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愛想を尽かされる恐れ

よろしくお願いします。

夏の日差しは強い。

朝食後はあっという間に暑くなる。


エルくんの体調は思いのほか良さそうだったんで、朝食後直ぐに出発できるかと思った。でも彼が「ここで待っていれば昨日所用で別れた護衛たちと合流できます」と言うので一先ず待機する事になった。



「…すぐ移動するより…ここでヘルマンさんと…。あ、いや、なんでもありません」



どうやらエルくんはヘルマンとの交流を深めたいらしいな。

ヘルマンを自分の部下に欲しいと言ったり、自分を救ってくれたヘルマンを傍に置いておきたいという彼の気持ちも分からないでもない。


でもヘルマンはボクのだからっ。

共に戦場を駆けて、共に戦死する予定だからっ。

そこんところは譲れないからっ。



うう。


それはそうと侍従武官として採用(?)されたヘルマンに対して、エルくんのありがた迷惑な好意によってボクに用意されたポストは『ナキア宮殿のメイドさん』だったんだ。


炊事、洗濯、掃除、裁縫など、メイドさんが担当しそうな家事仕事。そこらへんは生前師匠に散々鍛えられたんで、結構…いやかなり自信があるし、自分も嫌いじゃないどころか好きとも言える仕事内容だ。


メイドさんになってもずっと宮殿から出られないわけじゃないだろう。

機会をねらいつつドラゴンを斃すなりすればいいんだし。

英雄になる道が閉ざされたワケじゃない。



だ、だけど…問題は……。

メイドさんって言えばさ、メイド服だろうけど…。



□ 妄想 □


 

「新人さんっ。なんですかその衣装は!」


「うっ。こ、これはですね…」



メイド長さんが怒っている。


説明する。

お仕着せのメイド服はどれもサイズが合わないこと。

なので仕方なく『黄金の腕輪(ドラウプニル)』でメイド服型(?)鎧を創ったんだ。

そしたら…お腹周りがコルセットになってるディアンドル風フレンチメイド服(鎧)になっちゃったんだ。

もちろん(?)ボクのおっぱいやお尻がおっきいんで、その辺が強調されて、かなり…エッチっぽい。



「貴女のような下品な女性は当家には必要ありません。さ、今すぐ荷物をまとめなさい」


「ま、待ってください! ボクの連れ…ヘルマンっていう男がいるんです。彼も一緒に…」


「んまっ。淫らな格好で風紀を乱しておきながら図々しい。仕事も満足にできない分際で、男を捕まえることは人並み以上なんですのねっ。大事な家臣を痴女に害されるわけにはいきませんっ。さっさと出ていきなさい!」



□ □ □



ううううう…。


メイドさんなんかになっちゃったら、ヘルマンと離ればなれになっちゃう。

絶対にメイドさんとして就職するわけにはいかない。

でもエルくんが領主の息子って事は、彼の推薦を断ったら罪人になっちゃう?

そしたら死んでも死国(ヘルヘイム)逝き。

フレイヤに会えなくなっちゃうよ!?



そ、そもそもの原因はボクの恰好が騎士に見えないって事なんだ。

ナキアの街に行く前に騎士っぽい鎧を準備しなくちゃいけない。

そうすればメイドの話もなかった事になるはず。

でも『黄金の腕輪(ドラウプニル)』で鎧を創ろうものなら、またエッチな謎鎧が出来ちゃうに決まってるよ!



チラリとベルフィたちを見る。


スレイ…女体化したスレイプニルがチャイナドレスの裾を豪快にヒラヒラさせながら、ナンチャッテ拳法だかカポエイラだかで遊んでいる。

まぁ本人は蹴り技の練習のつもりなんだろうけど、やたらと扇情的な気がする。

そんなスレイに、ベルフィは口をぽけっ・・・と開きながら見惚れているみたいだ。


ヘルマンはエル君の侍従武官という内定(?)をもらったせいか、前にも増して鍛錬に励んでいるみたい。

朝食を食べた後、直ぐに素振りを始めた。


ヘルマンの傍らで、エルくんが彼に熱い視線を注いでいる。



「…ジエラさま。トンボの型からの振り下ろしですが、どの程度の力を込めればよろしいのでしょうか? 力を込め過ぎれば剣勢に振り回されますし、かといって中途半端では速度も威力もおざなりとなるのですが…」


