エピソード001~俺が異世界に来た日の事~
別作品を投稿していたのですがHDDが故障して
HDDの修理ないし書き上げていた部分を記憶から掘り起こすのに時間がかかりそうだったので
今作をノリと勢いで書き上げた部分まで投稿してみました。
エピソード009まで一気に投稿していますのでご注意ください。
本日投稿分⇒1/9
ノリと勢いの影響で駄文になってるかも知れませんがご了承くださいm(_ _)m
ご意見・ご感想をいただけると励みになります。
どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m
「ふぅ、ようやく完成したな。」
俺は手元のタッチディスプレイを操作してシステムを停止した。
システムを停止すると、ガクンと衝撃が来て背後の壁がプシューと音を立てて開いた。
「さすがに作ったことないものを一から作るのは大変だったが思った以上に早くできたな。」
俺がそうつぶやいていると
「お疲れ様です、ご主人様。」
メイド服を着た美少女が俺に声をかけてきた。
「ああ、それにしても魔術ってのは本当に色々な事が出来るんだな。」
「さすがにご主人様の様に出来る人は他にはいらっしゃらないかと。」
「まあ、そうなんだろうけどさ。さすがに俺みたいにこんなもの創ろうなんて奴はこっちの世界じゃいないよな。」
俺はそう言って、さっき完成した全長10メートルの巨大ロボットを親指で指しながらぼやいた。
「それもですが、お一人でこの様な物が創れる程の高度な錬金術と各属性の魔力操作が出来る人もいませんよ。」
とあきれた声で返されてしまった。
さすがに異世界で巨大ロボット造るのは俺みたいな召喚された地球人のロボットオタク(チート付)がいなきゃ無理があるかと、異世界に来た時の事を思い出した。
俺の名前は前田尋。
機械整備工場勤務2年目の24歳、生まれてから現在まで彼女募集中な男だ。
趣味はロボットが関係するアニメ・マンガ・特撮・ゲーム(オンライン含む)だ。
子供の頃に見た日曜朝の戦隊物のロボットにハマリ、自分で創ってパイロットになって操縦したいと思ったのが切っ掛けだった。
高校は工業高校、大学は機械工学を選び、機械整備工場に就職。
基礎体力をつける為に小学生の頃からコツコツとやって、今では毎朝5キロのジョギング腕立て・腹筋・スクワットを100回をこなしてから仕事に行き、仕事から帰ってくればロボットゲームで操縦訓練をして寝る毎日を過ごしていた。
ある月曜の朝、職場に向かうバスの中で俺の職場の少し先にある高校の生徒3人と俺だけが乗客として乗っていた。
俺がバスに乗る時間は6時半と少し早く高校生とかち合うことはあまり無いのだが、この高校生3人は月曜朝のこの時間にかなりの頻度で相乗りする。
俺はバスの二人がけの座席に一番前の席に座り高校生3人は並んで前方の座席側の吊革につかまってたっている。
高校生3人は男2女1で女の子はちょっと気の弱そうな感じだがそんじょそこらのアイドルより可愛い子で軽くウェーブがかかっているセミロングの黒髪で身長150センチ代、男の子にユミと呼ばれていた。
男の子の方は一人はガタイの好い身長180センチ代であまり喋らないタイプの様でいつも「おう。」とか「ああ。」とかそんな感じの返事を返しておりコウと呼ばれてる、もう一人はイケメンで身長170センチ代後半で二人(特にユミちゃん)に話しかけていて女子からはモテルんだろうけど男子にはあんまり好かれないんじゃないか?って印象を受けるユウと呼ばれている男の子だ。
ちなみに俺は身長170センチ体重65キロの極々平凡な顔ですがね。(チクセウ)
毎回ユウ君が大きな声で話しているのでユミちゃんが俺の方を向いて申し訳なさそうに頭を下げて、それを見たコウ君がユウ君に「ユウ、他に乗っている人がいるんだからもう少し声を落とせ。」と言ってユウ君が俺に向かって「スンマセン。」と軽く頭を下げて謝ると俺が手をヒラヒラ振って気にしていない事を表現する、といった一連の流れが出来ていた。
