表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/9

どうも、自己紹介です。(たぶん違う。)

お待たせしました。旦那さんはとにかく人がいい感じでいきたいと思います。

 俺の名前はシノムン。トクサの番であり、その夫だ。

 俺達は家が隣同士で(そうは言っても家と家の距離は2㎞は離れている)幼馴染みだ。


 子どもの頃は毎日一緒に遊んで、トクサの魔法に吹き飛ばされ。

 学校で学んで、トクサの魔法で鶏と一緒に屋根に飛ばされ。

 よく生きてた、俺。

 トクサの奴は飛ばすだけ飛ばして・・・・・・。地面へ降ろすことが難しいとか抜かすもんだから、結局梯子を持ってこさせて鶏と共に生還した。ちなみに俺の魔力量はたいしたことはないが、頭の出来は割と良い方だ。今は役場で働いている。

 魔法の制御がデタラメな幼馴染みの犠牲者を減らすため、毎日見張っていたら、何を思ったか俺を飛ばす遊びに夢中になるは・・・・・。

 正直、俺も何で付き合えたのかわからない。強いて言えば、俺を飛ばしてるときのトクサの表情がとても輝いていたから・・・・・・。

 ・・・・・・・・・・・・・。

 誤解のないように言っておくが、俺はMじゃない。ないったらない。

 そうそう、トクサの家には昔々から女神様がやってきて酒をかっくら・・・・・・おっと。何でもトクサの家に代々伝わる秘伝のレーモ酒を気に入った女神様が大体三代おきに現れる、らしい。なんせ家同士が2㎞も離れているもんだから俺は会ったことはないが、7歳頃にトクサは会ったことがあるのだという。

 その時はトクサの祖母(ばぁ)さんが仕込んだレーモ酒をしこたま・・・・・・・・あー、一瓶は残したらしい、くらい綺麗に飲んでしまわれたのだと。そんでもって、飲みながらこちらから口を出す暇も無いくらいしゃべるそうだ。

 トクサもこれを話してくれたときは苦りきった表情と言うのだろうか、幼いながらにも疲れ切った顔をしていた。

 正直俺はこの話を聞いたとき「・・・・・・・。どこの盗賊だ?」(この国では盗賊はおらず()()という者たちがいる)と罰当たりにも思ったものだが、この国は神出鬼没(?)な女神様のおかげもあって、治安もすこぶるいいからな。他国だとそんなのも出るらしい。おそらく女神様みたいな奴らなんだろう。


 こんな話をするのも、仕事から帰ってきてみれば、家にはトクサの他に、もう一人と一匹(一匹は寝ていたが)が待っていたからだ。トクサが言うにはこの娘さんは女神様によって違う世界から来させられたのだという。

 まぁ聞くまでもない話だった。この娘さんは黒髪だ。異世界出身者は大体黒髪なのはこちらの常識だ。()()()()()()()()()(この国では子供が着るのは白い服のみだ)が異世界出身者を見分けるポイントでもある。そんな者に出会った場合、この国では保護が義務付けられている。

 まぁ、保護とか言っても役場まで行ってこの国・この世界の常識等を習い、戸籍を与えて成人するまでの一切合切を保証(()()とも言う) する。・・・・・代わりに、異世界出身者はその身に付けていた衣服などのすべてを国に提出しなければならない。残念ながら例外はない。

 理由としては早くこちらに馴染んで貰った方が本人のためだし、白服を着ていれば番に出会った時すぐにわかるし、最大の理由は服飾関係の連中が異世界の服を研究用に欲しがるかららしい。よくは知らないが縫い方とか布地についてだと思う。


 前置き、もとい、説明会はこのくらいにしておこう。夕飯食べながら話していたが、食べ終わった娘さんがこっくりこっくりしはじめたよ。おじさんのお話、つまんなかったかなぁ。

カオリがこんなに睡眠をとろうとしているのは犬っぽいのとの接触で魔力を消費したことによる影響です。カオリ自身は「お腹いっぱいだ~」って思っています。



トクサさん家の家訓

『酒をきらすな』


道守 どうしゅ

番という概念?結婚形態?が定着したことで、不特定多数に危害を加えたり、殺人などの犯罪が減少。番がいない事態はこの国の民にとって恐怖であり、比喩ではなく本当に寿命が縮む感じ。

 よって、食いっぱぐれていたりして盗賊などに身をやつしていた方々は街道の警備をすることにした。ただし、通行料はいただく。


いつも読んでくださりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