DGTの新武装は…… 超接近型?
機器の不調により、不定期投稿になります。
すみませんm(_ _)m
『この辺りですかね?』
砂漠の上空でジェフの輸送艦……【ドラグーン】と、それにワイヤーで吊るされた重装甲機神の【DGT】の姿が在った。
『ふむ、確か…… 地龍の爺様達が摘まんでいた魔物がいるはずよ』
「地龍が摘まんでいた…… それって?」
通信機から流れてきたリューナの言葉に…… DGTのコックピットのチビッ子達が困惑する。
『では、作戦通りに…… 魔物の誘き寄せを開始します』
クレアの一言とともに、来る途中でウィリアムが動作確認ついでに撃ち落とした…… 鳥型の魔物の死骸を砂漠に投下された。
「こんなんで来るのか?」
「どうだろう?」
吊るされたDGの中で、チビッ子達が半信半疑で話ていると……
『む! 来る。攻撃用意!』
「「「「「!?」」」」」
鳥型の魔物の下の砂漠の砂が盛り上がり……
『ギチギチギチギチ……』
「で……」
「「「「「でかぁ!?」」」」」
DGの3倍は有りそうな巨大な【ワーム】が現れる!!
『今よ! 急いで攻撃を!』
「あっ、スタンアンカーセット!」
「お、おう! スタンアンカーセット!」
「標準セット…… 射て!」
「スタンアンカー発射!!」
巨大なワームに向かって、ワイヤーの付いた銛が放たれる!
『!?』
銛がワームの身体に突き刺さると、ワームが身体をくねらせて暴れだした!
「放電を開始!」
「放電開始!」
ワイヤーに電流が流された。
『!?』
「動きが止まった!?」
「今だ! 魔石を取り出すぞ!」
DGの両腕部に取り付けられた大型シールドから、蟹の様な鋏型の武装が現れる。
「クラッシュシザース展開!」
巨大なミミズの様なワームに向かい、アンカーのワイヤーを巻き取りながら、DGが両腕の鋏を広げて取り付く!
「くらえ!?」
電気ショックで動きが止まったワームを切り裂こうとした時、予期せぬ衝撃がDGを激しく揺さぶる!
「ぐ…… なんだ!」
『2匹目よ! 2匹目が現れたわ!』
「くっ、でぃーじぃーに巻き付くつもり!?」
「させるか! サブアームを展開、ヒートチェンブレード機動!」
DGの両肩から隠し腕が現れると、内蔵していたチェンソー型のヒートブレードで、DGに巻き付こうとしていた2匹目のワームに切り付ける!
「ダメ押しにこいつも受けな! スパイクバンカー!!」
DGが踏み付ける様に足裏を、巻き付いて来た2匹目のワームに押し付けると……
ドッツン!!!
DGの足裏から杭が2匹目のワームを貫く!
DGの脚部には、砲撃ユニット用の重心固定にパイルバンカー式スパイクが仕込まれていた。
「ついでにしびれろう!」
撃ち込んだスパイクバンカーから、ワームに電流を流し込む。
「よし、動きが止まった!」
「今の内に魔石を取り出して!」
1匹目のワームをクラッシュシザースで引き千切りながら、サブアームのヒートチェンブレードで2匹目のワームを切り裂く。
「よし、魔石があったよ!」
『回収班!』
『まかせろ』
DGがワームからえぐり出した魔石を空中に放ると、ウィリアムの可変機神が空中で回収する。
その時、ウィリアムの機体を狙う様に砂漠が盛り上がる!
『ギチギチギチギチ……』
『うおっと! チビ達、3匹目が来たぜ』
「「「「「りょうかい!」」」」」
両腕のクラッシュシザースを広げて…… DGが3匹目のワームに向かって、ワイヤーアンカーを発射した。
・
・
・
『そろそろ良いかしら?』
DGが14匹目のワームを切り裂いた時に、リューナの声が通信機から聞こえた。
『回収した魔石も大きく中々の純度ですので、作戦は成功ですね』
『よし、作戦終了だな』
「おわり?」
「つかれた……」
「はらへった……」
「「うん……」」
充分な魔石を回収できたので、DGを回収しようとした時……
『真下に巨大な魔力を感じます!』
『緊急回避!!』
DGを吊り下げたままドラグーンが急旋回すると、ドラグーンの真横に砂柱が上がる!?
『きゃあ!?』
『くっ、こんな浅い処に!?』
『リューナさん?』
『なんだ? ありゃあ……』
ドラグーンを取り囲み様に複数の砂柱が上がる!
『ワームの変異種……【ヒュドラワーム】よ』
リューナの言葉と同時に砂漠が盛り上がり、巨大なワームの集合体が現れる!
「「「「「…… でかぁすぎ!?」」」」」
『アレが本体よ! このワームは胴体に巨大な魔石を持つ変異した〝多頭種型ワーム〟なの』
『ジンさん!』
『おうよ!』
ドラグーンの甲板から、ドラグーンの主砲を改良したランチャーを構えたデッドラインがヒュドラワームの胴体に向けて…… 引き金を引いた。
・
・
・
「マジかよ……」
デッドラインの砲撃で空いた穴から、ヒュドラワームの中にDGが入り込み、巨大な魔石を切り離したら……
ヒュドラワームの胴体から生えていたワーム達が次々に…… 弱り倒れた。
「ヒュドラワームの胴体意外の皮膚は、かなり強靭で龍でも苦労するのよ。だから、一部の龍が牙を磨く為によく咬んでいるわ」
と、リューナが言ったので、素材として回収していると……
ヒュドラワームの胃袋から…… ジンが見覚えがある硬貨を大量に見付ける。
それは……
この世界でガチャを回せる〝500円硬貨〟だった。




