三話 妹と私の為の世界
押し付けられたこの世界を想像するというとんでもない品物だが、説明書も付いているという親切設計だ。
やり方は、自身のいる周辺を世界から隔離し そとで、これを起動するだけ 全く禁術レベルだ。 ということで、私の家兼研究所であるこの核シェルターをこの世界から隔離してみる。 簡単に言っているが、膨大なエネルギーが必要で、 蓄えていた物で、ギリギリだったりする。
アルダマは、
「一番いいエネルギーを頼む」
などとどっかで聞いたことあるようなセリフを、言いながら これを行っている。 私より人間味があるのかもしれない いや同じくらいか
穂香は、ワクワクしているようで、 私の腕を掴み 笑顔で、
「楽しみだね 兄ちゃん」
などと言うのだが、破壊力が凄い まぁ兄の私が言うのはアレだが、穂香の容姿は、相当良いのだ。 私はさほどでもない そんな可愛らしい女の子が笑顔でこう言われれば、僅かでも反応するのが男というものなのだろう
一言で言えば 物凄く可愛い
最後に、起動させ 外へ投げる。 即座にアルダマに、より閉められ 私達は最下層に転移 多くの衝撃を警戒した。その後は、何も無かった。
疑問に思った私は、アルダマに、
「外の様子は分かるか?」
と聞いてみた。即座に外の情報もある程度は調べられる。アルダマだが、今回は違った。
「まだ分かりません 少し時間がかかると思われます」
と返事帰ってくる。 アルダマでもか 私達でも無理そうだしなぁ それに世界創造してどのくらい待てばいいのか……眠りしてもう一度考えた方がいいかもしれない もう夜遅いからな たまには寝ることも必要だろう
「アルダマ 寝る事にする 就寝モードで頼む
それと何か変化を確認できたのなら 起こしてくれ」
「イエス サー」
寝ると言っても私は人間をやめている為 基本的には寝ていない
一応仮眠程度ならとっているが、頭を整理する程度である。基本的に休まないからね 私
久しぶりに、穂香と、添い寝だ。 とても、寝るのが早い 寝てもなお腕を掴んでいる為 子供っぽいところが、また愛らしい 頭を撫でながら 私もいつの間にか 寝てしまっていた。
穂香は、元々病弱だった。昔の環境のせいだろう 私の責任でもある。
教授に引き取られてからも病弱なままで、穂香は、世界について良く知らない 私は、知ってほしいんだ。探求するという楽しみを、 私に、それを教えてくれたのが、教授だった。 だから私は、穂香にそれを教えよう
車に轢かれたのは、身体の調子がいいときに、外に出ていたからだが、元々は、 外にあまり出れないレベルの弱さだった。
今は、不老で、強い体だ だからこそ 世界について教えようと思った。
そんな時に、穂香は、 あの謎装置について聞いてきた。 運命というやつなのだろうか 奴は、いずれ使うから と言い私に押し付けた。 まさかだとは思っていたが、 妹には、知らないことを知ってほしい 勿論邪悪な物は知った欲しくないが、 良い事は積極的に知ってほしいんだ。
迷ったし、悩んだ。 アルダマの言葉が私を押した。
妹の為に世界を作る。それが私の為でもある。 不老なんだからずっと見守れるだろう それが、私の出した答えだった。
さて次起きる日は何時だろうか それが私にとって楽しみでしかなかった。それは穂香も同じだろう 次起きるときが楽しみだ。