上げ過ぎたハードルを一度下げてみませんか
みなさんこんにちは。
今日も元気にエッセイを書いている水産加工食品のたらこですよ。
今回はタイトルにもある通り、ハードルのお話。
皆様は自分で作品を書く時に『質』ってどれだけ意識してますか?
納得のいくクオリティにならないと投稿できない、なんてことはありませんか?
活動を続けていると、どうしても過去作と比べちゃったりしますよね。
以前に結果を出している人は、過去作のハードルを越えないといけない、なんてプレッシャーを感じていたりしないでしょうか?
たらこもねー。
以前に書いた短編がそこそこヒットしたこともあって、何とかそのハードルを越えたいと思っているのですが、なかなか越えられません。
頑張っても無理なので、今まで通り思いついた作品をちょろちょろ書いて行こうという結論に達しました。
作品の『質』って、結局は作者自身がどう感じるか、だと思うのですよねぇ。
書き上げた作品を自分で読んで納得がいくか。
自信をもって投稿できるか。
もし、ちょっとでも不安になり、面白くないかもなんて思ったら、投稿ボタンが押せなくなっちゃいます。
そしてそのままお蔵入り。
もしくは完全に消去してしまう。
創作関係の活動をしていたら、一度はそんな体験をしたことがあるのではないでしょうか。
そんな時は思い切ってハードルを下げてみましょう。
以前に『セルフリセット』のお話をしましたが、それとはちょっと違ったアプローチですね。
『お前ならもっと頑張れる。もっとやれる』
そんな心の声を一度、完全に消去して、頭を空っぽにして何か書いてみて下さい。
さらっと書ける短編がいいですね。
書き上げたら一度読み返します。
…………面白くないですねぇ。
こんな作品では日間総合ランキングどころか、マイナージャンルのランキングですら狙えるか微妙。
それどころかポイントが全くもらえないかもしれない。
PVもほとんどゼロ。
そんな悲劇的な予測が立ってしまいます。
悲しいですねぇ。
仕方ありません。
しばらく寝かせましょう。
一週間くらいしてまた読み返してみましょう。
…………やっぱり面白くないですねぇ。
そりゃそうです。
何も変わってないんですから。
時間が経ったところで勝手に作品が面白くなるはずもありません。
でも、冷静になって読み返してみると、ちょっと面白いと思えるところがあるのではないでしょうか?
え?
ない?
まさか、そんな。
ちゃんと読み返してみてください。
一つくらい面白いと思えるところがあるはずです。
やっぱり無理?
ううん……しかたないにゃぁ。
そしたらこうしましょう。
その小説を書いたのは『あなた』ではなく、別の誰かだと考えるのです。
例えば『恋人』とか『家族』とか『親友』とか。
身近な存在でなくても『推し』でもいいですよ。
現実に存在する人でなくても構いません。
アナタが一番好きだと思える人が、その作品を書いたのだと想像してみましょう。
すると……ちょっとだけ見方が変わらないでしょうか?
まさか大切な人が書いてくれた作品を「つまらない」の一言で一蹴するはずもありませんよね。
なにかしらいいところがないか探して褒めてみましょう。
すると、なんかちょっとだけ、その作品が『素敵』だと思えるかもしれません。
後は設定もちょっといじってみましょうか。
あなたにとって大切な人が書いたその作品は『処女作』です。
つまりは初めて書いた作品なわけです。
そう考えるとますます良いところが見つけやすくなります。
だって初めて書いたのに、そのクオリティなんですよ?
すごくないですか?
誤字脱字もほとんどないし、ストーリーも追いやすいし、キャラクターも立っていて、とても魅力的な作品です。
もちろん、まだまだ改善点はあるでしょうけど、言い換えれば伸びしろが残されているわけで。
なによりもその作品はあなたの好みに『ぴったり』なのです。
冷静に考えると、それもそのはず。
だって書いているのは『誰か』ではなく『あなた』なわけですから。
でもね。
見方を少し変えるだけで、ちょっと新鮮に思えるかもしれないのです。
普段から頑張っている人は自分に厳しい。
すごい人たちが大勢いるわけですから、もっと頑張らないとって、知らず知らずのうちに高いハードルを課しているかもしれません。
おのずと自分の作品を見る目も厳しくなってしまう。
だからこそ見方を変える必要がある。
あなたの作品を『あなたの作品が大好きなファン』としての目線で見ることで、上りすぎたハードルを下げられるかもしれません。
無論、こんなことをしたところで、急激に小説を書くのが上手くなるわけでも、大幅に獲得ポイントの伸びが良くなるわけでもありません。
なにも変わりません。
なにも。
でもね。
あなたはきっと思い出すはずです。
自分自身の作品にかけた想いや、願いを。
愛してやまなかった世界やキャラクターたち。
薄れかけていた『好き』の気持ち。
忘れてなんかいないって思うかもですが、色んなことにもまれているうちに、気持ちが変わっているかもしれません。
創作を続けていると本当にいろんなことがありますからね。
いくつのも壁にぶつかって、悩みやモヤモヤを抱えて、なかなか前へ進めない人は、騙されたと思って試してみてください。
明日でも、明後日でもいいです。
新たに書いた短編小説、もしくは以前に書いた一番のお気に入りの作品を読み返してみるのです。
作者としてではなく、読者の視点で。
あなたの作品の良いところが見つかるはずです。
どうか自信をもって下さい。
……え?
自分の小説の良いところが何も見つからない?
はああああああああああああああ?
まー----だグダグダ言ってんのか!
てめぇー-はよおおおおおお!
仕方ねぇ。
最後の手段だ。
最強の復活方法をたらこが伝授してやる。
耳クソかっぽじってよー----く聞け!
自分の作品に自分でレビューを書け!
つっても、自作自演しろってことじゃねーんだ。
そもそも自分の作品にレビューは書けない仕様だからなぁ。
複垢作って自演しろって意味でもないからな。
そこは勘違いすんなよ。
とりあえず、メモ帳かなんかに400文字以内で、自分の作品をお勧めする文章を書いてみろ。
なんでもいいから賞賛の言葉をひねり出せ。
あと、レビューは読みやすく工夫しろ。
本当におススメのレビューを書くつもりで何度も推敲しろ。
400文字制限も守れ。
そうするとよぉ。
何か一つくらい『いいところ』が見つかるんだよ。
多分。
絶対に見つかる保証はできねぇ。
でも何度も繰り返し書いているうちに、少しずつ自分の作品の『いいところ』が見えてくるはずだ。
たらこは今までに400件ほど他の作者さんの作品にレビューを書いた。
その作品の『いいところ』はもちろん、どう書けばその作品の魅力が伝わるか頭をひねって文章を絞りだした。
その経験から分かる。
レビューを書くってことは、その作品の『いいところ』を抽出するってことだ。
だからこのプロセスを踏めば絶対に自分の作品の『いいところ』が見つかる。
重ねて言うが、これは作品の『露出度』を増やす作業じゃない。
あくまで自作品の『いいところ』を探す作業だ。
書いたレビューはそのまま封印しておけ。
間違っても公開したりするんじゃねーぞ。
後で絶対に後悔する。
いろんな意味で。
こほん。
とまぁ、今回はこんな感じで語らせていただきました。
いつもとは違ったペルソナを被ってみましたが、いかがでしたでしょうか?
たまには『いめちぇん』するのも面白いかと思って。
口調を変えてみたのです。
んまぁ、みなさま色々と悩みがあると思いますが。
どうか諦めないで。
みなさまが書いた作品には沢山の『いいところ』があるはずです。
宝さがしでもするつもりで試してみるといいですよ。