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やったれ魔法少女  作者: 千園参
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この街で好き勝手にはさせねぇ

今日は仕事がお休みなので、早い段階で投稿できました。夏休み編を迎え、新しい魔法少女に藤崎くんたちは勝てるのか。それでは今回も楽しんでいってください!よろしくお願いします!

 スラッシュグリーンは必殺技を放つ態勢に入った。


「やばい!!」


 俺は咄嗟にガードした。


「ソニックハリケーン!!!」


 スラッシュグリーンの必殺技が放たれた。


「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」


 強烈な竜巻による逃げ場無しの攻撃に俺たちはなす術なく、変身を強制解除させられてしまった。倒れ込む俺たちを見てスラッシュグリーンは、


「つまらねぇなぁ、つまんねぇよ……」


 純粋に戦いを楽しんできたのか、張り合いのない俺たちにガッカリしたようだった。スラッシュグリーンは変身を解除してこう続けた。


「てめぇら、この街で好き勝手にはさせねぇ。あの怪人は俺様が倒す。てめぇらはさっさと帰んな」


 そう言って、廃工場を去っていった。仲本剛志がいなくなった後も、俺たちはダメージでしばらくその場から動くことができなかった。しかし、築村はどうにか立ち上がった。


「アイツを倒せば俺は強くなれる………!!」


「お、おい!無理すんなって!」


 俺の言葉を無視して、築村は仲本を追うように廃工場を後にした。


「ツッキーどうしちゃったのかな〜?」


「わかんねぇけど、あいつの言う復讐と何か関係があるのかもしれない。俺たちもここでのんびり倒れてるわけにもいかないみたいだな。それにあのピエロも気になる」


「だね〜」


 俺たちもなんとか立ち上がり、廃工場を出た。


 一方その頃、仲本剛志はどこかにある一軒家に帰っていた。


「帰ったぜ」


「おかえり兄貴!」


 そう言って出迎えたのは上野正樹という大柄で長身な男であった。


「兄貴!今度は俺たちにも戦わせてほしいっすよ!」


「あぁん?オメェら弱えからなぁ。まぁ考えといてやるよ」


「お願いするっす!」


「ご飯できたよ」


 そう言ってご飯を運んできたのは細身で虚弱体質そうな澤木祐という男だ。


「お!待ってたっす!!兄貴帰ってくるの遅いから腹減りまくりっすよ!」


「なんだよ!俺のせいなのかよ!」


「そうとしか考えられないっすよ!」


「うむ、この時を待っていたぞ」


 どこからともなく影のように現れた男は松本徹平だ。


「じゃあ、飯にすっか!」


「「「「いただきます!」」」」


「やっぱ戦いの後の祐の飯はうめぇな!」


 仲本は飯にがっつきながら言う。


「そういや、今日はどんな怪獣やっつけたんすか兄貴」


「あ?あぁ今日は逃げれちまってな。ピエロみたいな野郎だったが、逃げるなんて飛んだ根性なしだぜ」


「兄貴が強すぎるんすよ!」


「間違いねぇな」


 この会話形態が4人の中では普通のようで、澤木と松本は基本的に物静かであり、陽気な上野とオラオラな仲本が場を盛り上げているようである。


 時を同じくしてラーメン屋、俺と相田はとりあえず冷やし中華を啜ることにした。


「しっかし、ツッキーはどこに行っちゃったのかな〜?」


「あの仲本を探しに行ったんだろうけどな」


「迷子になってなきゃいいけど〜」


「そこまで子供じゃないだろ。それに今は携帯で場所もわかるし、ほっといても大丈夫だろ。それよりあのピエロ怪人を先に探した方がいいかもな。行方不明者とも関係しているようだし」


「そうだね〜」


 冷やし中華を平らげ、俺たちはピエロ怪人を探し始めた。

 ピエロ怪人を探しているとどこからか人々の叫び声が聞こえてきた。俺たちは声のする場所へと向かうことにした。そこにはピエロ怪人ではなかったものの、怪獣が街を破壊していた。


「いくぞ!相田!」


「はいよ!」


「「変身!」」


 俺たちはブラスターピンク、シューティングイエローに変身し、怪獣に攻撃を繰り出していく。隣町の怪獣の強さも俺たちが普段戦っている怪獣たちとあまり変わらなかった。


「うおらぁ!」


 回し蹴りで怪獣をダウンさせ、その隙に技を放つ。


「ハッピーストライク!」


「フルバースト!」


 必殺技が見事炸裂し、怪獣は消滅した。


「とりあえず、やったな」


「だね〜」


 一息ついていると、聞き覚えのある声が聞こえた。


「てめぇら、まだいやがったのか!ぶっ倒してやるよ。変身」


 仲本はスラッシュグリーンに変身した。


「兄貴!話が違うでしょ!俺にも戦わせてくれるって話だったじゃないっすか!」


「あぁ?しゃーねーな!じゃあ、早く変身しろ」


「うぃっす!」


 そう言うと上野は、気合いを入れて変身した。


「はあぁぁぁぁ!!」


 上野は魔法少女ではなく、ゴーレムのような怪人に変身した。


「怪人に変身した!?」


 これまで魔法少女に変身するという光景は何度も見てきたが、人間が怪人に変身するというのは初めてで、開いた口が塞がらなかった。


「上野!いくぜ!」


 スラッシュグリーンと上野ゴーレムは俺たちに攻撃を始めた。俺はゴーレムにパンチを放ったが、


「いってぇ!!」


 とにかく硬い。手が真っ赤に腫れた。俺が痛みで涙目になっていると、その隙をスラッシュグリーンが容赦なく付いてきた。スラッシュグリーンのキックで巻き起こった風によって、俺とシューティングイエローは壁に叩きたれられてしまった。


「上野!そろそろトドメ刺したまえ」


「おっす!兄貴!」


「待て!」


 2人の攻撃を遮って現れたのは、築村だった。


「てめぇもまだいやがったのか」


「ようやく見つけたぞ、お前を倒して俺の力にしてやる」


「あぁん?何わけわかんないこと言ってやがる?」


「変身!」


 築村はドラゴニックブルーに変身した。


「どうせこいつも大したことないんだろ!兄貴が戦うまでもないっすよ!」


 そう言って上野ゴーレムはドラゴニックブルーに襲いかかる。しかし、ドラゴニックブルーはパンチ1発で上野ゴーレムを吹き飛ばした。


「お前らを倒して俺はさらに強くなる!」


 続く。

夏休み編では魔法少女たちが戦う展開になりました。これからの敵は怪獣だけでなく、魔法少女とも戦わなくてはならない藤崎綾二くんたちはこれからどうなっていくのか。それはこれからをお楽しみに!今回も読んでいただきありがとうございました!!

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