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『少女の夢 ~episode0~』

 1996年。

 世界初の哺乳類のクローン、雌羊ドリーが誕生した。

 その数十年の後、とある科学者の手により、最初のクローン人間――アダムが製造され、産声をあげた。

 アダムの誕生に、多くの有識者や専門家が議論を重ねた。しかし、その是非が明確に結審することはなかった。

 一方で、アダムはスクスクと育ち、生まれてから半年足らずで、自らの足で立ち、そして、人の言葉を発したと言われている。

『世界は変わる』と。

 それが真実なのかどうかは分からないが、結果として、アダムを生み出した科学者は異端として扱われ、アダムと共に姿を消した。



 人はどこから来て、どこへ行くのか――



 私は、手垢のついたその記事の載った科学雑誌を読みながら、夢にみた。

 世界が変わる、その瞬間を……。

 あれから何年経っただろうか。

 あの人と出逢って私は変われた。

 あの人は私に多くのものをくれた。

 知識を、経験を、そして、かけがえのない愛を……。

 肉体が繋がって出来た子じゃないけど、私は心から愛し合って出来た命だと思った。

 そして、私は生きていく。この子たちと、あの人と共に……。

 ようやく見つけ出したのだ。

 私が生きている意味を……。

 私がなすべきことを……。

 私が何者なのかを……。



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