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ノーマはアラネの敵意を集める

 俺はきゅうを左手で持ち、右手に聖剣ムーンライトを持って逃げる。


『まずはきゅうを助ける必要があるね』


「そうだな」


『厄災の魔物はかなり怒って追いかけてきてるね。木をバキバキ倒しながら迫ってくるよ』


「うわ、怖いんですけど。あれ化け物じゃないか。木に当たって痛いだろ」


『村が見えて来たよ!きゅうを勇者に投げるんだ』


「勇者あああ!きゅうを受け取れええ!」

『サンライト!きゅうは頼んだよ!!』


「任せろおおお!!」


 きゅうを勇者がキャッチしてミーアに見せる。


 後ろから厄災の魔物が追ってくる。


 地鳴りがして怖いんですけど。



 俺は自身の内面に集中した。





 ノーマ 男

 ジョブ スーパーノービス


 ジョブスキル

 剣術        Bランク

 全魔術       Bランク

 斥候        Bランク

 魔物使い      Bランク


 ノーマルスキル

 全ステータスアップ Sランク

 全回復力アップ   Sランク

 状態異常耐性    Sランク

 逃走        Bランク

 見切り       Fランク


 聖剣スキル     

 見切り       Sランク





 俺は何度も逃走した事で、『逃走』スキルがBランクに上がった。

 そして聖剣で『見切り』スキルを実際に使う事で俺自身も『見切り』スキルを習得した。

 聖剣の『見切り』スキルがすでにSランクだから俺自身が『見切り』を覚えても強くならない。


 


 厄災の魔物が追い付いてくると、ミーアと勇者の方を見た。


『あの厄災の魔物は、アラネって言う名前みたいだよ』


「そうか、ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!」


 アラネに炎をお見舞いするが、俺を無視して勇者たちの元に飛ぼうと柵に向かって走り出す。


『流石だね!アラネに喧嘩を売ってるよ』


「お、こっちを見ないか!隙だらけだ!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!」


 俺はアラネの後ろに回りつつ、炎で焼いていく。


 そして後ろから追いかけて聖剣で5回斬りつけた。


「これで倒せるんじゃね!?どんどん攻撃する!」


『見事な挑発だよ』


「褒めるなよお!」

 俺はアラネの足を斬りつけた。


「邪魔するなあああ!」


 アラネは方向転換して俺を追いかけだした。


 俺はアラネの周りを全力で回って後ろから斬りつけようとするが流石に無理だった。


 距離を取って炎の魔術でアラネを焼く。


「ノーマ、アラネは『ヒール』を無詠唱で使うぜ」


「分かった」


 アラネはくるくると方向転換しながら足でノーマを攻撃しようとすると距離を取られ、勇者に迫ろうとすると後ろから斬りつけられ炎の魔術を使われた。


 ノーマから少しでも目を離すと、必ず何かを仕掛けられる。


 邪魔じゃ!


 勇者のような攻撃力は無いが、何故か何度攻撃しても攻撃が当たらない。


「アラネに弓を放て!」

 ノーマは叫ぶと同時にアラネと距離を取る。


 柵の内側から矢が飛んできて、更に死角からはノーマの『ファイア』が飛んでくる。


 こざかしい奴め!後ろからちまちま攻撃しおって!


 そして何故かノーマの魔力が切れない。


 ノーマは何度攻撃魔術を使った?そろそろ魔力が切れる頃合いだ。


 アラネは柵から距離を取るように後ろに下がりつつノーマに迫る。


 ノーマは逃げつつ『ファイア』で攻撃を仕掛け続けた。


「無駄じゃ!」

 アラネはヒールで傷を癒していく。


 ノーマが森に逃げ、アラネが追いかける。


『村のみんなは疲弊してるね』


「ああ、真夜中で視界も悪い。今は俺がターゲットを取って逃げる」


 バキバキと木をへし折りながらまだ追ってくる。


「おいおい!木にぶつかって痛くないか?」


「うるさい!ぼけがああ!お前のせいじゃろが!」


 アラネはポイズンブレスを散らしながら吐き出した。


「避けられんじゃろ。ぎょほほほほほ!」


 ノーマは遥か前方に逃げブレスを躱した。


「な!待つのじゃああ!」


『ノーマ、僕を持ったままじゃ走りにくくないかい?左手の甲に僕を紋章化してよ。そうすれば僕を持たずに見切りスキルを発動できるよ』


「ち!仕方ないか」


 俺は聖剣ムーンライトを左手の甲に紋章化するイメージをした。


 ムーンライトは俺の左手の紋章に変わった。


『これでいつでも話が出来るね。でも嫌々な感じがして傷つくよ』


「お前サンライトと話が出来るだろ!情報がどんどん漏れるんだよ!」


『僕は口が堅い女だよ』


「お前聖剣だろ?」


「まつのじゃああああ!」


「アラネは本当に化け物だな。疲れないのか?」


『疲れるはずだよ。君だって元気なんだ。まだまだ走り足りないのさ』


 アラネがクモ糸を吐き出し、それを避けて逃走を続ける。


『見切りスキルのランクがFからEに上がりました』


『スキルアップおめでとう』


「攻撃されてるって事だからいい状況じゃないぞ!」


 見切りのレベルが上がるのは回避する状況に追い込まれたって事だ。


『僕を常に使ってくれてたらもっと見切りのランクは上がっていたよ』


「お前の見切りスキルがSだから、上がっても意味ないぞっと」


 アラネの岩の針を避ける。


 石のつぶてを避けようとするがが少し食らう。


 クモ糸も毒ブレスも何度も躱す。


『見切りスキルのランクがEからDに上がりました』


『すごい成長速度だよ!ノービス特有の成長率の高さと、たくさんのスキルを覚えてスキルを覚えるコツを掴んでいるのと、死の緊張感による極限状態!成長する条件がすべてが揃ってるんだ!』


「とても危険な状態だよな。ファイア!ファイア!ファイア!」


『余裕じゃないか。君に惚れちゃうよ。いや、もうとっくに君に惚れてると言っていいよ』


「何をごちゃごちゃと訳の分からない事を言っているのじゃ!」


「厄災の魔物におかしい人扱いされたぞ」


『流石ノーマ、それでも話しを止めないんだね!もっと話そうよ!』


「行動を変えるか!アタックブースト!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!」


「ぐりいいいいいいいいいいいいい!!!!おごおおおおおお!」


『わ~お!激おこだね!』


「狂ったように暴れてるな。ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!ファイア!」


『すごいよ!そこからさらに煽る!?これでアラネは君しか見えなくなるね』


「流石に魔力が減ってきたぞ」


『魔力が減ってきたで済んでるのがすごいよね。普通はそんなに撃てないよ』


『逃走スキルのランクがBからAに上がりました』



最後までお読み頂きありがとうございます!少しでも面白いと思っていただけた方はブクマ、そして下の☆☆☆☆☆から評価をお願いします!

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