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壮行会

よろしくお願いします。

城館の窓から外を見てみると、中庭に甲冑を着込んだ女性たちが複数人集まっている。


甲冑姿の女性たちは戦乙女ヴァルキュリーなんだろうけど、平服を着ている人もいる。

彼女も戦乙女ヴェルキュリーなのかな?


ちなみにフレイヤとフーリンさんは見当たらない。おそらく子供バルドルと共に館にいるんだろう。


すると、ちょっと疲れた様子のグナーさんが「暇そうな連中に声をかけてみた。彼女達から実地での戦乙女ヴァルキュリーについて分からないコトとか聞くと良いと思う」と声を掛けてくれた。


フッラさんがボクの異世界行きの準備をしてくれている間、彼女はこの人たちを集めてくれていたのか。その心配りが嬉しかった。




改めて彼女達を見る。


彼女たちはボクの想像していた通りのヴァルキュリー・・・・・・・だ。

全身装甲鎧のいかにもステレオタイプな戦場の乙女たち。


それに引き換えボクはといえばの穴あき競泳水着鎧と肩掛けインバネスコートだ。

その上から外套を羽織っている。

皆さん堂々と鎧を着込んでいるのに、ボクだけマント姿なのはどうかと思うけど仕方ない。


いや、ボクが普通の戦乙女じゃないのは姿カタチだけじゃない。

任務っていうか、与えられた役割も普通の戦乙女じゃないみたいなんだ。



本来、戦乙女は戦場で倒れた勇敢な戦士をアースガルズにいざなったり、場合によっては勇敢な戦士が戦場で戦死するように策略を巡らすって聞いている。


そうした魂…もっともこのアースガルズでは生前と同じ戦士の姿みたいだけど、その魂は『エインヘルヤル』っていって、来るべき最終戦争ラグナロクが起こった時に神々の先兵として戦うんだって。


いつ最終戦争ラグナロクが起こってもいいように、戦士エインヘルヤルたちは毎日の鍛錬が欠かせない。もっとも息抜きに宴会したりしているらしいけど。


あと、やっぱり戦士さんも男性なんで、女性しか居ない戦乙女さんたちと恋仲になったりしちゃったりしてるのだという。


彼らの暮らしは分からないけれど、要するに家庭を持って働きながら、最終戦争のために鍛錬しているってところなのかな。


フレイヤの領だと、その…色々あって男性エインヘルヤル不足みたいだけど。


話が逸れちゃった。


ボクの場合、戦死じゃなくて事故死だったから、本当はフレイヤのところに来れなかった。なぜなら“勇敢に戦い戦死した者がフレイヤの城館フォールクヴァングに招かれる”っていうこの世界の法則に反しちゃうからだ。

だけど、フレイヤの我儘を追認するかたちで「異世界に転生して、そこでしっかり戦死してくればなんとかしましょう」みたいな流れになったんだ。


だけど、オカマトールさんの乱入でボクが女の子…戦乙女ヴァルキュリーとして転生しちゃったんだ。


つまりボク自身、勇敢に戦って戦死するのは当然として、さらに戦乙女ヴァルキュリーとして本来の仕事…ボクが直接的や間接的に殺しちゃったひとがアースガルズにやってくるってワケなんだ。

そこらへんも戦乙女として疎かにできないらしい。



色々やることがあって大変だけど、愛するフレイヤ息子バルドルの為に頑張るぞ!







グナーさんと一緒に彼女達のいる中庭に出てみた。


皆こっちをジロジロみてる。

そりゃあそうだよね。フレイヤの城館フォールクヴァングから現れたのは、奇妙な恰好をした見知らぬ女性ぼく


でもボクの恥はフレイヤの恥だ。

舐められまいとしてボクはできるだけ堂々と挨拶した。

そう、気持ち的には某○塚歌劇団の男役だ。



「初めまして、ヴァルキュリーの先輩方。ボクはジエラです。フレイヤ様から新たな戦士の魂エインヘリアルを集めるよう仰せつかった者ですっ。ですが…恥ずかしながら戦乙女として新米なので、異世界に赴く前に…ど、どうかご指導アドバイスよろしくお願い致しまふゅっ」



ううっ。

……緊張して全然ヅカっぽくならなかった。



ボクの挨拶を受けて戦乙女さんたちのガヤガヤとした声聞こえ始める。



「…ジエラさんですって」

「グナー様からではなくて、フレイヤ様から直々の命令をお受けしたのだから、きっと私たちの知らない高位の戦乙女かも知れないわ。ジエラさんではなくてジエラでしょう」

「凄い美人…。ホントに戦乙女なの? 美の女神じゃなくて?」



なんだか良く聞き取れないけれど、皆さんボクに興味深々らしいな。


ふふふ。

戦乙女さんたちは皆さん可愛かったり美人さんだから、彼女たちがボクに興味を持ってくれるのは嬉しいね!

