく、相手を殺す為に剣を振るう。


いつの間にかお互いの国王や街の人々が少女らの闘いを見ていた。

その闘っている二人の美しさに皆がみとれていた。

そのうちの一人がふいにこういった。


「なんて......楽しそうに戦っているんだ」


少年と少女は子供の頃のように闘っている。

しかしそれも一瞬の変化で終わった。


少女の剣が少年を貫いた。

少年が倒れると同時に少女の体も限界にきており少年と共に倒れる。

全員が見ている中、二人はとても満足そうに笑いながら死んだ。


それは国王が争いはもう止めるという考えになる程美しく、悲しみに満ちていた。

そして毎年ある日ある日時になると少年と少女が闘っている姿が見れるという噂がたつ。

それを好きな相手と見ると永遠になれると言われた。


誰がやったのかあの場所には木が生えており。

その下で告白すると永遠になれるという噂が立つようになった。

読んでいただきありがとうございます。

今回はぱっと浮かんだ物語を2時間使って書いてみました。


わかりにくかったらごめんなさい。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 切ない物語ですね。でも、読み終わった後は、心がホッとしています。 ラストの、二人が楽しそうに剣を振るう姿。その情景が頭に浮かびました。戦争を止めると決断をした王様も含めて、なんだか素敵で…
2013/07/09 03:48 退会済み
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