過去のキズ
「…………優斗さん」
『ボソッ』とパソコンの画面を見て言った
ー大学一年の時ー
高校二年生の弟がいた……
いつも遊んでた
高校二年の金子雪斗、高校三年の筒井優斗、高校三年生の小坂結実
三人で遊ぶようになった
出会った気かっけは弟の友達だからと理由だ
そして、弟は……
ー殺されたー
みんな、泣いてる。葬式に筒井優斗、幼馴染みだった小坂結実、一番仲良かった金子雪斗、その兄の金子鷹志……他には記憶がない……
ーその次の2日後ー
小さな声が聞こえてきた
「死んでよかった……あいつがいるから『萌笑』は選ばれなかった……あんなやつ死ねばいいんだよ」
と聞こえた時に殴った……
「次に殴ったら警察呼ぶよ?」
慌てて声を荒らげた
「だ、だって……」
にやりと笑った。心を見透かすみたいに言った
ーあんた、気持ち悪いー
「証拠は!……証拠はあるの?」
言われた言葉に虚しく答えた
「……ない」
目でわかった。『殺した』と『あんた、気持ち悪い』と思ってるってことを……
その後は弟を忘れるようにして一緒に卒業していった
鷹志さんと一緒の学校に行って忘れてた人が目の前に現れた。
小坂結実
そして、告白されて……
……答えた。
「俺も……」
ー筒井優斗部屋の中ー
「…………電話、切ってたけ?どうせ、もう、クビだなぁ」
電源を入れると『プルルルル』と部屋中に鳴り響いた。
ー金子鷹志ー
「へ?なんで、鷹志さんが……」
内心『これで鷹志さんの声が聞ける』って思ってしまった。
震える声で「はい……な、なん…でしょ、う」と聞こえた
「『なんでしょう』じゃねぇよ!」
と怒鳴り声が聞こえ泣きそうになったが泣く前に
「どうした?とにかく、来い」
電話を切った後に『あの暖かい優しい声が……また、聞こえる』と思って怒られたその声に泣いてしまった