プロローグ
物語書くの初めてです。御手柔らかに…
この世界には何気ない日常のなかでも、想像もしてなかった出来事が突然自分の身に起こる事が多々あると思う。
この俺、九条叶もそんな『想像もしてなかった出来事 』が突然見に起こったのである。
・・・
20✕✕年4月、俺は難関とまではいかないがそこそこ偏差値の高い地元の高校に受かりその日は入学式だった。
自分が通っていた中学からも何人か同じ高校に進学したやつもいて、登校の最中何人か見知った顔を見た。が特に仲良くしていたわけでもなくだからといって完全に無視する間柄でもない、所謂「よっ友」と言うやつだ。
向こうもこっちに気づいたらしく中学の時と同様、手を挙げて挨拶してくる。
俺も挨拶を返しながら何事も無く、登校を再開した。
学校に着き上履きに履き替え、下駄箱の前の掲示板に貼られた表で自分の所属クラスを確認する。
どうやら俺はC組らしい。
俺は周囲から少しというか、だいぶ注目されつつ自分のクラスに向かう。
さて、突然だが何故俺が注目されたかというと俺は金髪なのだ。
と言っても別に染めてるわけじゃない。自毛が金髪なのだ。目の色もコバルトブルーの様な鮮やかな青色をしている。母親が白系ロシア人で父親が日本人のハーフである。
だからといってロシア語なんて俺は喋れないし、生まれも育ちも日本のバリバリ都会っ子である。よく勘違いされて、初対面の人から日本特有の納豆とか生魚食べられるの?等々聞かれるが普通に大好きである。鰹節とネギ入れたりするとめっちゃ美味いよね。豚汁あったりすると最高。
だけど寿司は食えない。生魚食べられない。
母親も産まれた頃から日本に住んでるので母親もロシア語は微妙だし、納豆もよくたべてる。寿司は大好き。
そんなこんなでえっちらおっちら階段を上り自分のクラスに入る。
クラスには既に半数以上が登校しており、黒板に貼られた座席表を確認して各自席に着いている。
既に新しい友人が出来たやつも居るようで、周囲の人と自己紹介を混じえながら喋ってるいる人もちらほら見かける。
そんな人たちを横目に自分の席に着き、俺は鞄の中に仕舞っていた本屋のカバーがついた異世界物のラノベを取り出し読み始める。
いや、本当は斜め前の席の奴のように俺も友達作りしたい。
けど初日に自分から話しかけるのはまじで無理。
今まで友達がいなかったわけじゃないし、コミュ障って程でもないが自分から陽気に絡んでいける勇気はちょっと無い。
しかも初手、本を読み出してしまったことによって話しかけられる可能性も低くなってしまった。選択肢間違えたわこれ。
そんな事を考えながら読んでいるのでほぼ頭の中に入ってこない。
やっぱ自分から話しかけに行った方がいいか…?いやでも自分からは絶対吃る気しかしないからな…相手に申し訳ないまである…迷惑をかけないためにも誰かから話しかけられるのを待とうそうしようそれが安パイ…と言い訳を考えているうちにチャイムが鳴り、担任が入って来た。
担任は若い女性らしく、スーツを着こなし背筋もスラッとしていて綺麗な女性である。
彼女は教壇に立ち自己紹介をし始めた。
「皆さんおはようございます!これから1年間皆の担任になる、赤塚優希です!担当は古文!軽音楽部の顧問をしています!これから宜しくね!っとまぁ、自己紹介はまた今度やるとして、とりあえず体育館に移動して入学式に向かおうか!」
・・・
そんなこんなで体育館に向かい、お偉いさん方の特になんの徳にもならなそうなちょっとだるい話を聞き、首席で入った割には初日からちょっとギャルっぽい女子生徒の新入生代表挨拶を聞き流しているうちに入学式は終わった。
・・・
体育館から戻ったあと色々なプリントなどの配布物、それとこれから使う教科書などを貰い自分のロッカーに叩き込んだ。
今日のところはこれで解散らしく俺も自宅に帰ることにした。結局今日1日誰とも喋らなかったが果たして俺は3年間の間に友達を作れるのだろうか…めちゃ心配になってきた。なんなら吐きそうまである。
これから3年間のありえてしまいそうな、妙にリアルなぼっち生活を想像し戦々恐々になりながら帰宅途中の曲がり角を曲がり瞬きをした瞬間、
俺は廃墟の中に居た。