裏クエスト
10話目 裏クエスト
こんにちは!私たちは今ベルマリエにいて、今日はベルマリエのクエストをやってみようと思います!
私、花梨はとても楽しみにしていたことがあります。そうっ!裏クエスト!
ほとんどの冒険者は知らないとか言われているS級クエストや
デカすぎて立ち向かうのは無理なやつだとか訳ありとか色々あるらしい。
意を決してギルドに足を踏み入れる。いつもと同じ景色なはずだけど、とても緊張してしまう。
「いらっしゃいませ!予約の花梨様ですよね!」優しく微笑まれる。その後、「裏クエスト、頑張ってくださいね」と耳で囁かれた。
裏クエスト。場所は雪山。寒さは案の定耐性魔法でどうにかできてる。するとスズランが、
「あそこをみるのじゃ。目的のゴーレムがいるのじゃ」
「スノーゴーレムってやつ?」みつきがドヤ顔で言う。「そうともいうな」とスズランが反応した。
「みんな、気をつけて!スノーゴーレムは強いパワーがあるから!」そして、慎重に慎重に…
あっ。スノーゴーレムがこちらに気づいてしまった。ぐおおおおおお!と大きな唸り声をあげ、こちらに走ってきた。
するとアリナが、
「皆さん!スノーゴーレムの弱点はお腹です!みつきさん!火の魔法が得意でしたよね?お腹を炙る勢いでやっちゃってください!
華奈さんと花梨さんは防御シールドを張って、スズラン様は攻撃してください!」
今回は何故かアリナの指示が的確だ。作戦通り、みつきが攻撃すると、すぐにゴーレムを倒した。
するとスズランが不思議そうに、
「アリナ。どんな裏技を使っているのじゃ?」と聞く。
するとアリナはにっこり微笑んで、「精霊魔法の超攻撃強化ですよ。全員につけています。」
それを聞くとスズランが、「アリナは精霊魔法の知識もあるのじゃな。これは一般的には使わない使い方じゃ。
魔力の強さを変えることで、攻撃力をどのくらい変更できるかが変わる。
これを一気に使うと、魔力がとても多くなる。
これはちまちまと何回かに分けて攻撃力強化をやるよりも多いと、
どこか研究に出されているのじゃ。」
と、得意げに喋った。みつきが思わず拍手をする。「だがここまで強いのは初めてじゃ。お主の魔力はどのくらいなのじゃ?」
アリナは恥ずかしそうに「まぁまぁ強いです。」と言った。するとみつきが鑑定スキルを発動させて、
「…全然まぁまぁじゃないよ…すごいじゃん!」という。
「どのくらいじゃ?」スズランが聞き返すと、
「…平均のM(魔)P(力)は300だけど……アリナは……5000。」と言う
「えぇ────!!!!!!!?」「私たちでも4000なのに?!すごい……」
花梨が顔を真っ青にして言う。アリナが「これは天性の力ですよ〜ふへへへぇ〜」得意げに鼻を鳴らす。
その後。ギルドに戻ってきた。さっきの受付嬢さんが言った。
「大活躍でしたね。アリナさん。」と言った。私たちは目を見合わせ、受付嬢さんに聞いた。「なんで知っているんですか?」
「ふふふ…私の魔法ですよ。」急にみつきが私を連れて外に出た。「鑑定したんだけど…何も出なかった。
もしかして魔族かも。気をつけよう。」「うん。わかった───」
「何を話しているんですかぁ?お二人様!」振り返るとそこに居たのは…さっきの受付嬢だった。
正体を隠すのを辞めたのか、綺麗な茶髪はガサガサに。目は充血気味でバキバキ。
爪は長くボロボロ、手は赤い。みつきが頑張って解析している。
するとみつきが「こいつは……なにかと契約してる!自我と引き換えに化け物になっている!」ハッと息を飲む。
剣に手を構えようとしたけど、首を掴まれる。「ぐ…ぐ…ぅう……う」
「手を離せ!」
「あは!私に剣が効くとでも───え?」気づくと受付嬢……いや。
魔族は倒れていた。華奈が倒してくれたみたいだ。「か、華奈!ありがと!」
「……別に大した事ない。さっきからおかしいと思ってたんだよ。人間の気配じゃなかったから」
