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目の前の今を生きることが苦手な主人公の回顧録。
紆余曲折、それでも大丈夫と言うまで。
就寝前、瞬きをする。目を閉じる。
深度1深度2深度3。
頭の表面を撫でられている記憶は私のごく一部でしかない。
臭いも感触もごく一部でしかない。
思い浮かぶ部屋の景色もごく一部でしかない。
もっともっと辛かった事はあるはずだ。髪を撫でているのは誰だったか。
体を包み込んでいたのは誰だったか。
顔に触れたのは誰だったか。
頭の撫でられた表面のすぐ裏側には、社会に沿うための理性があるらしい。中に進むと動物的な安らぎがあるという。さらに奥には生命を守る脳幹というものがある。
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