エピソード003~巻き込まれただけなので俺は女子高生と危険を回避する~
エピソード009まで一気に投稿していますのでご注意ください。
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連れてこられた部屋は真ん中に赤い絨毯が敷かれており正面には玉座が見えた。
ってここ謁見の間ってヤツだろ!
やっぱりあのおっさん王様だったか。
それで隣にいたきつい目美少女は姫様ってか。
そうなるとキラキラ爺は宮廷魔術師ってところか?
おっさんが広間に入ると
「国王陛下のおな~り~。」
と広間全体に聞こえる大声に続きラッパの音色が響いた。
俺たちは広間に一歩踏み込んだ時に全身鎧ABに
「ここで立ち止まっていろ。」
と威圧的に言われた。
ああ、こりゃ騎士団には勇者は嫌われてる可能性があるな。
そりゃ軍隊としては余所者に功績持ってかれるのは嫌だろうからな。
でも、どうにもならなかったから勇者召喚なんてしたんだろうから自業自得なんだがな。
なんにしても俺とユミちゃんがひどい目にあわないようにうまく交渉しないといけないな。
国王が玉座に座るとその両サイドに召喚された部屋と同じ並びで姫さんとキラキラ爺が並んだ。
「勇者たちよ前へ。」
偉そうにおっさん(実際偉いんだろうがちょっとムカつくんで国王はおっさん呼び)が声をかけてきたので俺たちは全身鎧ABに挟まれながら横に並んで前に出た。
並び順としては左から鎧A・ユウ君・コウ君・ユミちゃん・俺・鎧Bって並び。
広間に入って気づいたんだが広間の両サイドに貴族であろう集団が並んでいた。
広間の真ん中ら辺で
「ここで止まれ。」
と威圧的に言われ俺たちは立ち止まった。
左隣のユミちゃんを見ると恐怖からなのか顔色が青い。
そら急に異世界に飛ばされて大勢の貴族や騎士に囲まれている状態じゃ怖いだろうな。
ユウ君とコウ君はあんまり緊張も恐怖もしてないみたいだな。
俺がそんなことを考えていると
「宰相、例のものを。」
「はっ。」
とおっさんと宰相って呼ばれていた禿げたおっさんが話して禿げたおっさんが兵士に大理石っぽい石の台座を俺たちひとりひとりの前に運ばせた。
何かの鑑定道具なんだろうけどよく4人分すぐに用意できたな。
「宰相、勇者たちに説明を。」
「かしこまりました。勇者様方この台座は鑑定の台座と言いまして上部の石版部分に両手を当てて頂きますと空中に皆様のステータスが表示されます。ではこちらの勇者様からお願いいたします。」
とユウ君からステータスを表示する様に促してきた。
まずは第一関門突破かな。
俺からだと全員勇者じゃないって勘違いで殺されかねなかったわ。
まあ、俺だけ服装違うから勇者じゃないって思われたんだろうけどさ。
「わかりました。」
と言ってユウ君が台座に両手を置いた。
すると台座の上の空中にユウ君のステータスが表示された。
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名前:ユウキ・オオジ
性別:男
年齢:17
職業:高校生・聖剣の勇者
LV:1
HP:750/750
MP:500/500
SP:750/750
攻撃力:500
防御力:500
魔力:500
速度:500
技能:剣術LV10/MAX・聖剣術LV10/MAX・魔術『無LV10/MAX・雷LV10/MAX・光LV10/MAX・聖LV10/MAX・治癒LV5・補助LV5』・所持属性魔力操作LV10/MAX・HPMP自動回復LV10/MAX・異次元収納LV10/MAX・鑑定LV3・聖剣召喚LV1
称号:召喚されし勇者・アマガス神の加護・剣術を極めし者・聖剣所持者
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いや、うん、勇者強すぎだろ!ふざけてんのか!!巻き込まれた俺はかなりの高確率でタヒってまうやん!!!
ふう、落ち着けクールにいこうぜクールに……よし、落ち着いた。
本名はオオジ ユウキ君なんだね。
とかどうでも良い事を考えていると周りの王族・貴族・騎士たちから「おおっ。」やら「さすが勇者様だ。」とか色々な賛美の声が上がっている。
「では、お次の方お願いいたします。」
とコウ君に声をかけてきた。
コウ君が台座に手を置きステータスが表示された。
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名前:コウタロウ・タケダ
性別:男
年齢:17
職業:高校生・聖拳の勇者
LV:1
HP:750/750
MP:200/200
SP:1050/1050
攻撃力:700
防御力:400
魔力:200
速度:700
技能:格闘術LV10/MAX・闘気術LV5・魔闘気術LV3・聖拳術LV1・魔術『無LV1・火LV1・水LV1・風LV1・土LV1・光LV3・聖LV5・治癒LV3・補助LV10/MAX』・所持属性魔力操作LV10/MAX・HPSP自動回復LV10/MAX・異次元収納LV10/MAX・鑑定LV3
称号:召喚されし勇者・アマガス神の加護・格闘術を極めし者・聖拳所持者
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……なんじゃこりゃ!?
もう一人勇者かよ!しかも聖拳ってなんだよ!!突っ込みどころ満載だよ!!!
いかん、落ち着けクールだクールになるんだ……ふぅ何この勇者二連荘……orz
これってユミちゃんも俺と同じ巻き込まれたに属しても良いんじゃないの?
ユミちゃん勇者じゃ無かったよ?
んなことを考えているとまた周りの王族・貴族・騎士たちから「また勇者様だぞ。」とか「すばらしい、これで我らの勝利が確実に。」とか……ちょっとまて凄い不安になる台詞聞こえたぞ。
何に対しての勝利が確実なんだおい!
やっぱりこの国怪しすぎだろ。
「お嬢さん、お願いいたします。」
ついにユミちゃんの番になった。
ユミちゃんが俺の方に視線を向けてきたので俺はうなずいた。
ユミちゃんが台座に手を置き俺が隠蔽をかけたステータスが表示された。
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名前:ユミ・ソウマ
性別:女
年齢:16
職業:高校生・魔術師
LV:1
HP:45/45
MP:60/60
SP:45/45
攻撃力:30
防御力:30
魔力:60
速度:30
技能:魔術『無LV1・治癒LV1・補助LV1』・所持属性魔力操作LV1・MP自動回復LV1
称号:召喚に巻き込まれた者
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うっし、俺の予定通りだ。
これなら戦力としてはとらえられないだろう。
称号も『召喚に巻き込まれた者』に変更しておいたし。
周りからもひそひそ声で「勇者が二人もいるんだし……」とか「初心者より少し強いだけの……」って台詞しか聞こえてこないからこれで期待されていない状況の完成だ。
「それでは次の方。」
ついに俺の番だ。
若干緊張しながら台座に手を置いた。
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名前:ジン・タダノ
性別:男
年齢:30
職業:機械整備技師
LV:1
HP:15/15
MP:10/10
SP:15/15
攻撃力:10
防御力:10
魔力:10
速度:10
技能:錬金術LV1・鍛冶LV1
称号:召喚に巻き込まれた者
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うん、俺のステータスが表示された時は周囲から「ハァ。」ってため息が聞こえましたよ。
ユミちゃんも心配そうな目で俺を見てますよ。
完璧な弱者設定完了です。
引き続きエピソード004をお楽しみくださいm(_ _)m