「あー…、うん。一撃必殺とか考えてれ振ればいいよ。示現流は一振りで敵を戦闘不能にしちゃうから」


「……万が一躱されたら?」


「前にも言ったけど、示現(じげん)雲耀(うんよう)…雷の剣は躱されることはないの。躱されるのはヘルマンが未熟だから。その時は死ぬだけだよ」


「………」


「分からなければジゲン流の剣豪の言葉を教えてあげるよ。ええと…『左よりはじめて打つな右の手の、…』ええと、何だっけ。とにかく?」


「……成程。極意は教えられるものではなく、自らの稽古の末に得るものだと仰るのですね!」



ヤル気に満ち溢れたヘルマンの質問にもボクの答えは適当(おざなり)だ。


だって…。

武官なヘルマンに対して…。

ボクはときたらメイドさん…しかも解雇されちゃう可能性大…。


うう…。

ボク…、ボクぅ…。



「ジエラさんっ。なにメソメソ泣いたりしてるんですかっ!? ヘルマンさんの師匠ならフォールクヴァング騎士爵家の武芸をマジメに伝授してくださいよっ!」



エルくんに怒られちゃった。

彼は「ヘルマンさんを僕の侍従にします」宣言をしてから、なんだかんだで強気だ。

強気っていうか、エル君は領主様のお子様…お貴族様なんだから偉そうなのはしょうがないけどさ。



そう言えばエルくんは朝からヘルマンにベッタリだ。



「…ヘルマンさん、城に着いたらヘルマンさんにピッタリの素晴らしい鎧を用意させます! きっと逞しいヘルマンさんに似合うと思うなあ」

「僕の知らないコトをたくさん教えて教えてくださいね。…色々・・



とか言いながら露骨なスキンシップを僕に見せつけんばかりだ。



あうう。

このままじゃヘルマンもメイドさんなボクに愛想尽かしちゃったりして…。

そ、そしたら…、ボクのヘルマンがエル君に完全に取られちゃうのかな?

ど、どうしよう…。





◇◇◇◇◇



黒い影が地を駆け、宙を跳ぶ。


黒い影の正体は女性であるようだ。


何故なら彼女が身に纏う全身網タイツ衣装によって、カラダのラインが細部まで丸わかりであったからだ。


鍛え抜かれた肢体は女性の優美さと力強さを共有しており、(おお)きく美しい乳房と美尻には躍動が漲っている。

腕と脚を包む装甲は美しく優雅であるが、覆面をしているので人相はほぼ完全に隠されている。

ちなみにだが、長い銀髪をポニーテールにまとめており、そこから覗き見える笹穂(エルフ)耳が見る者をして彼女が人間ではないと気づかせるだろう。



彼女の名はサギニ。

黒妖精(デックアールヴ)のニンジャ。サギニ・クッコロである。

彼女は一人で鍛錬を行なっていた。



火遁カトン!」



サギニは宙を高く舞いながら空に炎を()び出した。

ちなみに精霊との繋がりが強い妖精アールヴにとって呪文など意味を持たないが、ジエラに教わったニンジャを意識して唱えてみただけのことだ。


なお、本来『火遁の術』は火に紛れて遁走するためのものであるが、当然の如くサギニは理解していない。


しかも火力は中途半端である。

まともに浴びても魔法抵抗が強い者ならば即死には至らない程の火力だ。

更に効果範囲はあくまで『対人』。

対象が集団であったとしても、良くて数人程度しか効果範囲に収められないだろう。


その理由は…戦闘種族であるサギニは気づいていないことなのだが、この人間界ミズガルズの根源精霊がベルフィの支配下に置かれているためだ。

妖精(アールヴ)が人間界で精霊の力を行使するときは、己に近い存在である根源精霊を介して精霊達を使役する。

白妖精(リョースアールヴ)ならば根源精霊を支配できるが、黒妖精(デックアールヴ)は協力要請(?)しかできない。


そのため妖精国(アールヴヘイム)本国並みの威力には程遠い。



「…ふう。ようやく気流操作以外のこともできるようになりましたが……やはり私にはこの人間界ミズガルズの精霊たちは私と相性が悪いのかもしれませんね」



しかしサギニは落ち込んでなどいなかった。



「ふふふ。ですが私にはジエラ様に頂いたニンジャ武器と素晴らしき戦装束があります。精霊はあくまで攪乱で十分です。トドメはこの麗しい武器で刺すことにいたしましょう♡」





宙を跳ねるサギニは騎馬兵に率いられた一団を見つけた。

人数は十人。騎馬兵は二人で残りは徒歩だ。


同一の形式の鎧に身を包んでいる彼らだ。人間が見れば何れかの領主に仕える正規兵だと思うだろう。

しかし妖精(アールヴ)であるサギニはそのことに気づかなかった。



「…まずは情報収集といきましょうか」



サギニは理性的な妖精アールヴである。

ニンジャとしての役割は理解しているようだ。


しかしサギニはニンジャらしく忍ぼうとは考えていないようだった。

サギニは一団の進行方向に優雅に着地する。





ヒヒーン!

