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あああああああ  作者: けろっぐ
第1部:最強への第一歩
22/42

003

お気に入り登録&評価、本当にありがとうございます!



小説の感想やご指摘など頂けると励みになったりしますので、気が向いたらで構いませんのでよろしくお願いします!


7/3:修正 文章のはじめの字下げ追加


引き続き楽しんで読んでもらえるようにがんばります!

「私、今からご飯つくりますけど、ベルデちゃんとおじ様もいかがですか?」

「おじ・・・そりゃワシの事かい?」

「あ、そういえば自己紹介がまだでしたね。私早風楓といいます。カエデと呼んで下さい」



 色々どたばたしてたせいで、自己紹介もまだだったことを思いだし、慌てて名前を告げる。

 そんな私におじ様は穏やかに目を細めて微笑みを返してくれた。



「はっはっは。簡単に名前を言うのぅ。まぁええわい。ワシの名はクレイじゃ。よろしくの、カエデ」



 ん?簡単に名前を言っちゃダメなの?



「私はベルデです。よろしくお願いします、クレイ様」



 おじ様・・・クレイさんの言葉にきょとんとした表情を浮かべている私を余所に、ベルデちゃんもクレイさんに自己紹介をしている。

 ベルデちゃんも普通に名前言っているし、なんか問題があるようには思えないんだけどなぁ・・・って、『クレイ様』??



「よしてくれ、クレイで十分じゃ。ワシもベルデと呼ばせて貰うしの」

「分かりました、クレイさん。改めてよろしくお願いします」



 なんだろう、精霊にも格ってものがあるのかしら?

 まぁ、クレイさんはそのあたりの細かい事を気にするような性格ではないようなので、軽く受け答えしてくれているが。



 さて、自己紹介も終わったし、もう一度聞いてみようかな。



「それで、ご飯どうします?」

「よかったらごちそうしてもらおうかの」

「私も食べる!」



 断られたらどうしようかと思ったけど、断られずに済んでよかった!流石に一人だけでご飯食べるのは気まずかったし、誰かと一緒にご飯食べたほうがおいしいよね!


 さっそく調理に移ろうと、冷蔵庫から材料を取り出しているところである事に気がついた。



「あっと、そういえば食器がないや・・・」

「ん?食器が無いのか?」



 そんな私の言葉を聞きつけたのかクレイさんが声をかけてきた。



「あ、はい。それと、スプーンとかも無いですね・・・すみません、ごちそうするとか言って、食事を出せる状態じゃないっていう事すっかり忘れてました・・・」

「はっはっは、そんなこと気にせんでええよ。食器程度なら料理が出来るまでにちゃっちゃっと3人分作っとくから、カエデは心配せずに料理したらええよ」



 しょぼんとそう告げると、『無ければ作ればいいじゃないか』と男前なセリフを言ってくれるクレイさん。

 さらっと何でもないようにフォローしてくれるとか、クレイさんマジ神!私の中のクレイさんの株価の上昇が止まらないんですが!



「ありがとうございます!」



 クレイさんにぺこりと頭をさげお礼を言うと、



「カエデお姉さま、薪になりそうな木を集めてきたわ、はい」

「いつの間に・・・でも、助かった。ありがとう、ベルデちゃん!」



 いつの間にやら薪を集めに行ってくれていたベルデちゃんに薪を手渡された。



 何も言わないでも先を見据えて行動してくれるとか、出来る子だなぁ・・・



 そんなことを思いながら、ベルデちゃんにお礼を言って薪を受け取る。そしてその薪を竈に並べ、ティシュとライターで火を起こしながら調理手順を考える。



 野菜とか鶏肉は既に切られているヤツ買ってきたから、まずはお湯沸かしてお米にお湯入れて戻して、その後野菜と鶏肉と一緒に炒めてチキンライスかなぁ。それだけじゃさみしいから、確かフリーズドライのスープもあったしそれも出しちゃおうかな・・・


 十分薪に火が付いた所でペットボトルに汲んできた水を片手鍋に入れ、竈にかける。


 よし、後はお湯が沸くまで待つだけ、と。


 ・・・そうだ、お湯を沸かしている間暇だし、クレイさんの作業見学させてもらおうっと。




 竈側にも注意を置きつつ、テーブル側に視線を向けると、クレイさんはベルデちゃんが持ってきた少し大きめの木をどこからともなく取り出した工具で器用に形取っていた所だった。


 あ、あれはスプーンかな?あれは・・・コップ・・・とお皿だね。すごい、もう3セット分形取ってるよ。


 クレイさんの手元にある木が、まるで発泡スチロールを切るかのようにサクサク切られ、あっという間に形を変えていく。すごい、職人さんって感じだねぇ。


 そんな作業をしばらく見つめていると、机の上にクレイさんの手のひら(・・・・)に乗るくらいのサイズのスプーンとコップ、そして少し深めのお皿が3セット分並べられた。



 ・・・あれ?スプーンはともかく、コップとお皿は使うには流石に小さすぎない?



