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やったれ魔法少女  作者: 千園参
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ようやく味方だってわかってくれたか

土日は基本的に休みなので2話ぐらい投稿できるので私としてもすごく嬉しいです。この作品をどれだけの人が楽しみにしてくれているのかはわかりませんが、これかも全力でやっていきますので、よろしくお願いします!

それでは今回もお楽しみください!

『俺を憎め……』


「あいつはそう言った!俺はあいつを憎み、そして倒してみせる!あいつを倒すにはまだまだ力が必要だ!だから、お前には俺の力に!礎となってもらう!!」


「そういうことか。大事なお友達のためにってわけか……受けて立つぞ!!どの道、俺様たちにはそれほど力は残されてない、次の一撃で終わりだ!いくぞ!!」


「ドラゴニックハンマー!!」


「ソニックハリケーン!!」


2人はほぼ同時に必殺技を放ち、お互いの技をぶつけ合った。そしてその威力は辺りを吹き飛ばした。2人ともその場に倒れ込んでしまっていた。そこに上野がやってきた。


「兄貴!大変です!ピエロ怪人が現れました!」


「何!?」


スラッシュグリーンはなんとか立ち上がった。


「そいつのところへ案内しろ!」


スラッシュグリーンが変身を解除し、その場から立ち去ろうとしたところを、ドラゴニックブルーが呼び止めた。


「待て!逃げんのか!」


「もうてめぇと戦うことはない」


「なんだと!」


「お前の言う通り飽きた!それにここからは戦わなくてもわかる。もう一度戦えば俺様は確実に負ける。いくぞ上野!」


そう言って仲本と上野は去って行った。


「ちっ、カッコつけやがって……よし、勝った……勝ったぞ……また俺は強くなったぞ…杏子………」


場面は変わり、ピエロ怪人が連れ去った人々を人形に変え、街を破壊してまわっていた。俺と相田は変身してピエロ怪人と戦っていた。


「人形に攻撃を当てちゃダメなんてムズすぎるよ〜!」


「攻撃して無事で済む保証がない以上、攻撃はできないだろ!」


俺たちは人形に攻撃できないが、ピエロ怪人は人形を使って容赦なく攻撃を仕掛けてくる。


「も〜卑怯すぎるよ〜!!」


「今は耐えるしかない!」


俺たちが防戦一方になっていると、どこからともなく緑の風が吹き荒れ、人形たちを壁に押し当てた。後ろを向くと、スラッシュグリーンと上野ゴーレムが立っていた。


「お前は!」


「よう!助けに来てやったぜ!」


「ようやく味方だってわかってくれたか」


「兄貴!今が謝るチャンスっすよ!」


上野ゴーレムが小声でスラッシュグリーンに耳打ちする。


「そのなんだ、今まで悪かったな……」


「それはこいつを倒せば全て解決することさ!」


俺はスラッシュグリーンと協力して、ピエロ怪人へ反撃を開始した。俺たちの連続攻撃にピエロ怪人もかなり堪えているようだ。しかし、俺はまたピエロ怪人に違和感を感じ始めた。俺とシューティングイエローと戦っている時と、スラッシュグリーンが現れてからではやはり様子が違う。何かあるのか?その答えを知るのにそう時間はかからなかった。


「トドメだ!ブラスターピンク!」


スラッシュグリーンが俺に合図する。


「わかった!ハッピーストライク!!」


「ソニックハリケーン!!」


俺たちの必殺技がピエロ怪人に直撃した。ピエロ怪人はそのまま変身を解除した。その姿を見て、スラッシュグリーンと上野ゴーレムは絶句する。


「祐……なんでお前が……」


「どういうことなんだよ!澤木!!」


俺たちの攻撃を受けて、苦しそうにしている澤木祐という男。この2人と何か関係があるのか?

澤木祐は走って逃げていった。しかし、2人は追いかけることはしなかった。立ち尽くす2人に俺は尋ねることにした。それぞれの関係性を。すると、仲本は重々しく語り始めた。


「俺様たちは元々孤児でな、孤児院で育ったんだ。俺、上野、松本、そしてさっきの澤木、俺たちはいつも一緒だった。そして俺たちは孤児院を出て、4人でシェアハウスで暮らすことになった。高校にも通って毎日がとても楽しかった。だが、ある日、怪獣が街に現れてな。俺たちは丁度そこに出くわすことになった。俺たちはもうダメだそう思った。すると、どこからともなく声がして、気が付いたら俺は魔法少女になってた。そこからは怪獣と戦う毎日さ。大切な家族や街の人たちを守るために、でも、戦いは俺の想像以上に長く続いた。その中で俺は疲弊しきっていた。そんな俺を見兼ねたのか、ある日このバカどもは怪人に変身できるようになって帰ってきた。どこでそんなことをしてきたんだと聞いたら、よくわからねぇ男に力が欲しくはないかと尋ねられて欲しいと答えたらこの力をくれたと言いやがった。知らない男に声かけられてノコノコ付いて行ってんじゃねぇよ!とも思ったが、俺を思うこいつらの気持ちがすごく嬉しかった。だから、強く責められなかったんだ。でも、その場では祐だけは力を貰わなかったと言っていたんだ。それは人それぞれだから、仕方のないことだと俺は思ってたし、それに祐は料理が上手でよ!戦い疲れて帰ってくる俺たちに温かい飯作って待っててくれるそれだけで十分だと俺は満足してたんだ。なのに、まさか、俺たちに内緒であんな力を身につけて、ましてや人様に迷惑をかけてたなんざ、許されることじゃねぇ」


そう語る仲本はとても辛そうだった。それほどまでに信用していたのだろう。澤木祐を。信用していたからこそとてつもない痛みなのだろうと思った。


続く。

いよいよ夏休み隣町編もクライマックスが近づいてまいりました。まさかの敵は澤木くんだったわけですが、仲本兄貴は一体この窮地をどう乗り切るのかそれは次回をお楽しみに!!今回も読んでいただきありがとうございました!!

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