「どうっ、どうっ!」



急に空から降ってきた何者かに驚いた馬が、前足立ちに急停止する。

サギニは慌てふためいた彼らの都合などお構いなしに問いただした。



「貴方たち、ここから先に向かうのなら然るべき理由を述べていただけませんか?」



サギニはいつもの丁寧な口調で彼らに話しかけただけなのだが、従卒であろう歩兵たちはサギニを取り囲むようにして距離を詰める。


しかし徐々に彼女の怪しい風体に騒めきだした。



「…怪しいヤツめ…。…ふひひ」

「…全裸…なのか? 信じられん。ダークエルフ…いやエルフが!?」

「す、すげぇッ!」

「慎ましいと評判の連中エルフがこんな恰好で…。なるほど、春売りか。エルフの娼婦なぞ初めてお目にかかるぜ」



騎馬の連中はサギニをエルフの売春婦と判断し、緊張感を無くしていく。

ただ、サギニの網タイツな肢体に油断しているのは兵卒連中であり、隊長格の男だけは違った。



「ナニをやっているオマエたちッ! 任務中だぞッ!」


「あ、いやこれはその…」

「男の本能を刺激されたといいますか…その」



隊長は呆れながら嘆息する。



「バカどもが。娼婦ごときに浮かれおって。……ああ、すまんな。実は俺たちも知りたい事があってな。この辺りで尊き身分の方が乗るような馬車を見かけなかったか?俺たちはそれを探しているんだ」


「……馬車?」



なお、彼らの言う『尊き方』とは、領主の子息であるエルランドの事だ。


サギニは昨日山賊に襲われていた馬車を思い出す。

しかし、彼女はエルランドの情報を全く知らなかったために『尊き方』についてはよくわからなかった。

ちなみにショウフとは何のことかも分かっていなかった。



「馬車がどうしたのです。それに尊き方とは?」


「それは…任務上おいそれと詳しい事は話せんが…。その馬車が今日になっても巡回予定の村に到着しなかったものでな。本来俺たちは村で馬車を出迎えるはずだったんだが、こうして出張ってきたというわけだ」


「なるほど」



サギニは今の話を聞いて、少なくともこの連中がジエラの敵ではないと判断する。

そして「貴方がたの探す馬車と同じかどうかは分かりませんが、昨日、馬車を襲っていた山賊を退治しました」という説明をしてみた。



「なんだってっ!? そ、それは本当か!」



途端に慌てふためく隊長。



「そ、それで馬車にいた者たちは…?」


「全滅…いや、一人だけ助かりましたね」



それを聞いた隊長は顔を青ざめながら命令を下した。



「なんと、公子閣下の御身に…。一大事だ! この情報が定かかどうか分からんが、可能性があるというだけでも報告せねばなるまい。おい、緊急に伯爵閣下に伝令を送れ!」



しかし伝令を言い渡された若い騎馬兵は「いやいや、そのような大役は隊長が適任でしょう」と命令を拒否しつつ周囲の同僚に目ばくせする。

他の若い連中も「そうですよ。俺たちは彼女の案内で馬車が襲われた現場に向かいます」「山賊の生き残りがいたら退治してみせますよ」と追従した。


隊長は若い連中の思惑を察する。

「このような緊急事態というのにお前らというヤツは…!」と歯嚙みしつつも、改めてサギニを睨みつけた。


サギニは胸の下で腕を組みつつ人間たちを観察している。

任務に忠実な隊長であろうとも、腕を組むことで強調されたサギニの巨乳に目を奪われそうになるほどだ。


そんな小麦色に日焼けしたような超絶美女が、あられもない恰好で自らの肢体を誇示しているのだから、女っ気もなく訓練に明け暮れる若い連中が色めきだってしまうのは十分理解できる。


