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この世界に生きる僕ら  作者: くーる
新たな出会いと成長
33/43

この世界で生きた僕ら その2


「ねー、タイちゃん」

「んー?」


土曜日の朝。

タイヨウの部屋には何故か、朝からアオイの姿があった。


「どっかお出かけしよーよー」


学校も無く未だベットの上で横になっているタイヨウを他所に、アオイが座席の回る椅子に腰掛け回っている。


「せっかくの休みになんでわざわざ……。

つかなんで普通に俺の部屋にいんの?あと俺の椅子に座って遊ぶな」

「ぶー、けちー!回覧板まわしに来たら、タイちゃんママがタイちゃん起こして来てって!」


不機嫌な様子を見せるアオイ。


「なんだよそれ……。

今日は別に用事なんか無いはずなのに……んしょっと」


仕方なく起き上がりベットに腰掛ける。


「休みの日だからって、いつまでもぐーたらしてるのは許さん!ってさ♪」


「はぁ……んで?

アオイは友達と遊び行けばいいじゃんか」


相変わらず椅子で回っているアオイ。


「みんな部活だー」


タイヨウは窓を開け、部屋の空気を入れ替える。


「じゃぁ、アオイも部活入ればよかったじゃん」

「まーたそうやって……タイちゃんのひねくれものー」

「ひねくれもので結構です」


部屋用の小さな冷蔵庫からペットボトルのお茶を出し、一口飲む。

「そんなん言ってたら、もっと髪の毛くるくるになるよ?」

「なんだよそれ、怖ぇよ」

「ねーねーねーどっかいこーよー」


タイヨウ自身面倒な気持ちもあったが、それ以上の要因があった。


「うるせーなー……そもそも金無いし」

「タイちゃんママが『アオイちゃんと出掛けるならお小遣い上げる』と仰ってましたが?」


その言葉にスクっと立ち上がる、タイヨウ。


「よしわかったどこへ行こうか、遊園地?映画館?散歩?家でブルーレイがいいなー」

「なるべくお金使わないで、余ったお小遣いを自分の物にする気だね……?」

「……ちっ」


「まぁどこでも良いよー?とにかく家を出る為に支度をしよう!」

「そういえば、アオイは既に準備万端だな」

「ふふふ、備えあれば何とやらさ!」

「さいですか、あ、そうだ水族館行きたいかも」

「いいね!じゃぁ水族館行こう!イルカショー見たい!」


何故か休日早起きすると沸き起こる高揚感がタイヨウにも沸く。


「ヤバいなんかワクワクしてきたぞ!急いで支度するから待っててくれ!」

「アイアイサー!あっでも、出掛ける前にちゃんと調べとこう?タイちゃんと出掛けると……ほら」


二人は遠くを見つめて、過去の事例を挙げる。


「俺とアオイで遊園地行けばジェットコースターは点検で乗れないし?」


「タイちゃんとデパート行けばエレベーター壊れて

閉じ込められるし?」


「アオイとプラネタリウム行けば演目変更期間で見れないし……」


「タイちゃんと水族館行けばイルカショー会場が改装中でやってないし……」


「「はぁ……」」


日常とは常に非常である。


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