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約束
ぼくらは憶えている
この道をまっすぐだ
ずっと向こうに見えるのは
見上げるほどの鳥居の群れと
古くて大きなお社と
もっと古くて大きなご神木
暗くて静かな夜道の端を
ぼくらはいつものように歩いてく
ふっと明るくなったのは
頭上に並んだ提灯の
乾いた吐息にさらされたから
ぼくらは憶えている
この道をまっすぐだ
昨日もこの道を行ったから
ぼくら何にも迷わない
人がいない
明かりが乏しい
それだけだ
昨日と違うことはそれだけだ
朱塗りの鳥居を超えて
何にもない境内へ
屋台もない
明かりもない
けれど
ご神木は変わらない
忘れない
忘れない
ぼくらは決して忘れない
どうしたって忘れてやるもんか
ぼくらだけの約束を
昨日交わした約束を
ぼくらはまだ憶えてる
木の裏で交わした約束は
変わらずここにあるはずなのだ
けれど変わる
変わってしまう
日が変わり
月が替わり
祭りが終わり
人が去り
熱が冷める
この胸にあったものは変わらない
約束も変わらない
けれど君は変わった
僕も変わった
だって周りが変わるから
あっけなかった
昨日のように思い出すことができても
昨日ははるかに遠い
悲しいことにぼくらは変わってしまった
記憶だけが変わらない
忘れられない昨日の約束
また、明日
きっと何かが変わる




