初勝利の特典確認していたら…… 主役機が現れた!?
「まるでLvアップ音みたいだが…… 何の音だ?」
不意に鳴った音に警戒していると……
「うお!? メッセージボード…… 空間に浮いてる? 立体映像か?」
俺の目の前の空間に…… 半透明なメッセージボードが現れる。
「…… 勝利特典?」
メッセージボードには……
初勝利おめでとうございます。
貴方は、この世界【フロンティア・エデン】の国家大戦【マシンウォーズ】にて、初陣を勝利した。
その戦績に応じた特典をお贈りします。
ステータスで、ご確認下さい。
と、書いてあった。
「フロンティア・エデンにマシンウォーズ…… 別世界か惑星のロボット兵器大戦に巻き込まれたか?」
40にもなって…… ファンタジー溢れる夢を見たな…… と、思いながらも……
「とりあえず…… ステータスと!?」
メッセージボードと同じ様な半透明な板が、俺の目の前の空中に現れる。
【名前 年齢】シンタロウ・ジングウ(40)
【種族】異世界人
【職業】無し
【所属】フリー
【称号】
世界の境界線を越えし者
運が無い者
30歳で魔法使いの資格を獲た者
性能差を逆転した者
【身体能力】 Lv3
【体力】 80/120
【魔力】 5/60
【力】 30
【知力】 25
【精神】 20
【生命力】 35
【素早さ】 24
【運】 0/マイナス100
【ユニークスキル】
悪運(運マイナス100の効果を打ち消し、たまに何かを起こす)
【スキル】
ステータス
言語理解
機体操作
自然治癒(弱)
空腹耐性(中)
逃げ足
【所持機体】旧式人型兵器量産機デッドラインシリーズ(タイプノーマル)
【勝利特典】
アイテムバッグ(小)
スキルカード×2
ガチャコイン×3
エデンマネー50000G
と、書いてある……
「アイテムバッグって…… このウェストポーチみたいなヤツか? その他の特典は…… この中『ビー、ビー、ビー』新手か!?」
急いでライフルを回収し、近くの建物に身を隠すと……
「あれは…… 主役機か!?」
空から接近するガチャのパッケージになっていた機体が見えた。
「チィ、さすがは主役機…… 飛ぶのも当たり前って感じかよ。(あの感じだと…… 狙撃も簡単に避けそうだな……)さて、どうする……」
『あ~、あ~、聞こえますか?』
(何だ? この声の感じだと…… 若いな。少年か?)
『この2機を撃墜した人。貴方…… 地球人ですよね? 俺も地球人なんです! もうすぐ俺の仲間も来ます。戦闘しないで話をしませんか?』
(主役機に乗って仲間もいるのか…… もうこの少年が主人公なんじゃねぇ? この感じだと…… 此処で出て行って少年の仲間に射たれるか、仲間になってそれっぽい事を言って少年の道標として散るかじゃね? 行く先々で事件が起きる探偵くらいの地雷だな…… どっかに行ってくれないかな?)
『あの~…… もしもし?』
(此方は、お前のとは違ってモブの旧式量産機なんだから…… ほっといてくれよ!『ビー、ビー、ビー』あ~! もう来やがったよ)
俺に話かけてる主役機と同系統のきれいな色違い量産型機体が現れ、その後ろに巨大な船が現れる。
「チィ…… アイツ等の空中母艦か? ますます逃げられなくなった……『ビー、ビー、ビー』今度は、何だ!?」
現れた主役機の仲間達と母艦に警戒していると……
「アイツは…… 俺が倒した奴と同型機か?」
主役機達の母艦の側面に、俺が倒した機体と同型機の集団が現れる。
『くっ! 敵襲だ!!』
『俺達の家を守れ!!』
「チィ、人の頭上でドンパチ始めやがって…… あれは? 離れた場所に大型のトレーラー…… ヤツ等の輸送と補給用か? チャンスだな……」
俺は、主役機達と重装甲タイプ、砲撃型が殺り合ってる内に…… 瓦礫に身を隠してトレーラーに近付く。
「システムリンク…… よし、成功! それじゃあ…… さいなら~♪」
重装甲タイプと砲撃型の輸送トレーラーを奪って、戦場から逃走した。