誕生
夜空に広がる無数の光。
それはこの世界に生き、役割を果たした人間達が存在していた証だ。
そしてその人間達を見送り続けるのは神であり、魔王である私の役割だ。
〜500年前〜
この世には神と魔王が存在している。
そしてそれらは決して交わってはならない2人なのだ。しかしそのタブーを犯し、2人は恋に落ちてしまった。
恋に落ちてはならないとわかっていながらも、その想いに歯止めは効かず、ついに2人は愛し合ってしまったのだ。
そうして、神は魔王との子を授かった。
しかし2人はわかっていた。
この子供がこの世に生を受ける日、自分達の肉体と魂が消滅してしまうことを。
それが決して交わってはならない2人への罰なのだ。
月日は流れ、私はこの世に生を受けた。
それは、神である母と魔王である父、そして2人に仕えていた天使と悪魔達が消滅した日でもある。
こうしてこの世に、神であり魔王でもある【私】が誕生したのだ。
父が、産まれた直後の私にかけた魔力のおかげで、赤子の姿だったのも束の間、あっというまに人間の姿でいうところの10歳くらいまで成長した。
成長したといっても、まだ産まれたての赤子同然だ。この世界のことを何もわかるはずがなかった。
しかし私の横にポツンと置かれていた光る石を手に取った瞬間、両親の人生、私が生まれるまでの過程、私の使命。
全てがまるで自分の走馬灯のように鮮明に頭の中に流れてきた。
そして【ルナ・リトビス・ペリーシャ】
その名を私に残して両親は消えていった。