「鋭いねぇ〜」すると受付嬢は話し始めた。
「ふふ……。これは、試練……よ。グルブロ様に……与え……られた……試練……」
何を言っているんだろう。試練?グルブロ?図書館で調べてみるか。──周りの視線が気になるところだけど、今はそれどころじゃない。報酬も受け取ったし、図書館へいこう。
───図書館にて。私はいっぺんに魔族に関する本を開く。「魔族になる人間……これとか似てる……」『ハラレナ教と契約すると自我と引き換えに悪魔になる』
……なんとも言えない内容だ。思わず「はぁ」とため息をついてしまう。すると横にいたみつきが、「……自我と引き換えねぇ…もっと詳しい内容を調べよう!」
『───ハラレナ教に契約するにはいくつか条件があります。まず1つ目は、ハラレナ様に全てを捧げる覚悟がある者。2つ目は神の子になる権利のある方です。』
「覚悟……権利……」
『さぁ。あなたも、神の子に』「選ばれませんか?」「え?」ふと振り返る。そこに居たのは、神父のような服を着た……人間だ。でも手が紫になっている……
「さぁ。あなたもハラレナ様を崇めましょう!あなたも!あなたも!あなたも!」
どうやら私たち全員を連れてくつもりだ。「辞めるのじゃ。強制は良からぬ行為じゃよ。」
スズランが止める。けど神父は「強制ではありません!あなたたちを幸せへと導くのが私神父の勤めなのですッ!さぁ!みなさま!私に着いてきてください!」
布教範囲は図書館全員に広がる。するとみつきが「ストーップ!ストップストップ!」と止めにかかった。
「……まずは一旦やめて貰えます?ここ、図書館なんで!」「いいえ!私はあなた方を幸せに───」「黙れ。」
華奈がそう言うと神父は目を見開き固まった。「か、体が…言うことを……き、聞かな……い」「帰れ」
華奈がまたそう言うと人形の様な動きで神父は帰っていった。「……華奈。どうしたの?その魔法。」「最近覚えたの。」ほえー。最近は便利な魔法もあるもんだ。「じゃ、帰ろう」
すると神父が荒れ果てた姿で現れた。「い、いたい!」なんともおぞましい姿だ。「さぁ……こい……わたしたちのかみはすぐそこだ……」
聞き取るのが難しいくらい容態が悪化している様だ。なにかの力で引っ張られる。
そこは協会だった。『ハラレナ教』と書いてある。
「お主!離すのじゃ!」「やーめーろー!」「……」「うぐぐ……ぐ」「痛いです……」
強引に連れてこられた協会。
「あぁ!ハラレナ様!いらっしゃったのですね!今、候補を連れて来ました!」
「一人一人確かめようか。」「無理やり……連れてこられました……」「え?」「魔族にされる噂を聞いて調べてたのですが……」
「おい神父。どういうことだ。」
「ふふふ。バレてしまったら仕方がないですね。私は人類魔族化計画を企てていたんですよ。悪魔にしているのも私です。」
「聞かせて貰いましたわよ。」「なっ」
そこに居たのはドレスを纏ったモニカさん。「黙ってしまってごめんなさい。実は私、王家の血を引き継いでおります。命の恩人を救う為にも!」するとブツブツと呪文を唱え始めるモニカさん。すると、神父は悲鳴を上げた。「神父。あなたを連行します。」
結局、ハラレナさん犯人ではなかったようで、私たちに深々と頭を下げてくれた。ちなみにどんな宗教か聞くと、大事件の犯人などを先に捕まえるという内容だったらしい。いい宗教だ。
私たちは帰るとさっきの受付嬢が謝ってきた。「ご、ごめんなさい!私気を失っていたみたいでっ!お詫びですが、受け取ってください!」そう言われ、かなりの大金を受け取ってしまった。明日にはベルマリエを出発か。
「みなさん!」
モニカさんに声をかけられる。
「ぜったい……またベルマリエに来てくださいね!」そう言われ私たちはにっこり微笑む。
次の日。私たちはベルマリエで出会ったたくさんの人に見送られて、出発した。
次の目的地は、フォルゲン。山がたくさんあると言われている。
「じゃ!いこっか!」




