三之巻 戦神
「ふーん...なるほどね」
アイリスから学んだ魔法は二つ
《ファイアーボール》
《レイン》
だ!
まぁ《ファイアーボール》は想像できると思う
《レイン》ってのは、いわゆるレーザーみたいなもんらしい
「正直これでじじいに勝てるかなぁ..」
じじぃだけど神様だしな...なんかこう、すげぇ魔法使ってくるよな...
「では、始めるぞ」
「おう」
アイリスは離れたところで観戦してる
途端、じじいの方から凄まじい闘気?殺気?そんなものが感じられた
「じじい...殺す気か?」
震えながら聞いてみるが...
「当たり前じゃ、それと無駄口を叩くな」
地面が爆ぜる
「消えっ...「死ぬぞ小僧」っ!?」
肉と肉がぶつかり合う音が響く
そして俺は壁に向かって飛んでいく...が
「...ぁ...ぐっ!?」
「やはり人間、じゃな」
俺は足を捕まれ...叩きつけられた
視界は血で染まり意識は闇の中へ近づいていく
「...やさん!!しっ...り...て」
やっぱりまける...のか...
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アイリス視点
「おじいちゃん!!い、いくらなんでもやり過ぎだよ!!」
私は泣きそうになるのを我慢しておじいちゃんに言った
「アイリス、あやつが弱いだけのこと...いや、人間は弱い」
「それでも!あれじゃ和哉さん...」
「アイリス、諦めよ」
「でも!!「アイリス」...っ!」
だって...和哉さんが...嫌だよ...
「っ...おじいちゃんなんか...きら「おいくそじじい」!?」
「なっ!?」
後ろを振り返るおじいちゃん...そこには
「俺はまだくたばってねぇぞ?」
「小僧きさっ!?」
メリッ...ガゴォン
「和哉...さん...」
血だらけの和哉さんが立っていました
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「あー、くそっ!死ぬかと思った!」
というか俺の体は...なんつーか...グロい
右腕は変なほう向いてるし、血はだらだら出るわ身体中痛いわ...
「でも...動けた」
なんでだ...
「小僧ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
「のぉぉぉぁ!!?」
「貴様!その傷でどうやって!?」
俺が聞きたいわ
「...勘?」
「ふざけるでないわ!殺気も感じなかったぞ!」
「知るかよ!!!」
でもなんだろな...今なら
「今ならよ、じじい」
「あ?」
「じじいを倒せる気がするんだよね」
「...貴様、地獄へ行きたいか..?」
メリッ...メリメリッ!
「な!?」
「名乗ってなかったな、儂の名前は」
「アレス、戦の神じゃて」
上半身の服が裂け、老体とは思えないほどの筋肉が溢れる
「冗談じゃねぇぞ...戦の神?筋肉増量?どこのライザップだよ!!?」
膝は笑い、汗は身体中から吹き出る
だけど
「勝たせて貰うぜくそじじいぃぃぃぃぃ!!!!」