ふと考える。

そもそも露出狂であり、更に春を売るようなエルフだ。精霊魔法の使い手であったとしても未熟者に違いない。山賊を退治したとはいっても眉唾ものだ。


念のため隊長は「アンタに仲間はいるのか」と聞いてみると、サギニは少し考えた後「他に女性が…三人(・・)、そして男が一人」と答える。



「ぴゅうっ」



誰かが口笛を吹いた。

皆が同じことを思ったのだ。


目の前の娼婦エルフの仲間というからには仲間の女性というの当然娼婦に違いない。

男というのも護衛の冒険者かナニかだろう。

いや、娼婦どものヒモかもしれない。

しかも娼婦は合計四人だという。

これは自分たちが客になってやらねばなるまい。



「河岸を変えて移動する娼婦とヒモ男の一団が無事なんだ。やはりこの辺りは報告の通り安全な地域らしいな」


「ああ、馬車の一行には護衛が付いている。万が一の事もあり得んだろう。おそらく公子閣下は前の村で歓待をお受けして、予定が若干遅れているのかもしれん」


「……隊長…。それであの……くひっ」


「ここは彼女らで鋭気を養うのも隊の意気高揚となるのではないかと愚考いたしマス。ぐへへ」



若い四人はサギニを取り囲む。


そしてサギニは目の前の人間の男たちの言動や態度に危機感を募らせる。

どうやら人間たちはジエラたちの貞操を欲しているらしい。


ジエラやベルフィの身を護るため、隠し持っていた苦無を取り出そうとすると、サギニの胸をイヤラシイ視線で眺めていた男が声を掛ける。



「姉ちゃん。旅で疲れているところ悪いな。…その代わり報酬はたっぷりはずんでやるからな!」



「……報酬?」



報酬と聞いて殺害を躊躇する。

サギニは思い出したのだ。

この人間界ミズガルズで経験したこの世界のルールを。


こくりと頷くサギニに男たちは下卑た笑い声を上げた。




「…ふむ」



隊長は考える。

ろくな共もつけずに娼婦の一団が旅ができるのだから、確かに部下たちの言う通りこの辺りは安全に違いないだろう。

それにエルフの娼婦などこれから先出会えるかどうかも分からない。

彼女たちを抱いた後にナキア宮殿に早馬を飛ばしても遅いということはないだろう。



「…ま、いいだろう。よし、繁みに移動するか」



隊長も男だった。






十数分後。



人間の男たちが無数の美女(・・・・・)にもみくちゃにされている。


サギニは人間たちが自分にナニを求めているかを察し、彼らの求める快楽を提供する。

無論、彼女が自分で相手するワケではない。

人外の美女…蔦を媒介に顕現した森乙女(ドライアード)の群れによってだ。



「限界を超えてまで快楽を貪ろうとするとは…。人間の男というのは命が惜しくないのでしょうか? …まぁジエラ様たちの貞操を狙う輩など、後で殺してしまうつもりでしたがね」



やがて彼らはピクリともしなくなった。

カサカサになるまで吸い尽くされた人間たちは、蔓草に引きずられるようにして繁みに消えていく。



「…この人間界(ミズガルズ)では人間の男に快楽を提供すると彼らの持ち物が頂けるのでしたね。結果的にジエラ様の敵も排除できたのだから一石二鳥といったところでしょうか」



自然界は弱肉強食。

害悪である男たちの荷物を奪ったところで自然の摂理に反することはない。

だが己の主人たるジエラは、どうやら持ち主を殺して奪うことを嫌っているようなので、サギニもそれに倣うことにしたのだ。


無論、高尚な種族であるサギニは人間界のルールに従うことは吝かではなかった。


サギニは周囲を見回す。

辺りに遺っているのは彼らが脱ぎ散らした武具や鎧の数々だ。


当然、持ち主に快楽を提供したのだから、これらの遺品はサギニのモノなのだ。


自分の武具については敬愛する主人・ジエラから拝領したニンジャ武器があるものの、持ち前のモッタイナイ精神で使えそうなモノを回収する。



「ふむ、この矢は中々良いですね。お嬢様へのお土産に丁度いいです」


「…この剣は…どうしましょうか? ……ううん。ジエラ様から授かったニンジャ刀とは比較にならなないナマクラです。捨て置きましょう」



仲間想いのサギニはヘルマンへのお土産も忘れなかった。



「そういえばヘルマンも戦う者であるのにみすぼらしい恰好をしていましたね。相棒がアレでは私も気が休まりません。ヘルマンは大柄ですからこのままでは着られないでしょうし…。まぁ、鎧の材料となりそうなモノを回収しておきましょう」



「それにしても」とサギニは嘆息する。


先程の男たちはサギニを抱きたかった様子であったが、……ジエラはどう思っているのだろう。


サギニは黒妖精デックアールヴである。

彼女も他の女性(通常ならば黒妖精)と愛を育み、子を産み育てて、ゆくゆくは我が子を白妖精の護衛従者へと送り出すのが妖精国の常識であり伝統である。

無論の事、人間の男などにカラダを許すなど論外も論外なのだ。



「……いくら望まれたところで我が身はジエラ様のモノ。……ですから…もしあの方が望むなら…♡」



既にサギニにはジエラを戦乙女(ヴァルキュリー)であると忌避する考えなどない。

むしろ、「戦乙女との間に産まれる子ならば、素晴らしい戦士となるだろう」などとイケナイ妄想を抱くまでになっていた。


しかしそれは叶わぬ夢だ。

ジエラはベルフィのお相手なのだ。

ジエラやベルフィの許可なくして、ジエラとの子作りなど許されることではない。



「ううっ。目の前に素晴らしい女性ジエラさまがいるのに…。ベルフィお嬢さまはそう易々とジエラ様との子作りを認めてはくれないでしょう。ですが、お二人に誠心誠意お仕えすれば、決して不可能ではないはず…!」



サギニは改めて忠勤・精勤を決意する。

そして選別したお土産を、同じく遺された連中の外套を使って風呂敷包みにしてまとめると、それを担いで帰還したのであった。


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