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やったれ魔法少女  作者: 千園参
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もう冬だね

前回の壮絶な展開からの今回なので少しどうしようかと悩んだ末の今回です。それでは楽しんでいってください!よろしくお願いします!

決戦から何日か経ち、季節はすっかり冬になっていた。


「うぅ、さみいぃ!」


「おはよう綾二くん!もう冬だね」


「おはよう、だなぁ」


半袖だった制服もいつの間にか衣替えで上着着用になっていた。そんな話を真央としながら登校した。

あの後、病院で松本の状態をみんなで確認した後、仲本と上野は自分たちの街へと帰っていった。松本も近くの病院の方が見舞いなどもしやすいであろうという病院の先生の計らいで自分たちの街の病院へと搬送された。仲本は今度は必ず仇を討つと話していたが、その後こっちの街に顔を出している様子はない。あの場にいた誰もが思ったはずだ、まさかこんなことになるなんてと。そして俺たちはようやく当たり前のことに気づいた。俺たちが本気で世界を守ろうとしているのと同じように敵もまた全力で俺たちを殺してでも己が野望を果たそうとしているのだ。どうして今の今までそんな簡単なことにも気づかなかったのか疑問である。


教室に入ると、何やらいつもは男子が騒がしいのだが、今回は女子がソワソワしている。何かあったのだろうか。クラスメイトの女子に聞いてみることにした。


「何かあったのか?」


「それが今日、隣のクラスにかっこいい転校生が来るんだって!それはもうイケメンなんだって!」


この学校、転校生多すぎ問題。そしてイケメンだと!?それは少し不味くないか。大丈夫なのか。いや、不味いだろ。そして俺の嫌な予感は的中することになった。イケメンで運動神経抜群の転校生、金元レオは瞬く間に学校の人気者となった。休み時間は女子たちが常に金元レオのまわりを囲んでいた。大丈夫だ。俺には真央がいる。


「そうだよな?あれ?真央は?」


真央もまた他の女子たちと同じように金元レオの元にいた。


「そんな!?真央まで金元に……」


テンションがガタ落ちとなってしまった。そしてそのまま昼休みを迎えた。


「まぁまぁ元気だしなよ〜」


「そうだよ、元気だしな」


相田と橋本が俺を励ましてくれている。お前らはどんどん仲が進展していってるな。正直ここまで来たらもう羨ましいよ。


「お前らは平和そうでいいよな」


「「いやいや、それほどでも〜」」


相田と橋本が口を揃えて言った。褒めてない。というか、なんだそのバカップルみたいなコンビネーション。まさかお堅い橋本香穂がここまで相田色に染め上げられるとは思いもしなかった。意外と相性抜群だったということなのか。世の中見かけでは本当に判断できないな。

そんなこんなで昼食を済ませて教室に戻ろうとした時、向かいから金元レオが大勢の女子を連れてやってきた。ん?この場面以前にもどこかで。俺はデジャブを感じていた。


「やぁ、初めましてだね。これからよろしく」


金元レオは俺に声をかけてきた。これまたデジャブを感じずにはいられなかった。一つ疑問に思うことがある。なぜ転校生は皆一度は俺に絡んでくるのだろうか。別に良くない?俺をすっ飛ばしたからって文句は言いませんよ?


「あぁ、よろしく」


そんな返しをすると、まわりの女子から―――


「何よその態度!せっかくレオ様から声をかけてあげたのに!」


俺の態度を指摘するヤジが飛んできた。別にそんな悪意のこもった返しではなかったと思うのですが。すると、


「いいじゃないか。彼は僕の神々しさに緊張しているだけさ。そうだろ?」


「レオ様優しい!!」


金元レオの一言でその場は黄色い声援に包まれた。その隙に俺はその場から逃げることにした。いつまでも関わっていられない。


「ったく、皆あんなやつのどこがいいんだよ」


金元レオの人気は衰えることを知らず、そのまま放課後になっていた。今日の俺はなんだか機嫌が良くない。いつもなら真央と一緒に帰るのだが、真央も金元レオにかかりっきりだし、1人で帰ることにした。


「あれ〜?誰か忘れてないですか?」


そう言って俺に声をかけてくれたのは松浦だった。


「お前は金元のところに行かなくていいのか?」


「私はダーリン一筋だよ!」


心が揺らぐからそんな優しい言葉をかけないでください。


「まさか真央ちゃんまで金元くんに取られちゃうなんて、ちょっと意外かも」


「意外なのか?」


「ダーリンって意外と鈍いよね」


「なんの話だよ」


そんな話をしながら俺たちは下校した。そして松浦と分かれた。


「ダーリン!また明日!」


「おう!」


松浦のおかげで元気が出た気がした。家に帰ろうとすると、どこかで騒がしい音が聞こえた。怪獣が出現したようだ。最近はムルシエラゴやポイズンパープルやらで怪獣と戦うのは久々な気がした。そして怪獣の元へと辿り着く。


「変身!」


俺はブラスターピンクへと変身した。そして怪獣に攻撃を打ち込んでいく。


「まだまだ!」


さらに追い討ちをかけていく。そろそろトドメかと思われたその時、金色の魔法少女が歩いてきた。


「新しい……魔法少女?」


「トドメは僕が刺してあげよう」


いや、それはただの横取りじゃないか。美味しいところを持って行こうとしているだけなのでは?


「メテオエクストリーム」


すると、どこからともなく金色の流星群が降り注ぎ、怪獣を俺もろとも攻撃し始めた。


「お前何やってんだよぉおおおおお!!うわぁぁあああ!!」


続く。

今回も読んでいただきありがとうございました!

以前のキャラクター解説でも言っておりました通り、新しい魔法少女の登場回でした。金色の魔法少女は一体誰なのか。感のいい皆様ならもうおわかりですかね?気になる正体は次回をお楽しみに!!

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