-32- A→B→C→D→A
厳しい仕打ちをした側は、回り回って自分が厳しい仕打ちをされる。これは必ず逆転して派生する三次元現象なのだが、世の中は上手く出来ているな・・と、世間では偶然のように簡単に片づけられやすい。苦労[-]して[+]を世の中に起こせば、回り回って[+]が手に入って報われるという原理に他ならない。汗水を流すという[-]で働けば、必ずその代価となる収入[+]が手に出来るという仕組みだ。これは、三次元空間の理屈抜きの原理なのである。
大手のA社が子会社のB社に突然、生産量の削減という厳しい仕打ちを言い渡した。
「そ、そんな…。ラインはすでに稼動しておりますっ! 今からでは在庫を抱えることに…」
『それをなんとかするのが君の手腕じゃないか。分かったね! じゃあ、そういうことで…』
膠もなく、ガチャリ! と電話は切れた。B社の社長は、ただちにラインを停止、孫会社のC社へ納品する部品量削減の電話をかけた。
「えっ! それは、いくらなんでも…。ええ…半減ですかっ?! 無茶なっ! すでに、いつもどおりの見込み量を作らせとりますっ! それでは、材料費の支払いが…」
『そう言われてもねっ! A社からの指示なんだから君、仕方ないだろっ! 悪く思わんでくれ。じゃあ…』
B社の社長は厳しい仕打ちをC社に命じ、膠もなく、ガチャリ! と電話を切った。電話が切られたあと、C社の社長はただちに部品生産ラインを停止し、ひ孫会社のD社に部品の部品となる部品の納入をストップする電話をかけた。
「ええっ! 半減ですかっ! それじゃ、うちは潰れますっ! お宅からの儲けで従業員の給料と材料費の支払いを、ギリギリでやっとるんですからっ!」
『そう言われてもね…。B社からの指示なんだから仕方ないじゃないかっ、君!』
C社の社長は厳しい仕打ちをD社に命じ、D社はその数ヵ月後、倒産した。部品納入が完全にストップすると、それはそれで困るのである。C社は、またその数ヶ月後、連鎖倒産した。倒産は倒産を呼び、半年後にはB社も会社更生法の適用を申請し、事実上、倒産した。さらに一年後には親会社のA会社までもが経営状態の悪化により多国籍企業[コングロマリット]傘下に参入される運びとなり、厳しい仕打ちを受ける憂き目となった。A→B→C→D→Aである。
厳しい仕打ちをした側は、回り回って自分が厳しい仕打ちをされる・・という結果を導く。
完




