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オペレーション《缶コーヒー》

作者: 海堂直也

「こんな事で本当に上手くいくんですか?」


「安心しろ。充分な結果とデータが、成功を約束してくれる。」


 日本では当たり前に飲まれている《缶コーヒー》それを当たり前にした、斬新かつ大胆な営業戦略。


《人前で自然に飲む》ただそれだけ。だが、それは大いに効果を発揮した。


 大袈裟な宣伝は警戒される、口コミは出処によっては信憑性が薄い、試供品を配るほど余裕は無い。よって、苦肉の策だが《目の前で美味そうに飲まれたら飲みたくなるのが人情ってもんですよ》に賛同せざるを得ず、朝の駅で、昼の公園で、帰りの電車で……


 そして、その時はやって来る。普及率が16%に到達すると、物は加速度的に流行る!


 つまり、流行らせたいなら、普及率を16%に到達させてしまえばいい!


 「物の善し悪しなんて関係ないんだよ。」


 「新しもの好き、仲間はずれを嫌う、右向け右に前へならえ、か。先輩とは真逆ですね。」


 「この仕事してたら、常識なんて信じないさ。」


 「でも、缶コーヒーは飲むんですね。」


 「本物の珈琲は飲めないけどな。」


 流行、それは、企業努力。

 常識、それは、クライアントの望むコーディネート。

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― 新着の感想 ―
[良い点] いつの時代も一番の宣伝は口コミですねぇ。 だからサクラとかステマとか、昔からあるんでしょうね。 その口コミは本当なのか、作られたものなのか… 知らぬ間に踊らされたりしてるんだらうなぁ、と我…
[良い点] うーむ。考えさせられるお話ですねー。今や企業アカウントよりも個人アカウントのほうが広告力のある時代ですもんねー。 ぐびぐび
[良い点]  販売戦略!  外食で、注文するもの決めてたのに、ほかのお客さんが食べてるもの見て。自分もついそっちを注文しちゃうのと、同じですかね。  今日はカレー食べるつもりだったのに!
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