さらばフロちゃん キミの勇姿を忘れたい
対戦格闘ゲーム
シュババババッ!!(しっぽハメ) 俺、死んだ!!
シューティング
魔王「ファイアブレス!!」 卑怯だ!避けきれん!!
レースゲー
魔王にライド・オン☆ …何か違う。
ギャルゲー
眼鏡っ娘「わたし、あなたの事が…」
魔王どこ行った?!
「フロちゃん、ネタはまだなのか?」
「今いいとこなので邪魔しないで欲しいのである。」
って何でお前はゴロゴロしながらラノベ読んでるんだよ?!
「これもネタを閃く為である。」
「貴様ら……いい加減にしろよ……?」
ヤバいっ!!魔王の堪忍袋の緒が切れた!!(むしろ今までよく持った。)
「特にそこの犬の態度は度し難い。犬らしい屈辱的な方法でこの場から消えてもらおうかっ!!」
狙いはフロちゃんだとっ?!
魔王は一瞬にして人型に戻ると、手近な大根の残骸を拾い上げ、フロちゃんの注意を引いた上で大きく振りかぶる。――まさかっ!!
「そらワンちゃん、取ってこい!!」
「バウッ!!」
窓の外に放り投げられた残骸を、悲しいかな犬の習性でどこまでも追いかけてしまうフロちゃん。――待て!!ここは最上階だぞ!!
「フロちゃん!やめろ!! フロちゃーんっ!!」
キャイイイイン…………!!
後を追って身を乗り出すも一足遅く、フロちゃんは闇の底へと落下して行った。
窓の下はただただ底無しの重苦しい空間が広がるのみ――。
「何、別れを惜しむ事は無い。貴様にもすぐ後を追わせてやろう。」
せせら笑う魔王は、再びブラックドラゴンへと姿を変え、最後の獲物をいたぶろうと悠然と歩を進める。
そんな魔王に、俺は獰猛な笑みを浮かべ、言い放った。
「魔王……っ!フラグが立った!!これで勝つる!! (貴様を許さない、これからが本番だ!!)」
あっ、本音と建て前、逆だった。