~とあるアリスと影のない国(3)~
最初のアリスのお話は貧乏なところに生まれてしまったアリスが不思議の国に迷ってしまったお話。
迷ってしまった国は【影のない国】と呼ばれた国で住む住人皆影がない不思議な国。
ロードがアリスを連れてやってきたのはとても大きな屋敷にアリスを連れて来た。
「ここは?」
「俺の家だよ。まぁ~家と言っても仮住まいだけどな…。」
「仮住まい?じゃあ一体この家の主は誰?」
すると、屋敷の中から背の高い人が出てきた。
「そこで何立ち止まっているのだ?ロード」
するとロードは声のする方を向き驚いた。
「シン。お前外に出て大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃないが、いつまでたってもお前が屋敷の前でたったままだったから………で?そこの女は誰?」
シンはロードの隣にいるアリスの事を指さした。
「あぁ・・・・・・・こいつは影あるものだよ。」
「影あるもの?あいつ意外にいるのか?」
「いたんだよ。もう一人の救世主が!」
すると、シンはロードに向かって怒鳴った。
「あいつは救世主なんかじゃない!!悪魔だ!!」
「悪魔?なんでそんなに嫌悪するの?」
アリスがシンにルルカを嫌悪する理由を聞いた。
すると、ロードがその理由を話し出した。
「それには訳があるんだ。」
「訳?わけって?」
「シンがルルカを嫌悪するのはシンはルルカに自分の影を奪われたからだよ、あの影は元々シンの物なんだ。シンは元々勇者として問題が起きているこの国に派遣されたんだが諸悪の根源ルルカに辿り着いて戦おうとしたところでルルカに影を奪われ勇者としての力を奪われてルルカが勇者の力を使えるようになってしまったんだ……そして、ルルカが力を使えば使うほどシンが衰弱していくんだよだからシンはあの男の事が嫌いなんだ。」
アリスはロードが話した話を理解し頷いた。
「そっか・・・・・・・。」
すると、シンが突然苦しみだした!!
「んぐっ!!ぎゃぁあああああ!!!」
シンは叫んだと同時に気を失い大屋敷の門の前で倒れた。
ロードは倒れたシンを見て顔が真っ青になりながらも急いで大屋敷のシンの部屋に運ぶよう指示した。
「嘘・・・・・だろ……早く……早く!!運んでくれ!!」
アリスは精神状態がままならないロードに手を貸してもらいながらアリスとロードは倒れたシンを3階のシンの部屋に運んだ。
だが、それでもロードは落ち着くことはなかった。
「シン・・・・・シン・・・・・・・シン・・・・・・死なないでくれよ。」
そんなロードに無駄だと分かりながらもアリスは必死に声をかけた。
「死なないわよ。倒れただけよ……コスプレ兎が単にあなた達が言った勇者の力を使ったんでしょ?」
するとロードはアリスのその素っ気なさすぎる言葉に怒りを示した。
「お前はシンをなんだと思ってんだよ?!あぁー使ったから倒れたんだでも、あのルルカさえいなければ今頃シンはこんなに苦しまなくて済んだんだよ!!それなのにお前はこんなに苦しんでるシンを見てよくもそんな冷たい言葉が言えるな!!」
そう、ロードがアリスの胸ぐらを掴みながら吠えたが、アリスは少し顔を逸らしながらロードに現実を突きつけた。
「それは現実逃避っていうんだよ・・・・・・。」