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-66- 軽微(けいび)なルール

 世の中の動きを知るのに役立つのが軽微けいびなルールである。もちろん、どこまでが許される範囲なのか? という線引きはむずかしいのだが、がいして法律の定めを自分の意思で破るか、あるいは守らないか・・という程度と見るべきだろう。世の中でルールが無視されれば、社会は混乱し、悪化の一途いっと辿たどることになる。それがたとえ軽微なルール違反だったとしても、━ ちりも積もれば山となる ━ の格言どおり、軽微が逆転して大ごとになるという、とんでもない社会が到来とうらいすることは必死だ。つい、うっかり…ならまだしも、意思のあるポイ捨てや信号無視は決して許されるべきものではない。

「石田さん、駄目ですよっ! ルールは守らないとっ! 危ないじゃないですかっ!」

 思わず赤信号を渡ってしまった石田を叱責しっせきしたのは福島だった。

「そう、目くじらを立てるほどのこともないでしょ。車も通ってないんですし…」

 石田は、さほど悪びれる様子もなく、福島へ返した。

「その軽微なルールを守るか守らないか・・が大事なんですよっ!」

 福島の発想は石田と逆転していた。西暦1600年、東西両軍はついに関ヶ原にて激突したのである。


                   完

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