ゲームの記憶が導く、鉄の魔物攻略法
転移後、そのままだった車に乗り込もうとしてふと、思う。現地に着く前に、対抗策を考えておいた方がいいんじゃないかと。
ゲームの記憶を引っ張り出してくる。
鉄とは言ってるけど、この世界の人たちは私の車も鉄の魔物のようだと思っていた。形は似てるわけじゃないけど、金属で動くっていうのは同じだよね。
雷や酸の魔法
強力な火で焼く
魔法で止める
(他にもあるけど、どれか効かないかな?)
皆に相談したらとても驚かれた。何故そんなことを思いつくのだと聞かれる。ゲームの記憶だと言ったら、異世界はそうなのかと再度驚いた顔をされた。
そして私の意見を聞いてくれ、作戦会議に移った。
「とても慌てましたね…」マリアの力ない声。
「火や水の魔法も効かないし!」アンは憤慨している。
「硬くて剣も効かなかったしな」
そんなことは今までなかったとジークは悔しそうに言う。グッと拳を握りしめた。
疲れもあり、魔力や体力も残り少なく、通常の打撃や魔法は効かずで焦ったらしい。
……すごく大変だったんだな……
「雷と酸の魔法はいいな。それをしてほしい」
「わかった!」
「私は素早さを下げる呪文からですね。それから、ジークに攻撃力上昇を」
「そうだな」
アンの雷や酸、マリアは素早さを下げる魔法、物理防御と攻撃力上昇、そしてジークが畳み掛ける。
みんな、私の案を聞いてくれてうれしい。
「爆発物は何も無いよね」
「今回は持っていないな」
「でも、ミュウのとても高温になる火の魔法はいいですよね」
「ああ、あれは決め手となりそうだ」
うまく制御できるかな。ドキドキする。私も頑張ろう!
マリアが記憶を辿りながら言う。
「あの魔物は一定時間が経ったら光線のようなものを発しましたね」
レーザーみたいなもの?それとも、魔法のビームのようなものかな?
「どれくらいの時間なの?」私が言うと、
「50数えるくらいでしょうか」
「あれで近くに寄れなかったよね」
「短期の集中攻撃で決めないとな」
次に会ったら皆落ち着いて、とジークが締めて、これらを試していくことになった。
私は火の魔法をいつでも出せるように心の中で繰り返した。
……怖いけど、みんながいてくれるし大丈夫。
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