でもフレイヤには敵わないけれど!



その中で、一人の戦乙女ヴァルキュリーさんがボクの事をジッと見つめていた。



「…良く響く小鳥のような美しい声、高い上背、光り輝く髪。そして凛々しくも優しそうなお顔立ち。そして全身黒ずくめの外套だなんて…なんてミステリアスないでたち…。此の方はフレイヤ様の秘蔵っ子なのかしら。……素敵♡」



そのボクに対する称賛の声がとても真剣味を帯びていたので、ボクは改めて彼女に挨拶をしてみた。



「はじめまして」


「はっ、はじめましてっ! 私は戦乙女ヴァルキュリーのブリュンヒルデと申ひまふっ。わ、私っ、ずっと前からジエラ様に憧れていましたっ。……こ、これ、効能が特に期待できそうなのをいっしょうけんめい選んだんです。良かったら、…ぜひ食べてくだひゃいっ!」



彼女はびしぃっ・・・・、とリンゴを突き出してきた。




「……………」

「……………」

「……………」

「……………」



静寂。

ボクとブリュンヒルデさんだけじゃなくて、会場の皆さん全員が固まってしまった。



ずっと前からって…初めて会ったのにナニ言ってんのこの


それにこのリンゴってフレイヤか持っていた『子宝の林檎』?

このリンゴって普通に手に入るくらいメジャーな果物だったりするの?

告白のための小道具っぽく使われていたけどいいのかな?



まあそれはそれとして、この戦乙女さんがボクにリンゴをくれたって事は、ボクが凛々しいっていうか、女性から見て魅力あるってことだよね?

つまりボクの男性的・・・魅力ってこと?


ふふふ。

早くも修行の成果が表れたようだね。ボクの身体から男気が迸っているのかな?



「はわわっ。いつか殿方に告白するときに同時に既成事実しようと、フレイヤ様の宝物庫から勝手に拝借して持ち歩いているリンゴなのに…私ったら…っ。で、でもジエラ様に対する想いは純粋なんですっ。私…真剣にシエラ様をおッ!?」



するとブリュンヒルデさんが他の戦乙女さんたちに取り押さえられた。



「もっ、申し訳ございませんっ。ジエラ様。姉はちょっと惚れっぽくて…」


「忘れて下さいっ! 姉は変わってるんです!」


「主神様に背いて死ぬ運命にある戦士を助けちゃったり、もう大変なんです!」 


「それにお家に火をかけて、いつの日か炎を超えて迎えに来てくれる王子様を想いながらそのまま炎のなかで寝ちゃったりと…それはもう夢見がちに思い込みが激しいというか何というか…」


「ったくっ! 姉さん! まったく恥ずかしいんだから! 女性に求婚してどうするのよ!? さ、行くわよ! あっちで大人しくしててっ!」


「貴女たち、酷いっ。ジエラ様に嫌われちゃう! はーなーしーてぇっ!」



「……」



騒がしくも微笑ましい若い戦乙女の一団が去ったと思ったら、遠くにはちょっと年配(?)なオトナな雰囲気な戦乙女さんたちがこちらを見ながら談笑している。



あれ…?

あの戦乙女ヴァルキュリーさん。何処かで見たような…?



ボクが彼女に声を掛けようと思ったら、新たな別の女性が声を掛けてきたので、その戦乙女さんとは挨拶できなかった。



「あら~。面白そうだと思って来てみたら、こんな素敵なお嬢さんに出会えるなんて~」



なんとも穏やかな口調の美しい女性はイズンと名乗った。

ボクが改めて挨拶すると彼女は「こちらこそ」と微笑んでくれた。



彼女は戦乙女ではなく女神さまだった。

その穏やかな雰囲気と態度に、とても癒される思いだ。


普段、彼女は果物畑を管理しているという。大切な仕事なんだけど、とても神経を使う仕事らしく、時々気分転換しないとやってられないそうだ。今回は何かフレイヤが面白そうな事をやっていそうだと思って顔を出してみたのだのだとか。



「…それでね。この間、気分転換に世界樹ユグドラシルに昇って遊んでいたら世界樹ユグドラシルの高枝から落ちて、そのまま霧国ニヴルヘイムまで行っちゃったの。痛いわ寒いわで死ぬかと思っちゃたわ。うふふっ」


「へ、へぇ…。そうなんですか」(これ、笑うところ?)


