004
小説のサブタイトルを章ごとに番号振るように直しました。
よくよく考えてみればそうなるよねぇ・・・ってことで。
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引き続き楽しんで読んでもらえるようにがんばります!
7/3:修正 文章のはじめの字下げ追加
「そういえば、クレイさん。この食器って魔法かなにかで大きくしていたみたいですけど、時間が経ったら元のサイズに戻ったりするんですか?」
ご飯を食べ終わった後、食器洗い用にクレイさんにまたちゃっちゃっと少し大き目の手桶を作って貰った。それにベルデちゃんに水を入れて貰い、食器と調理器具の汚れを綺麗に洗い流したところでふと思ったことを聞いてみた。
「こ、これが石鹸??なんて泡立ちが良いんじゃ!?それにみるみる汚れが落ちるじゃないか!」
「わー。もこもこだ~ふわふわだ~良い匂い~」
目を向けた先には、いつの間にやらクレイさんが作ったと思われる二個目の手桶に水を貯めて、キャッキャウフフと泡を大量生産している二人の姿があった。
・・・ちょっと精霊さん・・・そんな泡まみれになって何してるんですか・・・
年甲斐もなく楽しそうに遊んでいる二人をジト目で見つめると、私の生ぬるい視線を感じたのか、慌てて石鹸遊びをやめて視線をこちらに向けクレイさんと、まだまだ遊び足りないのか私の視線をもろともせずバシャバシャと水をかき回して泡を製造し続けるベルデちゃん。ベルデちゃん、自由だね・・・
「ぉ、あーっと、カエデ、なんじゃ?」
「えっと、この食器って時間が経ったら元のサイズに戻ったりするんですか?」
「ああ、それは魔道具化したから好きな時に大きくしたり小さくしたりできるぞ?」
「魔道具!?これが!?」
えええ?なんか魔道具って言ったら、こう派手な指輪とか腕輪とか杖とかだったりするイメージがあったんだけど、こんな生活感のある魔道具って、意外だわぁ・・・
コップをひっくり返してみたり、お皿を穴が開くほど見つめたりしてみたけど、普通の木製食器にしか見えない。
興味津々に食器をこねくり回している私にクレイさんが嬉しい事を申し出てくれた。
「せっかくだから、それはカエデにやろう」
「え!?いいんですか!?」
そんなに欲しそうな顔してたかな!?ていうかファンタジー世界の道具GET!?これで似非でも魔法が使える気になれる!!クレイさんってば太っ腹!素敵すぎますよ!!
ニコニコと笑顔になった私にクレイさんも笑顔を返してくれる。そして、使い方を知らない私のためにレクチャーをしてくれる事になった。
「まぁ特別な事は必要ないんじゃが。食器を持って魔力を通すだけじゃ。ほらこうやって・・・」
そういいコップを手に持つと、手に持ったコップはあっという間に手のひらにちょこんと乗るサイズまでに縮んだ。
ぉぉ、かさばらないしこれは便利!!・・・って、あれ?『魔力』?
「ほれ、簡単じゃろ?カエデも試してみるがええ」
「あのー・・・クレイさん」
「なんじゃ?」
「この魔道具って『魔力』がないと使えないんですか?」
「そりゃそうじゃ。魔道具っていうくらいじゃから魔力をスイッチ代わりにしとるぞ?」
「あー・・・そうなんですね・・・だったら私これ使えません・・・」
「ん?なんじゃ、そんなに心配しなくても大した魔力は使わんぞ?ほんの小指の先程度の魔力で作動するから人間の魔力量でも作動するぞ?」
その魔力量が問題なんですけどね!
「えーっと、非常に申しあげにくいのですが、どうやら私魔力がないみたいなんですよ」
そう言うと、きょとんとされた。
「ない?」
「そう。0です」
「まったく、これっぽっちも魔力が無いと?」
「そうですね、まったくこれっぽっちも。小指の先ほどもありません」
「「・・・」」
無言で顔を見合す私とクレイさん。
いやぁぁ、そんな憐れみを込めた目で見ないで!?
私だって好きで魔力0なんかになってないですよ!?
ブチブチ心の中で文句を言いだした私に、クレイさんはちょっと考え込むような表情を見せた後、
「ちょっと身体情報確認させてもらってもええかの?」
そう言ってきた。
あ、やっぱり確認したくなりました?そりゃそうだよね。ベルデちゃんに聞いたら誰でも多からず少なからず必ず魔力はある、って言われたし。全く魔力がない私が例外らしい。
「どうぞー」
投げやりな感じでそう答えると、クレイさんは私に椅子に座るよう促し、私が椅子に座るとベルデちゃんの時と同じように私の額に右手をあてて、何か呪文を唱える。
そして先ほどと同じように私の体から青白く光る大量の文字がクルクルと二重らせんを描くように宙に躍り出、そして全ての文字が出終わると、これもさっきと同じく文字が綺麗に宙に並んでいく。ただ、何が書いてあるのかはさっぱり分からないけれども。
ふとクレイさんに目を向けると、光が両目を覆っている。なんだか光で作ったメガネみたいだなぁ、とか思っていると、宙に浮いていた文字を見ていたはずのクレイさんの視線とぶつかった。
「・・・カエデ」
「・・・なんでしょう、クレイさん」
「なんじゃ、オヌシ身体情報は。色々言いたいことはあるが、とりあえず閲覧制限がかかっておって先が見えんぞ?」
ぉや?さっきバグ取りして解除したはずなんだけどな?うーん、あれってどうやって出したのかな・・・?
そう思った瞬間、また私の目の前にパソコン画面とキーボードが現れた。
ぉぉ、考えるだけで出てくるのかな?まぁ、いいや、とりあえずさっきと同じように・・・
先ほどと同じようにキーボードに手を伸ばし、おやっ?と頭を捻る。
あれー?さっき直したまんまだ。でも今出ているステータスは詳しい情報見れないって言ってたけどなぁ・・・まぁいいや。とりあえず実行ボタンを押してみよう。
特に手直しすることもなかったのでそのまま実行ボタンを押すと、私のステータスの文字があっという間に並び変わり、先ほどみたステータスと同じ内容のものが宙に浮かんでいた。
やっぱり問題なかったんだ。じゃぁなんでさっきはステータスちゃんと見れなかったんだろう?
・・・あれ?そういえばステータスが私にも読めるようになってる!?ああ、ベルデちゃんが言っていた『情報が私も読めるようになっている』って、こういう事!?
フムフムと一人で思案していると、ベルデちゃんがこのステータスを見た時と同じようにクレイさんもみるみる顔色が変わっていく。
あ・・・もしかして・・・
嫌な予想通りクレイさんも先ほどのベルデちゃんと同じように、私の両肩を両手でがしっと掴むとすごい勢いで聞いてきた。
「カエデ!?一体何をしたんじゃ!?なんで情報がいきなり書き換わったんじゃ!?それよりもなんじゃあの技能!?見た事無いモノばかり並んどるぞ!!?」
「えーっと・・・バグ修正?」
さっきと全く同じことしか言えない私に目を見開くクレイさん。そして両肩をガクガク揺すりどうやったのかを問い詰められる。
ぁぁああぁぁ!!ガクガク揺すらないで、クレイさん!!
ご飯食べたばかりだから、き、気持ち悪くなるぅぅ!!
幸いなことにベルデちゃんがすぐ止めてくれたので、なんとか胃の中身がひっくり変える事は無かったけどね。
はぁ、また同じ説明しないといけないのかなぁ・・・




