表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/100

-14- 駄目(ダメ)ではない

 予定どおりいくだろう…と気軽に買物に出た軽頭かるずだったが、そうは思うに任せなかった。買物から帰り、さて調理しようと思っていると、レシピに書かれた材料が違ったのである。いや、いやいやいや…当然、さばだろう・・と気軽に考えたのがいけなかったのだ。レシピにはアジと書かれていたのである。迂闊うかつにも軽頭はその部分を見落としていたのだ。軽頭は自分の名誉のために見落としていた・・と誰もいないのに見栄を張ったのだが、要は見損じたのだ。さて、これから・・となると、すでに時間的な余裕はなく、仕方ないな…と買い間違えた鯖で調理をし始めた。逆転の発想でいけば、同じ魚なのだから、多少の味の違いこそあれ、まあそれなりに調理できるはずだ…と軽頭は考えた。それに、逆転して今までになかった味になるかも知れない…とも思えた。

 調理を始めて小1時間がった。おたまでスープを小皿に入れて味見すると、ウワッ! という不味まずい味だった。やはり鯖ではダメだったかっ! と軽頭は一瞬、あきらめかけた。そのときである。軽頭の脳裏のうりに、いや、いやいやいや…まだ、手はあるはずだっ! という不屈ふくつの負けじだましいが頭をもたげた。軽頭は、いろいろと調味料を駆使して奮闘ふんとうした。するとっ! ついに、逆転の旨味うまみがでたのである。すでに調理を始めて3時間が経過しようとしていた。それでも、今までにない味が完成したのである。加えて、腹もいい塩梅あんばいいているではないか。軽頭は遅蒔おそまきながら、久しぶりの美味おいしい夕食を味わって満足した。


                   完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