ただ、今日はいつもと違いユウ君があまり喋っておらずユミちゃんが「ユウくん、何かあった?」とか「どうしたの?」とか聞いており、俺は何かあったんだろうなと思いながらいつも降りるバス停に着くまでの暇つぶしにスマホのゲームアプリに新しいロボット物のゲームが無いか調べ始めた。
調べるためにアプリストアのゲームの項目を開くと一番上に『アマガス』とだけ書かれた不思議なアプリがあったので説明文を読んでみると『異世界『アマガス』であなたの高度な錬金術や魔力の操作であなたの創りたい物を何でも創れるクリエイトファンタジー』とだけ書かれていた。
本当に何でも造れるならファンタジーでもロボットが造れるのかな?と思いダウンロードを開始していると、
「だって、二人で昨日デートしてたんだろ!?」
と、ユウ君が急に大きな声を上げた。
何だ?と思って3人の方を見るとユミちゃんはオロオロしながら二人を交互に見ながら
「そ、そう言うのじゃないよ。」
と返事をしておりその返事に
「そうか。」
とコウ君が少し落ち込んだ感じで声を出して
「それじゃあ、何で二人は昨日モールで並んで買い物してたんだよ!?」
「それはコウ君が妹のチアキちゃんの誕生日プレゼント選ぶの手伝ってってお願いされたから昨日一緒にプレゼント選びに付き合っただけだよ。
二人もチアキちゃんもわたしの大事な幼馴染なんだから!」
と声を荒げていた。
「そうだ、チアキの誕生日プレゼントを選ぶのに付き合ってもらっただけだ。」
とコウ君がますます落ち込んだ感じで答えた。
「それなら俺を呼んでもよかったんじゃないのかよ!?」
「それは……。」
とコウ君が言いよどんだ。
ふんふん、三人とチアキちゃんって子は幼馴染でユウ君とコウ君はユミちゃんの事が異性として好きだけど、ユミちゃんは幼馴染としか思っていなくて、昨日の日曜にコウ君とユミちゃんが二人っきりで出かけたのをユウ君が見かけてコウ君とユミちゃんがデートしていると思ったと。
俺がそんな考察をしていると
「二人ともやめて!!」
とユミちゃんが声を荒げたので三人の方を見るとユウ君とコウ君が胸倉を掴み合っていた。
あちゃー、喧嘩が始まっちゃってるよ。
そう思ってみていると二人をオロオロしながら見ていたユミちゃんが俺の方を向いて泣きそうな顔をしていた。
おいおい男の子、好きな子が泣きそうになってるぞ。
しゃーない、ちょっとお節介を焼きますか。
そう思って俺は立ち上がってユミちゃんの横へ向かい
「おいおいそこの男子、こんなところで喧嘩始めるのもそうなんだが女の子泣かせちゃいかんだろ。」
と声をかけると二人が俺の方をすごい形相で睨みつけてからユミちゃんの方を見て少し怒りが引いたのがわかった。
ユミちゃんが俺の方を向いて
「お兄さん、いつもご迷惑をおかけしてすみません。」
と謝ってきた。
まあ、今回のは迷惑だがいつものは別に気にしてないんだがね。
ユミちゃんの顔を見ると涙がこぼれていたので俺は上着のポケットからティッシュをユミちゃんの方に出して
「涙拭いといた方が良いよ。可愛い顔が台無しになっちゃうから。」
って俺何イケメン発言しちゃってるんだ、この平凡顔で……orz
「すみません、ありがとうございます。」
と涙のこぼれた顔を真っ赤にしながら俺にお礼を言ってきた。
すると「迷惑かけてすんませんっす。」とコウ君が謝ってきた。
ユウ君は俺をにらみながら「スンマセン。」と不貞腐れながら謝ってきた。
するとユウ君を中心に足元が光り始めた。
俺は驚いて足を動かそうとするが首から下が固まったように動かなくなっていた。
足元の光を見ると魔法陣が浮かび上がっていた。
そして俺たちは光に包まれた。
そのときバスのアナウンスが
「次は終点『アマガス』になります。」
と告げているのが聞こえた。
引き続きエピソード002をお楽しみくださいm(_ _)m