「やっぱり毎日神経が磨り減る仕事していると現実逃避ってしたくなるじゃない? それでね、リンゴを捥ぐのが一番疲れるし、大変なのよ。しっかり育てても上手く捥がないとリンゴが傷んじゃうのよ」


ボクは「ハサミで切ったりしないんですか?」って聞いたらイズンさんは「ハサミぃ~?」と可愛らしく首をかしげる。ハサミを知らないようだ。

神様だから人間の発明品には縁がないのかもしれない。


それならばと、ボクはお近づきの印にと小人さんに創ってもらった黄金の首輪チョーカーを使って慣れ親しんだ暗器ハサミを創ってみた。


小人さんにはむやみやたらに配るなって言われているけど、このくらいならいいよね。


ボクが「リンゴを収穫する時に使ってみてください」とハサミを渡して使い方を説明したら、彼女は大喜び。



「凄いわ~っ! ならお礼に…そうだ。これは『常若の林檎』っていって、食べると身体の年齢から能力までを最善の状態に維持してくれるのよ~。ホントは神々しか口にしちゃいけないんだけど、ジエラちゃんには特別にあげちゃうんだから。他のひとにはナイショよ?」



ボクは有り難くリンゴを受け取った。

でもそのリンゴは…黄金色をしていてとても口に入れられそうにない。


ボクがその色に戸惑っていると、イズンさんは「うふふ。このリンゴはジエラちゃんの任務にもきっと役に立つわ。それに貴女も女の子なんだから、何時までもそのスタイルを維持したいでしょう?」っていうんだ。


ボクはニコニコしているイズンさんの手前、思い切って齧ってみる。



…。


……。


「……美味しい♡」



ボクは黙々と黄金色の林檎をあっと言う間に食べ尽くしてしまった。



「うふふ。ジエラちゃんったら健啖家さんね。でもこれで異世界に行っても病気や毒の危険性はないわ。戦乙女として活動の不利になるような肉体的異常とは無縁よ。でもこれで不老・・となったけど不死・・になった訳じゃないわ。だから身体に気を付けて無事に帰ってくるのよ」


「ありがとうございます」



ボクも微笑み返した。

でもボクの最終目的が戦死だってことは黙っていよう。





一通り挨拶が終わった後、ようやくフレイヤがフッラさんを伴って合流してきた。でもフーリンさんが来ないってことは子供バルドルを見てくれているのかもしれない。


ちなみにイズンさんは館の庭にある庭木の小枝を、ハサミでパチンパチンと切って遊んでいる。




よし、センパイ戦乙女の皆さんに色々聞いてみよう!


ボクは今まで命のやり取りとは無縁の人間界ミズガルズ出身であることを告白することにした。

更に戦場に赴く際の心構えっていうか、殺っちゃう戦士について彼女たちにそれとなく聞いてみる。


だけど彼女たちの反応は総じて鈍く、ボクのような悩みというか疑問を抱いたことはないみたいだった。



「私たちはオーディン様のご命令に基づいて、指定された戦士の魂エインヘルヤルをアースガルズに連れてくるのが仕事です。ですからそのような事を考えたこともありません」


「それに…大きな声では言えませんが、オーディン様が連れてこいとお命じになる戦士って皆一様に粗暴なんですよね。勇ましければいいっていうか…。見た目も中身も私の趣味じゃないわ」


「連中って色々勘違いしてるんです。勇敢・・命知らず・・・・は全く違いますよね?」


「ジエラ様って、オーディン様のご命令に関係なく、ご自分で戦士をお選びになられるんでしょう? 素敵で高潔な騎士様や戦士様をお連れ下さいね!」


「オーディン様のご命令に無関係なら、いい男をオーディンの宮殿ヴァルハラに送らなくてもいいですよね! 残念な連中エインヘルヤルはヴァルハラにポイして、イケメンはフレイヤ様のところで確保ですね! ああ~、フレイヤ様の領に素敵な殿方エインヘルヤルがたくさん増えるといいなぁ♡」




なんだかボクの期待していた情報じゃないよ…。

それから本格的な女子会(?)に突入してしまった。



主神オーディンの指示がヘボ過ぎて、予定通りに戦死者を出すのが大変だの、


巨漢の戦士エインヘルヤルが重くて、うっかりアースガルズに運ぶ前に落としちゃったら、そのまま霧国ニヴルヘイムにいっちゃっただの、


ヴァルハラ勤務の友人がデートだというから変わりにピンチヒッターで入ったら、実際には寿退職で、危うくそのまま雇用されそうになっただの、


酔っ払いスケベオヤジ共(ヴァルハラ宮滞在の戦士のことかな?)、あいつら死国ヘルヘイムに逝っちゃえだの、


日頃の武勇伝というか悪口三昧など姦しいことこの上ないありさまだ。



……うーん。


何てお気楽な連中なんだろう。


ボクが難しく考え過ぎなのかな?



