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Q.神様!これはおかしいのでは? A.地球産は異世界では貴重品です  作者: 郵便局が銀杏坂
第一章 アドベンチャースクール編
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6話 Q.試験って緊張するよね?

 いくらアドベンチャースクールだからといって戦闘ばかりをする訳ではない。午前は勉学。そして午後に戦闘の勉強をするのだ。もちろん実践もする。


 そして、戦闘の勉強に励むこと半年。ついにアダム達にとって初めての試験が始まろうとしていた。


 試験は一年間に2回、前期試験と後期試験がある。学力試験、実力試験、そして身体能力値、才能の測定がある。その3つの要素で順位を決める。


「それではただ今より、学力試験を開始する。始め!」


 その掛け声を合図に生徒達が一斉に手を動かし始めた。


 アダムは他の人よりは少しばかり頭がよかった。頭の良い人は一般的に魔法が得意だと言われているが、アダムはいくら練習しても魔法が使えなかった。そこでアダムはずっと剣の技を磨いてきたのだ。


(実力試験、戦闘においては上が多くいるはずだ。だから、この学力試験で点を稼がないと!)


「そこまで!」


 そして学力試験は終わった。この次は、数値の測定がある。アダムは沢山練習したのでいくらかは上がっているだろうと考えている。


 そして測定を終えると、担任の先生がアダムに小さな紙を渡した。


「ほら、これを。そこに書いてある数字のところに行ってね。対戦相手がもういると思うから。あと、ちゃんと武器を持っていきなよ~」


「はい、ありがとうございます」

 

 戦闘では、木で作られた武器を使う。もちろん剣、弓、槍、何を使ってもよい


 ただ、安全のため、校長が編み出した「ダメージ0」という相手にダメージを与えられないようにするスキルを武器に付与している。まぁやろうと思えば外すこともできるけど。


 そして、直径10mの円の中で試合を行い、円から先に出るか、降参した方が負けとなる。


「72番…72…あった!」


 円の外に72と書かれた看板が立っていた。円の中にはもう対戦相手がいた。


「待たせちゃってすいません。H組のアダム・ドーランです」


 アダムの対戦相手は背の低い少年だった。少年はアダムと同じ40cmほどの長さの剣を持っている。


「あ、はい。僕はD組のトム・バーソンです。ではさっそく始めますか?」


「あーうん。いいですよ。じゃあ僕がカウントしますね。 さん・に・いち・ぜろっ」


 アダムは剣を構え、トムのいる方向へ走り出す。


「え!あぁっえっと、せいっ」


 トムは戸惑いながらも剣を振る。だがそれをアダムは容易くはじき返す。


「うわっ」


 そのせいでトムは体勢を少し崩す。その隙を見逃さずに


「やあっ!」


 アダムはトムの胴体に剣を叩き込んだ。そしてトムはさらにバランスを崩し、


「おっとっとっとっとっと…」


 片足でぴょんぴょんと跳ねながら後ろへ下がっていき円の外へ出てしまった。


「よしっ勝った!先生に今すぐ報告しよう!あと、トム大丈夫?」


「さすがH組ですね…10秒もかからずにやられました…」


「じゃあね!」


 アダムは先生の許へ報告をしに行った。


 トムは一人呟いた。


「試合終わるの早かったけど戻るのも速いな…」


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