いざ人間界へ
〜そして現在〜
時は流れ、500年の年月を天界で過ごしている私はいろんな神力と魔力を習得した。そして私の住む天界には膨大な量の書物があったので、それらをひたすら読み続けて知識をひたすら植えつけた。
しかしいくら知識を増やせど、それに何も意味もなかった。この天界にはいつだって私1人なのだから。
人間界を覗くたび、羨ましくて孤独感が募る。
私も人間界に降り立って、人間のように生きてみたい。
そんな想いばかりが膨んでいく。
話し相手が欲しくて死んだ人間の魂を一時的に留まらせ、何度も会話をしてきた。その度に孤独が埋められ、心が温かくなる気がしたのだ。
もし私も人間界で人間のように生きることが出来れば、孤独から解放される。そんな日が来ることを想像すると心が軽くなった。
そしてある日、ついに私は夢を見てるだけではなく、人間界へ降り立つことを決心した。
たくさんの書物を読んだり、人間の魂と会話をしてきたのでうまく馴染める気がしていた。
そのためにも、まずは子供でいた方が何かと便利な気がするので見た目の年齢を魔力で8歳くらいに戻すことにした。
「こんな感じで大丈夫かな…」
鏡に映る私は、透き通るような白い髪に赤い瞳。
人間達の中にも白い髪は居るが、赤い瞳を持つ者は見たことがない。異端を恐れる人間達にとって、私はきっと異様に映るだろう。
それでも永遠に1人きりでここに居るよりは、きっと孤独ではないはずだ。
そして、ついに私は高鳴る鼓動を抑えながら人間界へ降り立った。