生前、悪人退治は散々やってきたけど、それと同じように異世界で悪人ばっかりを相手にしていたんじゃ、霧国ニヴルヘイム死国ヘルヘイムばっかりに魂が行く事になる。


ボクが異世界に行くのはボク自身の為だけじゃない。

このフレイヤの御許に彼女が気に入るような戦士の魂エインヘルヤルを連れてこないといけないんだ。


あと、フッラさんの旦那様候補も忘れずに。


そしてボクの一番の目的。

それは戦場…命のやり取りの場で戦わなくてはならないらしい。


でも異世界だからといって戦争ばっかりしているわけじゃないだろうし…。


そういった事を改めて考えるまでもなく、ボクは師匠の指導の下、人を殺すすべを学んできたけど、実際には戦争というものを経験したことが無い。


ちゃんと命のやり取り・・・・・・が出来るのかな?


そして、これから赴く異世界が戦争とは無縁の平和な地域だったら、ボクはどうすればいいんだろう。

戦争が起きるように暗躍すればいいのかな?

それとも紛争地域に移動すればいいのかな?


…何の経験も前例もないまま、ボクみたいなのがちゃんと英雄エインヘルヤルになってフレイヤの許に帰還できるのかな?


それ以前に…ちゃんとどこかの軍とかに就職しないと生活できないよね。




などと正直言って不安のタネは尽きないんだ。




でも、考え出したらきりがないのかもしれない。

異世界だし今までと想像もできない変なコトもあるかもしれないし、情報収集しても無駄になっちゃうかもしれない。


早く仕事を終わらしてフレイヤ子供バルドルと共に暮らしたいけど、焦って失敗したんじゃ元も子もない。


よし、自分の納得いく方法で頑張ってみよう!






ボクが決意を新たにして戦乙女の一団から離れると、今度はブリュンヒルデさんがボクに引っ付いてきた。あんまり接近されるとボクの外套の下…エロ競泳水着がばれちゃうかもしれないからヒヤヒヤものだ。


しかも「ご趣味は?」「好きな食べ物は?」とかボクのことばっかり聞いてきて、一々フレイヤと衝突していた。 



「アンタねぇ、さっきからなんなの? もういい加減にしなさいよ! ジエラがさっきから困っているでしょう!」


「フレイヤ様こそ、ジエラ様はフレイヤ様の部下ではないですか。私が仲良くしちゃいけないって理由はなんですか!?」



ぐぬぬ…と可愛らしくも睨み合うふたり。

フレイヤとブリュンヒルデは同い年っぽいけれど、身長はブリュンヒルデの方がやや高い。こうしてみると姉妹みたいだ。ちなみに二人とも女性に転生したボクより頭一つくらい低い。



「ジエラっ! 貴女も、…なに微笑ましそうに眺めているのよ? 当事者なんだからガツンと言ってやって!」



ボクは真摯な態度を心がけてブリュンヒルデさんの目を見つめながら「フレイヤ様を困らせてはだめ?」と諭してあげた。

すると彼女はボクの手をガッチリと掴みながら「は、はいっ!しっかりと説得して私たちの仲を認めてて頂きます」と揺がない。


フレイヤは「くっ…、この」と言いかけて固まった。

さすがのフレイヤも「ジエラは私の旦那様なのっ! もう結婚して赤ちゃんだっているんだからぁっ!」等と言うわけにもいかず、涙目でフッラさんに助けを求める。


フッラさんはやれやれといった様子でブリュンヒルデさんに向き直った。



「ブリュンヒルデ。ここだけの話ですが、ジエラ様は異世界での任務達成の暁には、転生術で男性となる予定です。奥様直属の戦士として、…そうですね、いわゆる館の戦士エインヘルヤルを取り締まる家令としての立場となります」



フッラさんは暗にジエラは既にフレイア付と決まっているのだから引き下がれという思惑だったようだ。



「……はい、解りました」



表面上は大人しく引き下がったブリュンヒルデさんだだけど、その本心は違っていたみたい。

フレイヤたちとはボクを挟んで反対側にいたブリュンヒルデさんが小声で呟いている。



「ジエラ様が男性に! さぞかし見目麗しい殿方に…。しかも城館フォールクヴァングの家令なんて…。主神様の奥方様付なんて安定雇用・高収入! しかもフレイヤ様は既婚だし…。近くにいる女性はフッラ様達数人。私の若さで押し切れば…。ふ、ふふふ。これ程までの優良物件逃すものですか!! …じゅるり」


ブリュンヒルデさんの目の色が変わってる!?


…さっきまではボクを憧れの人っぽい感覚で接してくれていたみたいだけれど、今度はボクに対する認識を改めて、攻略するべき相手ダンナサマと変えてしまったようだった。


…………。


もうすぐ異世界に出立だ。

気付かなかった、聞かなかった事にしよう。


彼女ブリュンヒルデの姉妹の言うように、彼女は惚れやすい性格をしているって話だから、ボクが異世界に行っちゃえば醒めるだろうしね。

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