 そう、クレイさんの身長は私とベルデちゃんよりも2周り以上は小さいのだ。そんなクレイさんの手のひらサイズの食器は使う用には向いていない気がする。というか、向いていない。


 そんな事を思っていると、クレイさんはテーブルの上に手を翳し何事かを唱えた。すると、一瞬机の上が光ったかと思うとそこにはサイズが大きくなった食器がおさまっていた。



 ぉおぉ、なるほど!小さく作っても魔法でサイズ調整すれば材料が少なくても問題ないと!こういう使い方も出来るんだね!やっぱり魔法って便利だわぁ・・・返す返す魔法が使えないことが残念だわ・・・



 軽くため息をついていると、作業が終わったクレイさんと目があった。



「それでカエデは何しとるんじゃ?料理せんのか?」

「あ、お湯沸かしてます。んで、今からこれに注いで・・・」



 丁度いい感じでお湯が沸いたので、お米が入っているパックの封を切りテーブルの上に置く。



「なんじゃ、この欠片は?」

「なに?これ?」



 パックの中を覗き込んで不思議そうな顔をする二人。


 そりゃそうだよね、真っ白な粒がたくさん入っているだけだし、そうなるよねぇ。


 そんな二人を余所に、私は沸いたばかりのお湯をパックの中に注ぎいれる。そしてパックのチャックを閉めた。



「・・・?これで終わりか?」

「まぁ、もう少し待っててください」



 不思議そうな顔をしている二人にそう言いつつ、ベルデちゃんに声をかける。魔法で水が出せないか、と聞くとそんなこと簡単だといい、空になった鍋にあっという間に水が追加された。



 本当に、魔法って便利だわぁ・・・返す返す・・・以下同文である。



 そして、水が入った鍋を再度竈にかけ、お湯を沸かし直す。



 そろそろいいかなぁ。



 テーブルの上に置かれていたパックを開けると、そこには炊き立ての白いご飯があった。



「わぁ・・・良い匂い」

「なんじゃ!?」



 それを見た二人から感嘆の声が上がる。



「これ、アルファ化米って言って、一度炊いたご飯を乾燥させたお米なんですよ。長期間の保存が可能で、お湯か水を注ぐだけで食べられるので便利でよくお世話になってるんです。私仕事柄、時間が不規則なんで待たずに食べれる、っていうところが便利でよく買ってるんですよね」


 まぁ、普通のレトルト米よりも割高なんだけどね、とは言わず、そう説明する。



 そんな話に興味をそそられたのか、クレイさんが興味津々な顔で聞いてきた。まぁ、職人さんぽいし、興味をそそられるよね。私だって最初工場見学行ってこれ見た時にはテンションダダ上がりだったしね。



「・・・乾燥させた物を元に戻す技術・・・カエデの世界はこういう技術が進んどるのか?」

「そうですね・・・ほら、こういうのもありますよ」



 と言って、一緒に出そうと思っていたフリーズドライの固形スープを買い物袋から取り出した。



「これ、スープになるんです。おいしいですよ?」

「これがスープなのか?ただの白い四角い塊に見えるが・・・」

「あ、えーと、テーブルの上にあるコップとスプーン貸してもらえます?」



 そう言うと、クレイさんがテーブルの上からコップを取ってくれる。その差し出されたコップを受け取ると、中にフリーズドライのスープを1個置き、沸かし直した熱湯を注ぎいれる。すると、固形スープはあっという間に水分を含み、形を崩し液体に戻っていく。


 その様を食い入るように見つめるクレイさん。



「はい。後はスプーンでかき混ぜて出来上がりです。飲んでみてください」



 きのこクリームスープの完成である。私はカップとスプーンをクレイさんに手渡し、試飲を勧める。


 私に勧められたクレイさんは、手渡されたカップにおそるおそる口をつける。そしてスープを口に含んだとたん目を見開いた。



「う、うまい!!」

「あ!ずるい!私も飲みたい!!」



 夢中になってスープを無言で飲み続けるクレイさんと、私も飲ませて!とばかりにテーブルの上にあったカップを手に取り迫ってくるベルデちゃん。



 はいはい、慌てなくてもまだスープあるから。


 カップにお湯を注ぎ、ベルデちゃんに手渡すとものすごい勢いで飲みだす。それと同時に飲み終わったクレイさんが、ものすごくキラキラした顔を向けてきた。



「これはどうやって作っているんじゃ!?」

「私が作ったわけじゃないんで、詳しくは分からないんですけど、加熱して味付けとかの処理が終わった『水分』を含んだ食品を急速凍結して、それをさらに減圧して、真空状態で水分だけを飛ばして乾燥させたものらしいです。水分を抜いているから、軽くて長期保存可能で、お湯をかけるだけですぐ食べれるようになるんですよ」



 これも仕事柄お手軽に食べれる食品としてお世話になっている一品なんですよね、とそう説明した。



「・・・冷凍して、減圧・・・水分を抜いているから長期保存が可能・・・」



 ブツブツとそうつぶやき自分の世界に入っていったクレイさんと、いつの間にか飲み終わって至福そうな笑顔を向けておかわりを催促してきたベルデちゃんだった。










 その後、手早く野菜と鶏肉と白米を一緒に炒めてチキンライスを作って二人と一緒にお昼ご飯を食べた。おなかが空いていたし、久々に誰かと一緒に食べたご飯はとってもおいしく感じた。









 あ、二人とも私が作ったチキンライスは普通においしいって言って食べてくれましたよ?


 ただ、どちらかっていうと精霊のお二人は固形スープの方がお気に召したみたいで、何度もおかわりしていましたが。固形スープが無くなるとそれは残念そうな顔をしていたのが印象的だったけどね。





 レトルトに負けるとか・・・どうせ、私の料理なんてガサツですよ!!


レトルト食品には本当にお世話になっています。


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