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第十一話「緑眼のチャッキーとクロの秘話」


side「ジュリー」


私がエミーに家事を教えだして2年。

あまり感情を出したがりませんが、物覚えの良い素直な子です。

緑の瞳だと嫌う者もいる様ですが・・・。


まず第一に緑の瞳を嫌うのは昔に王都であった猟奇殺人のせいです。

その殺人鬼は夜な夜な現れては人を殺していく。

ただ殺しているわけでは無く、殺された被害者に共通するのは


首を切り裂いての一撃

被害者は近くの壁に逆さまに吊り下げられ

腹は動物を解体するかの如く開かれ

中に収まっていたであろう臓物は死体の下にばらまかれ

体中の皮は削ぎ落とされ、生殖器は切り取られ目玉はえぐられる。

そして皆決まって被害者は緑色の瞳をしていたという事。


王都は恐怖に包まれました。

誰か、いや「ナニか」が王都に潜んでいる・・・と。


国王は王都に大量の兵を配備し警戒の強化に当たらせました。

しかし今度は兵士たちの中からから被害が出だします。

誰にも気づかれる事なく巡回中の兵士たちをいつもの様に殺していく。

やはり決まって緑眼の者だけ。


そんなあるとき偶然にも巡回中の若い兵士二人が事件現場に遭遇します。

同僚の兵士を斬り殺し、嬉々として作業しているその姿を。

振り返ったその瞳は緑色に輝いていたと言います。


その時、兵士の一人は増援を呼びに走り、一人は斬りかかりました。

しかし斬りかかった兵士は逆に殺され「解体される事なく」その場に転がっていました。


後日、懸命の捜査により犯人が分かりました。

とある肉屋の青年でした、彼はチャッキーと言い絵に書いたような好青年だったといいます。。

殺人の動機は「他人の目の方が綺麗で妬ましかった」・・・と。

少年の部屋の床下にはえぐられた目玉が詰め込まれていたそうです。


国王はこう命令しました、


「今後このような事が無い様に、

 処刑した者を城壁に括り付け、

 腹を裂き、皮を剥ぎ、その目をえぐり取れ」


そしてその命令は実行される事になり青年は城壁に貼り付けられたそうです。

後に「緑眼のチャッキー」と呼ばれる殺人鬼の最後でした。


いつしか殺人鬼の話は風化し少しずつ形を変えていきます。

被害者が緑眼だった事は薄れていき、犯人が緑眼だった事が強調されていく。

そして段々と緑眼の魔物が起こした事件へと変貌していき、

最終的には緑眼は魔物であるという風に落ち着いたのです。


子供の躾に使われる程に浸透したそれは

「夜に出歩くと緑眼の魔物に目玉をえぐられる」

といった感じで。


しかし、そんな物は大昔のお話し。

今のこの子には関係ありませんし、緑眼で嫌うのは一部の人間だけです。



ですが、『クロ』だけは事情が違います。

黒髪、もしくは黒い瞳はこの国が誕生してから事あるごとに関係してきました。

良くも悪くも、この国の存亡の危機に・・・。


まずこの国ができる起点となったお話し。

初代国王は三人のお供と共にこの土地へ行くように助言されます。

それが最初の『クロ』黒髪の予言師であったといいます。


続いてこの国最大の反乱その首謀者が黒い瞳であった事。

北の国との戦争のきっかけになったのが黒い髪の男の子であった事。

東の大地から進軍してきた魔物達の元締めが黒い人型の魔物だった事。

魔法学の基礎を築いたのが黒髪の魔道士であった事。


と数百年続くこの王国において歴史の節目に現れ災厄か繁栄をもたらす。

決して同時に現れる事なく、また災厄の原因である事が多い存在が『クロ』。

お嬢様はその特徴を二つも持って生まれていました。

最大最悪の災いの種か、はたまた圧倒的繁栄をもたらす救世主か・・・。

どうやら親はその重圧に耐え切れずあの子を捨てた様ですが。


そんな事を考えている時でした、ふと窓から外に目をやると、

村の方から孤児院の男の子が慌てて走って来るのが見えたのは・・・。

幼少期が少し長い気がしますね。


今回短いですがご質問にあった事をば

感想や質問などお待ちしてます。


登場人物や国の背景などまとめて上げれればいいなぁ

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